「なあ、テウタ。俺とどこまで行ける?」
つぶらな瞳がぱちぱちっと瞬きをふたつ
「何言ってるの」
この突飛な質問に彼女はなんと答えるのだろうと、一房零れた
ちゃんと言葉にしなければならないと言葉を継ごうとした瞬間、くすんだレンズの向こう側から真っ直ぐな視線が貫いた。
「馬鹿ね、ずっと一緒よ!」
――天国だろうが、地獄だろうが。
「……そっか」
「ちょっと! リンボ⁉ 酔っぱらってる⁉」
「残念ながら一滴も飲んでない」
もがくテウタが痛く感じないギリギリの力で抱き締める。うなじから漂うシャンプーの香りは鼻腔をくすぐって、柔らかな肢体へと
俺のテウタ。
愛しくて、カッコいい、たったひとりのおんなのこ。
「テウタ」
たった三文字に静かな夜が軋んで第二幕が落とされる。先程まで二人を遮っていたメガネはとっくのとうにテーブルの上に置かれていた。
これからどうするなんて訊いてやらない。他の奴らが明日まで帰ってこないことはテウタも知っている。
星が瞬く空の下、重なる吐息に身を焦がした。