TRPGしようぜ!
【人狼襲撃から1日目 村のパブ】
「開店前に集まってくれって言われたけど何事なの?(カウンターの椅子に腰掛けながら神妙な面持ちのアーサー達に首を傾げ)」
「俺、仕事休めって言われて来たけど……どうしたんだい、ほんと(眉間にシワを寄せて首を傾げ)」
「…俺ば居ない方がええか?(何かを感じ取ったのか食堂で朝ご飯を食べていた手を止め首を傾げ)」
「……いえ、ルーカスさんもいた方がいいでしょう。そうですよね、アーサーさん(沈黙を守るアーサーへ視線を向け)」
「(キクと目を合わせるとこくりと頷き)そうだな。お前とは色々情報交換しておきたい案件だ(一呼吸置きアルフレッド達を見つめ)…昨晩マシューが殺された。それも人狼に、だ」
「なっ…マシュー、が…(信じられないと言わんばかりに首を振り口元を手で覆い)」
「……なんの冗談だい、それ……(引き笑いを浮かべて首を振り)」
「冗談なんかでこんなこと言えるかよ。…俺達が見つけた時にはもう虫の息だったんだ(悔しげに歯を食いじり拳を握り)」
「そんな……、そんなこと……(唇を戦慄かせて空色が大きく見開き)」
「この辺鄙な村に人狼とは…物騒な話だな(口に指を含み爪を噛みながら忌々しげに)」
「……ええ、我々も目を疑いました。こんなに穏やかな村で、こんなにも陰惨な事件が起こるだなんて……(唇を噛み締めて声を震わせ)」
「(口元を手で覆ったまま)…マシュー、どうしてあの子が」
「マシュー……マシュー……ッ!(顔を両手で覆って嗚咽を漏らし)」
「…この事さ知ってるのは他に誰が居るべ?(腕を組みながらキクへと尋ね)」
「(ふるふると首を横に振り)我々とあなた方以外には告げていません。不用意に混乱を招きますから」
「…その人狼ってのはもう討伐したの?」
「いや、まだ人狼はこの村に居るだろう。…この村の村人を騙ってな」
「じゃあ、まだ脅威は去っていないっていうことかい?(指の隙間から瞳を覗かせ)」
「……(肯定の意味を込めた頷きをし)」
「……なんてことだ(震える声で呟くが隠された口許がほんのりと弧を描き)」
「…んで。なしてそれさ俺達だけに言う。村全体ば知らせるのは村人の混乱さ招くだけってのは分かるが」
「あなた方が、被害者であるマシューさんの深い知人友人であるからです。あなた方には、知る権利があります(瞳の奥で怒りの炎を宿し)」
「アーサーに関してはそういった理由だけで俺達に話したんじゃなさそうだがな(アーサーの方へと視線を移し)」
「…。俺は人狼がマシューと親しい間柄の者ではないかと考えている」
「!?(眼鏡の奥で空色が更に大きく見開き)」
「つまり俺たちを疑っている…てこと?(口元を覆っていた手を離し)」
「アーサーさんは可能性を仰っているだけです。確定しているわけではありません。……ですが、否定できないのも事実です」
「詳しい状態ってのはこっちさ教えられねえのけ?と言うかそのマシューの遺体ばどこにある?(クロスピンを撫でながら問いかけ)」
「そうだよ!俺はマシューの兄弟だ。マシューの遺体に会う権利だって……!(顔を覆っていた手を離し)」
「悪いなアルフレッド。遺体の損傷があまりにも凄まじいものだから腐敗しないうちに埋葬は済ませてるんだ。それと俺の判断で検死させてもらった(腕を組み気難しい表情を浮かべ)」
「……検死?じゃあ、じゃあ!結果を教えてくれよ!!(今にもギルベルトに飛び掛かりそうになりながら)」
「そう焦らなくとも今から言ってやるから(抱えていた茶封筒から数枚の書類を取り出し)死因は鋭利な物によって心臓を食い破られたことによる急死。その食い破った鋭利な物はここいらで使われてる刃物よりも鋭く、野生の動物にしては巨大過ぎることから俺達は人狼の仕業だと推測した」
「……心臓を喰い破られて……即死ってことかい。それとも、じわじわと?(青褪めた顔で静かに訊ね)」
「…丁寧に心臓だけを喰ってたみたいだからな。他も調べてみたがマシューの体には心臓付近以外は傷一つない綺麗なもんだった(検死で見たマシューの遺体を思い出し不可解な点と不快にも感じる人狼の犯行に思わず眉間に皺を寄せ)」
「……我々は何度か人狼と対峙していますが、このような事態は初めてなのです。大抵は証拠を残さないようにするものなのですが……(マシューの安らかで幸福そうな顔が脳裏にこびりついて離れずに思わず首を振り)」
「何にせよ人狼の仕業なのは真実なんだろ?…どうしてこんな辺鄙な村で(カウンターに肘をつき額に手を当て)」
「それは僕たちが知りたいくらいだよ。今までは大人しくしていた狼が、急に目覚めてしまったみたいな状況なんだから(肩を竦めて目を細め)」
「(こつこつと靴音を立ててパブの玄関に向かい扉に背を預け)人狼の心理なんて俺達が分かる筈がない。奴等にとって俺達人間はただの食料に過ぎないのだからな。…で、ギルベルト。もうひとつの結果は」
「ああ、出てるぞ。…調査の結果、マシュー・カークランドは【人間】であることが証明された(マシューの名前が書かれたカルテを皆に見せながら)」
「!?当たり前だろ!!マシューは【人間】だッ!!(激昂してギルベルトに飛び掛かり)」
「(飛び掛かるアルフレッドに足払いを掛けて転ばせるとそのまま馬乗りになり)……少々頭に血が上りすぎです。落ち着いてください」
「分かってんだよんなことは。…だが証明しねえと確実にならねえもんがある。俺達にはあまりにも判断材料がねえんだよっ(がしがしと苛立ちを隠せない様子で頭を掻き)」
「?仮にマシューさ【人狼】だったならなして襲撃さした人狼ばマシューを狙うってなんだ?」
「(ふうふうと荒い息を吐いてギルベルトを睨み上げ)そうだよ!だからマシューは何があっても【人間】だ!俺の兄弟が、そんなわけない!!」
「ひとつの可能性の話としてだ。マシューが【人狼】だった場合マシューを襲った【人狼】は何らかの理由があって同族のマシューを殺したってのもあんだろ。…その仮説は今回の検死で違うってのは立証出来たけどな」
「そういうことだよ。だからマシュー君が【人間】であったという事実は必須になる。必要だからギルベルト君が彼の検死をしてくれたってこと」
「そのことを調べろっつったのはアーサーだけどな(アーサーの方へ視線を向け)」
「アーサー……君は、義弟すら疑っていたのかい?(信じられないとでも言いたげにアーサーを見上げ)」
「…俺はここに派遣された異端審問の命を受けた以上、この村に被害を拡大させないようにと考えただけだ(曇りのない瞳でアルフレッドを見つめ酷く冷静な口調で返答し)」
「残念ですがその通りです。我々は異端審問官、必要であれば身内すら疑いましょう(アルフレッドから退いてアーサーの隣に立ち)」
「仕事熱心なことで恐れ入るよ(額から目元に手を移し)それで、マシューが【人間】と証明されて人狼の手掛かりが少しでも分かったの?」
「……その手掛かりを入手する為には、この村でもっとも有能である占い師殿に手を貸していただこうかと(そっとルーカスの方へ視線を向け)」
「(はあっと深い溜息を吐き出し)まあた異端審問官様からの依頼け。依頼料たんまり貰えるのはええが今回はちどさ危険すぎねえが?」
「そこは安心して。僕たちが全力でルーカス君を護るから。……僕たちの中に、人狼がいなければ。だけど(微笑みを浮かべながら首を傾げ)」
「(肩を竦め涼し気な流し目でイヴァンを見つめ)前にも言ったが俺がはっきりと明確な占いさ出来んのは1日数人のみ。それも夜でねえと安定した占術さ使えねえ。そんでおめらが知りてえのは村人が【人間】か【人狼】かってこどだろ?ざっとしだ結果ば出せるがそいつの内面までは分かんねえべ」
「内面?……協力的か非協力的か、という意味ですか?(眉間にシワを寄せて不思議そうな声で訊ね)」
「…昔、とある任務で悪魔を崇拝する人間の信者が居たな。そういった『人外を崇拝、共感した人間』といった部類か」
「(目元を覆った手で前髪をくしゃりと掴み)そんな人間がこんな村に居るわけ…」
「いるかもしれないのが今の現状だよ。……僕も何回か顔を合わせたけど、あのタイプは総じて自分が狂ってるとは自覚してない。……敢えて名前をつけるなら【狂信者】ってところかな」
「…狂信者(はじめて聞くその言葉を呟き腑に落ちた様子で心臓の底から込み上がる何かを感じ)」
「狂信者……(自身の心境に酷く合致した言葉に心地好さを覚えるが首を振り)はは、馬鹿馬鹿しい。もう妄言は済んだかい?……俺は仕事に戻るよ。郵便物は待ってくれないからね」
「アル。人狼の活動時間は夜だ。必ず戸締りをして出歩かないようにしろよ(扉から離れ扉に歩み寄るアルフレッドに向かって忠告し)」
「分かってるよ。……夜は好きだ。月明かりに綺麗な色が映えるから(少し妖艶な微笑みで意味深な発言を放つがすぐに普段の表情へ変わり)……手紙、多分明日頃には届くと思うよ」
「……(アルフレッドの表情の変化に言葉に出来ない不安を覚え自身の腕を強く掴む)」
「……アーサーさん(自身の腕を掴んだアーサーを落ち着けるように背を撫で)」
「っ、(背中を撫でられたことではっと我に返り)…すまない。色々と考え事をしていた」
「いいえ……お気持ちは分かるつもりです。あなたの、半身なのですから(優しく微笑み)」
「キク…(頭をゆっくりと左右に振り)冷静でいなければと言い聞かせているのにこのザマだよ。…異端審問官失格だよな」
「私たちは自我のない機械ではない。……今回の件は義理とは言えど、あなたの弟が殺害されているのです。冷静になれ、という方が無理ですよ(アーサーの手を握りしめて勇気づけるように言葉を紡ぎ)」
「…(握りしめられた手を見つめ)お前の言葉にはいつも俺は救われているな。…ありがとうキク。お前が居るから俺はいつも前を向けるよ」
「ふふ、私もアーサーさんの存在に勇気をもらっています。……共に歩むあなたのお陰で、私も前を向けるのですよ(ふわりと微笑みを浮かべ)」
「っ(キクの微笑みに鼓動が速まるのを感じ顔に熱が灯るのを触れる手を握り返すことで誤魔化し)き、キク!…この事件が解決したらその、…(勢いよく話しかけたものの徐々にその勢いは失速していき)」
「?事件が終わったら……どうかしましたか?(こてりと首を傾げ)」
「〜〜〜っっ!!(キクの仕草にさらに愛しさが混み上げニヤけそうになる口元を隠すためにそっぽを向き)は、話したいことが…あっ、あるんだっ」
「話したいこと、ですか?……ふふっ、なんでしょうか。待っておりますね(片手で口許を隠して優雅な笑みを見せ)」
「…あいつら俺達が居ること完全に忘れてるな(苦笑いを浮かべながら茶封筒に書類をしまい)」
「ねー。……ねえ、ギルベルト君。僕、嫌な予感がするんだ。……僕たちは、何かとてつもないことを見落としているような……そんな胸騒ぎがする(胸を押さえて視線を伏せ)」
「とてつもないこと?…そもそもマシューの殺し方からしてこの事件は異質すぎるだろ。俺達が今まで経験した案件の中でも断トツにな(小さく息を吐きながら茶封筒を懐に入れ)」
「それは分かってるよ。ただ……(言い淀んでぐしゃぐしゃと前髪を掻き乱し)ううん、おかしいのは最初からだね。……僕たちは出来ることをしよう。これ以上被害を出さない為にも」
「んだな。ルーカスの占いも夜にしか出来ねえから結果はまた朝に聞くしかねえしな。俺達に出来んのはパトロールくらい、か(納得出来ない様子で顔を顰め)」
「うん。……それに、さっきの様子からして、アルフレッド君も心配だよ。普段はあまり感情を逆立てるイメージはないのに、あんなになる程だから(横髪を指に巻き付けてくるくると弄び)」
「兄弟を殺されたらそれこそ正気では居られねえに決まってる。自暴自棄になって人狼とっ捕まえる!とか無茶なことだけはして欲しくねえんだけどな(壁に掛けていたスコップを手に取り肩に乗せ)…悪いな。今からミサの時間なんだ。話の続きはその後にな」
「ああ、そんな時間か。いってらっしゃい、僕はそろそろ村の巡回に行ってくるよ(ひらひらと手を振ってから立て掛けていた弓を取り上げ)」
「お前も気を付けて行けよ。あ、晩飯何食いてえ?(パブの玄関前まで向かうもふと思い出したようにイヴァンの方へ振り返り)」
「ンー……グラタン!ジャガイモたっぷりのやつ!(幼い笑みを浮かべて元気一杯に返答)」
「ん、了解。ミルクたっぷり入れてとびっきりうめえの作ってやるよ(にっと笑い返すと手を振りパブを後にする)」
「うふふ、楽しみだなあ。美味しいの、期待してるねー(パブを後にするギルベルトに声を掛けると自身も弓を背負い)……じゃあアーサー君、キク君も。いってきます(ふたりの世界になっている様子に苦笑し)」
「…(4人の様子をぼんやりと見つめながら厨房の方へと戻り)」
「気になんなら話しかければ?(ぱくりと残っていた朝食のウインナーを頬張り)」
「いや、非力な俺にはどうしようも出来ない話だよ(厨房の床に薄く残る跡を見つめながら鍋に火をかけ)」
「……(郵便物を握りしめながら店の裏手で気付かれないように中の音を盗み聞き)ああ……そうだよ。俺はきっと狂ったんだ……あんなに美しいものが、この世界にあるなんて。……ああ、フランシス……(聞き耳を立てながら恍惚と甘く囁き)」
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