ソードワールドしようぜ!

【タリアーへ】

仏(GM):さて、今日も1日は始まる。誰かにはそれは何の変哲もない、誰かにはそれは変化のある今日。君達冒険者もここタリアーへでどんな1日を過ごすんだろうね

仏(GM):というわけで!各冒険者はどこで何してるのかを宣言ね!
普:ざっくりしてるな。つーかマリアリリィ以外からの導入ははじめてだな。
米:アルフレッドは長期で街に戻ってきてるってことで、キクがいそうなところに突撃なんだぞ!
日:……え?
普:…と、おお?
仏(GM):ああ、お前のPCはキクにべったりだもんねえ
日:待ってください待ってくださいアメリカさん待って。ちょっと待ってください私というかキクまだ何も宣言してないんですけれど
仏(GM):んー(色々ファイルのページを捲っている)
米:キャラクター的に仕方ない☆……ってことでキクどこにいるんだい?
日:(この人、人の話聞いてないんですけれど……!!)えー……ま、マリアリリィにいるのでは……?
英:GM。俺は中央広場に居る。噴水のそばに腰掛けて本でも読んでるぞ(淡々と宣言)
米:(ちらっとイギリスを見つつ)じゃあアルフレッドはキクの匂いを嗅ぎつけてマリアリリィに突撃したところで!
日:やだこの人怖い(真顔)
普:あー、じゃあギルベルトもマリアリリィだな。飯食いに来てる
仏(GM):てことはアーサー以外はマリアリリィだね!ハッ!これが『栄光ある孤立』…!
普:ゲームの中でもぼっちかよ、寂しい奴だな
米:ププー
日:皆さん煽らないでください……
英:(ふう、とため息)…で、GM。それぞれの場所については皆宣言したが何かあるのか?
仏(GM):あ、あれ?
英:どうした糞髭
米:……乗ってこない、だと!?
普:逆にお前らが動揺してるとか何でだよ(アメリカとフランスにツッコミ)
日:(ああ、行き先不安です……)

仏(GM):え、えっと…じゃあアーサーは聞き耳判定してみよっか。ってもお前、スカウトもレンジャーも持ってないよね
英:ならアーサーはフェアリーウィッシュUを行使する。行使判定に+2のボーナスがつくだろう
普:フェアリーテイマーの強みの一つだよなあ…フェアリーウィッシュ
日:判定補助は大きいですよね
仏(GM):戦闘では使えないけどね。おーけー、行使判定やってみてくれる?
英:1ゾロ以外で成功だな。ふるぞ

アーサー
行使判定「フェアリーウィッシュU」
   2D+14 = [6,1]+14 = 21

アーサー:MP42→40

仏(GM):はいかかったよ!今からアーサーは6時間は判定+2のボーナスがつくよ!
英:で、聞き耳判定の目標値は?
仏(GM):10!
英:振るぞ

聞き耳判定
アーサー:2D+2 = [1,5]+2 = 8

英:…幸先が悪いな(腕を組みながらうーんと考えて)
仏(GM):はいアーサーは何も聞こえなかったねー!残念ー
米:ど、どんまいなんだぞ……!ぶふっ
日:だから何故煽るんですか貴方は……
英:……(顎に指を添えて思案)
米:あ、あれ……?
普:煽りに乗ってこねえイギリスとか芋のねえジャーマンポテト並に違和感(真顔)
日:それもうジャーマンポテトを名乗れないですよね(真顔)
英:聞き耳以外には何か出来ないのか?
仏(GM):あー、うん。ないね!
英:なら、本を閉じてマリアリリィで飯でも食いに行くか
仏(GM):了解ー。そだね、時刻は昼前。マリアリリィ組もその時間を想定してRPしていこうか!
普:マリアリリィ内は客いんのか?
仏(GM):うん、食堂には街の住人や冒険者が居るねー。ただ昼前だからまだ人は疎らかな?混雑ってほどでもない
日:ほう、ではキクはお気に入りの角席で本を読んでいますね
米:じゃあアルフレッドはばーんと扉を開けてキクのところに走っていくんだぞ!
普:ギルベルトはカウンターで飯待ちだなー
仏(GM):じゃあそこからRPしてみよっかな!
米:じゃあアルフレッド登場からだね!

【冒険者ギルド『マリアリリィ』】

「(勢いよく扉を開けてキョロキョロと周囲を見回し)……!!キクーーーーーっ!!!(ダッシュでキクに近付き飛びつく)」
「…………煩い(本を読みながらアルフレッドの額を手で押さえつける)」
「おーおー、五月蝿いのが帰ってきたな(やれやれとした様子で二人を見ている)」
「おかえりなさいアルフレッド。クエストはどうだった?」
「俺また凄い敵を倒したんだぞ!褒めて褒めて!!(くるりとフランソワに振り返って満面の笑み)」

日:アメリカさん、アメリカさん、本人まで飛びつかないでください腰が死にます(震え声)
米:臨場感があるかなって!(どやっ)
仏(GM):……(イギリスをちらっと見ている)
英:(前回のログとキャラシを見直しながら3人のRPを特に何とも思っていない様子で聞いている)
普:フランス、ヴェスト愛用の胃薬、後でやろうか?
仏(GM):うん、お願いするよぷーちゃん(遠い目)
日:誰か助けてください続けて……続けてこの体制つらいです死にます……
英:進行が進まないだろアメリカ。日本から退いてやれ(キャラシ見ながら)
米:なんだいイギリス!やっかみは煩いだけなんだぞ!(文句を垂れながらも退く)
英:シナリオが進まない(きっぱり)時間は有限だ、それは貴殿が重々承知の上だと思うが?超大国殿(優雅に微笑み)
米:…………ムカつく(ぎろっと睨み付けて資料に視線を落とす)
日:た、助かった……イギリスさん、ありがとうございます(腰をさすりながら)
英:気にするな。(ログを見つめたまま)…で、髭。続きは?
仏(GM):あーはいはい。じゃあここで3人も聞き耳判定してみようか!目標値はさっきと同じ10だよ!
日:……了解しました(何か言いたそうにイギリスを見るがすぐに視線を逸らしてダイスを手に取る)
普:聞き耳判定は確かスカウト技能持ちはボーナスか?
仏(GM):スカウト持ちはスカウト技能レベル+知力ボーナスだね!持ってない子は2dだよ!さあ振ってみようー!
米:アルフレッドは2d判定かー、これいける気がしないんだぞ(ダイスを持ち出し)

聞き耳判定
キク:2D+8 = [2,2]+8 = 12
ギルベルト:2D+8 = [2,5]+8 = 15
アルフレッド:2D = [4,2] = 6

日:危なかった……
仏(GM):キクとギルベルトは成功だねー!じゃあ2人は奥の席に座る街の住人であろう女性二人組の噂話が耳に届くね!

「ねえ知ってる?ジョナサンの息子のブライも行方不明ですって」
「また?これで何件目かしら。最近多いわよね。まるで神隠しみたい。……何だか怖いわあ」
「消えるのが子供って言うのがねえ。うちの孫も外に出すのが心配でねえ」

仏(GM):以上だね!
日:……うわあ(嫌な予感がしたのか顔が引きつる)
普:なんかやばそうな予感しかしねえなおい
仏(GM):千と千尋の神隠し(ぼそり)
英:せ、せん??
米:お前の名前は千だよ(ぼそり)
日:ありがとうございます誰かが言うと思いました
普:俺様、たまにこいつらが言ってることが理解出来ねえんだけど
英:奇遇だなプロイセン。俺もだ
日:宮○駿作品です(キリッ)
仏(GM):と、もー話それたじゃーん!!誰よそらしたのー私だわー(謎のオネエ口調)
米:HAHAHA!さっさと進めようじゃないか!
日:アメリカさん、貴方も便乗しましたからね……

仏(GM):さーて、3人が食堂に居ると玄関の扉が開く。そこには高貴さを感じる純白なローブを纏った男が立っているね
日:おや、アーサー合流はまだなのですね
仏(GM):もう少ししてからだね!だからちーと待っててね、坊ちゃん

「失礼、こちらが冒険者ギルド『マリアリリィ』で間違いないかな?」
「ようこそ、冒険者ギルド『マリアリリィ』へ」

普:なあ、この男の容姿を詳しく
仏(GM):長い前髪をセンター分けにして、肩に届きそうな柔らかな焦げ茶の髪。そいで水色の愛嬌のあるタレ目。…うん、すごく女性受けしそうな180あるかないかの好青年って感じ?
日:いけめんですと……くっ(悔しそう)
普:俺様の格好よさには遠く及ばねえな!(どやあ)
米:アルフレッドとあんまり身長は変わらないんだね。……180、ふーん

「ギルドに依頼でしょうか?」

仏(GM):そうフランソワが人当たりの良い笑みを浮かべて接待しているけど、その男は店内をキョロキョロと物珍しそうに見てるね
日:……キクはその男の視線を観察します。本を読みながら、ですが

「ステーロ・カテドラルがよく足を運ぶ場所とは聞いたが……これはこれは(ふふっと笑う)」

米:その男に話しかけれないのかい?
仏(GM):話しかけられるよー
米:じゃあアルフレッドの性格的に話しかけるよね、GM。その男に声を掛けるんだぞ
仏(GM):許可するよ。RPどうぞっ

「Hey、君何しに来たんだい?依頼なら要件話さなきゃ」

米:って感じで近付いて、人当たりのいい笑顔で話しかけるかな

「ああ、失礼。ギルドを利用するのははじめてだから。それにあの星巡る教会がよくこちらを利用していると聞いていたからね」

普:星巡る……あ
米:?
日:……ああ、なるほど彼の知り合いですか
普:さっきのステーロ・カテドラルと星巡る教会はルーカスの二つ名だ!俺様が命名した!!(どややん)
仏(GM):尚本人はすごく嫌がっていた模様
米:あ、なるほどそういう意味かい……続けるよ

「初めてならそこのフランソワに依頼するんだ!あ、名前も忘れちゃダメなんだぞ!(ウインク)」

仏(GM):あざとい(真顔)
日:さらりと名前を聞き出すスタンス
米:使える手段は使わないとね!(どや顔)

「ははは、失礼。私はユベル。このタリアーへ教会で妖精神アステリアを信仰する神官です(ぺこりと頭を下げて)」
「教会?……あっ、それなら君はルーカスの知り合いかい!?」
「知り合い…まあ、そうでしょうね。信仰する神は違いますが」

仏(GM):ユベルはニッコリと笑うけどどこか苛立ちも感じられるね
米:ふーん、……こういう相手って突っついて怒らせたくなるけど、進行の邪魔になりそうだし取り敢えず適当に相槌打ってキクの方に行くんだぞ
日:だからなんで私の方に戻ってくるんですか(疲れた表情)
普:慕ってる設定だから仕方ねえんじゃねえの?
日:慕われ方が尋常でなくてじいさんは震えています(真顔)

「ユベル様ですね、どういった依頼でしょうか?(依頼書を差し出して)」
「ある荷物の輸送を頼みたい。出来れば今夜。私だけでは運べない荷物でね」
「緊急のクエストですね。ところで荷物の大きさは」
「馬車で運べるくらいだね。だが生憎私は馬車を運転出来なくてね。それに夜だから蛮族に襲われるのは困る」

仏(GM):はい、アーサーはそろそろ入ってきていいよー
英:ここでかよ?…じゃあアーサーは玄関の扉を開いてちらりとユベルを見て隅っこの席に座る
米:馬車って運転できる人いたかい?
仏(GM):そうだねー『設定的に』馬を動かせそうな子は運転できることにしとくよ
英:…おい髭。それでアーサーか
日:ああ、なるほど……
仏(GM):ふふ!

「馬を操れる子ね…。うーん、ルートは他のクエスト中だし(困ったように頬に手を添えて)」
「では他のところへ……!!」

仏(GM):ユベルはアーサーの方を見ると驚愕の色が隠せない表情を浮かべるね
日:ですよねえ、妖精神って聞いた時点で予感はしましたけれど
英:その視線にアーサーは気付くだろうな
仏(GM):じゃあユベルはつかつかとアーサーの元へ歩み寄るね

「貴方様は……あの方に…似ている」
「なんだてめえ」

英:と、頬杖をつきながらガン飛ばす
米:相変わらず元(から)ヤン(キー)
普:とんだヤンキーじゃねえか!
日:……はは

「いやだが……あの人は(何か思案するように考え込む)」
「さっきから人のこと不躾に観察した挙句考え事か?は、無礼な奴だな」

仏(GM):おまいう
日:GM、多分キクはこの様子にうんざりして帰宅を申し出ると思うのですが、許可は
米:俺が許可しないんだぞー
日:あの、GMはフランスさんですが……
普:それだとお前シナリオ参加してる意味ねえだろ、却下
仏(GM):PC的にはそうだろうけど、もう少し待っててくれる?でないと処理めんどくさい(ぼそり)
日:……ぐ(押し黙る)
米:その間俺と遊んでればいいんだぞ!
日:善処します
米:(´・ω・`)
英:じゃあ不躾な奴に苛立ちを覚えたアーサーは席からたつぞ
仏(GM):ちょっとまって坊ちゃんもまって
英:PC的にはそうするかなって
普:島国は一度落ち着け(真顔)
日:落ち着いてます(震え声)
米:GMの処理が煩雑になるんだぞ(シェイク飲みながら)
仏(GM):あーもう、じゃあフランソワがこう言うよ!言っちゃうよ!

「んー、じゃあそこの4人は暇そうだからユベルさんのクエスト、受けてくれない?」
「……は?」
「はあ!?」
「俺は丁度暇してたしいいんだぞー」
「俺様夜なら別に構わねえぜー(にしっと笑って)」
「おお、それは助かる」
「お断りです。何故夜に……夜は嫌いだとあれほど(前髪をぐしゃりと掻き毟り)」
「えーっ、キクも行こうよ!俺、キクと一緒に戦うの好きなんだぞ!!」
「キクちゃん」
「…………(視線を逸らして)」
「フランソワのご飯食べれなくなるんだぞ」
「いいのよ、キクちゃんは素敵な女性に私のご飯よりも美味しいご飯作ってもらって胃袋掴まれたって、全然、何にも、さっぱり、気にしないんだから(頬をふくらませて)」
「………………はあ。私はレディに甘いから良くない。(諦めたように溜息を吐き)…………その依頼、何時に出発ですか」
「ありがとうございます。夜の23時に街の南側で待ち合わせしましょう」

日:フランソワには勝てないですよねえ(降参というように両手を挙げる)
普:またの名をGMのゴリ押し
米:まあ基本的に拒否権はないからね!

「…………」
「お前もフランソワの飯、食いっぱぐれるぞー?」
「はあ(深いため息をついた)…馬なら多少扱える」
「本当ですか?では馬車の運転を頼んでも?」
「へえ、意外だね!君、馬なんか操れるのかい?」
「乗馬とかしてたからな。馬の扱いは乗馬とは多少違う所はあるがお前らよりも少なくとも知識はある(ふふんと得意げに)」
「見た目に似合わずアグレッシブなのかい?まあ馬を使える人がいるならイケるねっ、全力で依頼するぞー!」
「夜は俺様のテリトリーだぜ!!魔物でも何でもきやがれー!!(いきいきとした様子で)」
「……はあ、何故私まで(諦めた表情)」
「……はあ、めんどくさいことになった」

仏(GM):そしてこの差である
米:もっとハイになった方が楽しいんだぞ(ハンバーガーを食べながら)
英:ふむ……しかし依頼開始時間までだいぶ時間はありそうだな
日:その間に何か起きる、ということは?
仏(GM):うーんと、ここからは自由行動だねー。何もしないならそれでいいし、買い物でも情報収集でもやってもらっていいよー
普:ならギルベルトは夜まで寝てるわ。ラルヴァの本気は夜からだしなっ
米:アルフレッドも特に何もないよ!噴水の傍でのんびりと子供たちに冒険譚を話してるんだぞ
英:アーサーは部屋で宝石でも磨いとくか
日:……うーん、どうしましょうかね
仏(GM):あ、日本日本。この前のセッションのこと、覚えてる?
日:この前の……?ええっと、なんでしたっけ
仏(GM):マナティアのお誘い☆(ウインク)
日:…………あ(完全に忘れてた顔)
仏(GM):何も無いなら時間までマナティアとデートでもしよっか!
英:デート?
日:はは、そうでしたね。約束ですし、ではキクはマナティア氏とでーとと洒落込みましょう
米:なんだい、デートする相手がいたのかい!?
仏(GM):んー、じゃあ日本以外は別室に移動しよっかー。その方が色々都合いいからねっ
普:爺のくせに色気づいてんじゃねえかー。デートするからにはうまく口説いとけよー
米:え?え??それってどういう意味だい?(興味をひかれつつ渋々と退室)
日:……ふふ、情報収集のお時間です。皆さん、気が向けば後でお伝えしますね(にっこり)
英:ああ、共有よろしく頼むな。日本

日:……皆さんと別行動、ということは重要な内容ですね?(頬杖をついて静かに微笑みながら)
仏(GM):(3人が退室のしたのを確認し)どうだろうねー?…さて、日本はどこでデートをお望みかな?
日:そうですね。出来る限り人の目につかず、尚且つ水のない場所。……マリアリリィの奥の方でどうでしょうか?
仏(GM):了解。それじゃあ時刻は昼時の喧騒がおさまった14時過ぎにしよう。マリアリリィの奥で待っているキクの前に相変わらずの瓶底メガネをかけた幼い青年がやってくるよ

「ごめんごめん、待たせたかなー?(むふむふと笑って)」
「著者殿、お忙しい中ご足労をかけます(不敵な笑みを携えて)」
「あーあー気にしないで?僕も息抜きとか色々したくて君に会いに来たもんだからねー!」
「それはそれは。……嬉しい限りですね」
「ふふーふ。…さて、何から話そうか(机に両肘をついて頬杖)」
「……そうですね、貴方が話したいことからどうぞ。私は、聞くだけですから(煙管を咥えながら)」
「そだね。じゃあ僕が気になってることを幾つか話そうかな。(キクの前に指を出してカウントするように)…一つ、遺言状について」
「遺言状?……ああ、前回の依頼の件ですね」
「あの遺言状、僕が蔵で見つけたけどね。…じーちゃんの遺体はあの屋敷近くで発見されてるんだよね」
「……そうですか。それはご愁傷様です(ぷかりと煙を吐き出し目を伏せる)」
「……おかしくない?(瓶底メガネごしにキクを見つめ)」
「何が、ですか?……私は頭がよくないので、簡潔にお願いしたいですね」
「あの手記はおそらくじーちゃんが死ぬ間際に書かれたもの。だとするとあの手記ではじーちゃんはなにかに追われてあの屋敷の隠れ部屋に長い間いたことになる。…でも、遺言状は蔵にあった」
「つまり著者殿はあの遺言状が誰かに移動された、若しくは捏造の可能性があるとお思いで?」
「偽造は……じーちゃんの過去の手書きの書物に書かれた文字と照らし合わせてもなかなか難しいと思う。…なんかさー、まるで屋敷に来るように神様が仕組んだって感じだよねーにゃははー」
「神……神がいるなら是非ともお会いしてみたいですねえ(溜息混じりに)」
「まあ遺言状の気になる所で関連するのかな?(中指を伸ばし)次、あの地下の部屋にいたバンシー」
「薔薇の君を熱望していた化け物ですね……ええ、覚えていますとも(忌々し気に)」
「そう、その薔薇の君。それは一体誰なんだろうね。…彼女はあそこでお留守番してたみたいだけど…はたして何を守ってたんだろうねー(メガネをくいっと指で上げ)」
「……さあ。私たちのような矮小な存在には計り知れないものではないですか?」
「……三つ目。例のじーちゃんの手記」
「……(すっと視線を机に落とす)」
「真っ黒お兄ちゃんは、じーちゃんの言う『神様』とやらは完成したと思う?」
「……ええ、完成したのでしょう?……きっと、私の、知っている姿で(絞り出すように)」
「僕は少なくともじーちゃんとそのカークランド氏が望む『神様』は未完成のままだと思うよ?(瓶底メガネごしに目を細めてキクを見つめる)」
「どう、いう……(困惑した表情で顔を上げる)」
「だって彼はハイマンだから(きっぱりと)」
「……そ、れは……だって、神が……(訳が分からないという様子で言葉を紡ぐ)」
「神様が寿命が短かったらそれは彼らが望んでる存在じゃない。…彼は確かに魔法の適合は素晴らしいけど、あくまでハイマンとしての域を過ぎないだろうね」
「…………著者殿、続けてください……(頭を少し振りながら)」
「うん(テーブルに置かれたカフェオレをスプーンで混ぜながら)…神様とやらは人それぞれによって捉え方はあるよ。ただじーちゃんやカークランド氏は本当にライフォスやティダンのような神様を作りたかったのだと思うよ」
「……本物の、神様……」
「正確に言えば…ライフォスやティダンを超えた存在の神様、かな?」
「規模が、大きすぎて私には理解しかねます……そんなもの、作れるわけがない……」
「んー、そもそもライフォスやティダンは剣に触れたことによって神様になった人間なんだよね。…だけど神様になって無くしたものがあったんじゃないかな」
「……(理解が間に合わないのかこめかみをとんとんと指で叩く)」
「神様が何度か神様同士で戦争したのは知ってるよね?(スプーンを空中でぶんぶんと振り回しながら)」
「ええ……それによって文明が栄え、滅びたことは……」
「でも神様は戦争しても結局はまだ健在で、尚且つ蛮族と人族は争ってるよね」
「はい……」
「それはつまり、『彼らは神故に成長の力を持たず、永遠に同じ力で戦っている』から。…じゃないかな?」
「……あ(言わんとすることを漸く理解したのか目を見開く)」
「さて問題。同じ力同士……例えばライフォスが10、メティシエが10の力を持ってるとするよ。真っ向勝負してどちらが勝つでしょうか?」
「……同じなら、より相手を疲弊させた方が勝つのが基本では」
「だねー。けど体力も魔力もぜーんぶ同じ数値なら?それが変動しないなら?」
「そんなの、……結果など出ない」
「そういうことー。だから戦争は終わったと神話に謳われても終わってはいない。なぜなら敗者は死んでないから。死なないから。……そいつを殺す程の力がないから」
「つまり、戦争を終えようとしている……著者殿はそう仰りたいのですか?」
「それは平和の為に終わらせたいのか何なのかは分からないけどね。……まあ簡潔に言えば彼らは『成長する神様』を作りたかった。そのベースが他の人族でも成長に優れた人族だったってことじゃないかな」
「……そんなことの為に、彼は……(奥歯をきつく噛み締めて憎悪の色を滲ませる)」
「でもその彼を使っても結局はハイマンだったわけだけどね。…本当に成長する神様が誕生したなら、とっくに降臨してるんじゃないかなー」
「……そうですね。もしそうなったら、もう我らに太刀打ちなど出来ないでしょう(瞳からは憎悪の色が消えず濁った光を浮かべ)」
「さて、四つ目と行こうか。…最近僕に熱烈なファンがついたことについて」
「……その手記が手元にあれば、恐らく永遠にですよ(坦々とした声で)」
「はは、だと思った!でもまあ…(ちらっと窓際に映る夕焼け色の姉を見つめて)僕には心強いおねえちゃんがいるからねえ」
「……あの賑やかな女性ですか。一瞬しか見ませんでしたが、……そっくりでしたね」
「実際は血は繋がってないけどねー。…じゃあ最後の疑問と行こうかな」
「……ええ、どうぞ」
「僕が見た、はじめて会った時のアーサー君について」
「ッ!?……それは、あの餓鬼のこと、ですか……?」
「僕が見たのは剥製だったからね。喋ることも何もしてなかった。…綺麗なガラスのケースに入れられて何処かに運ばれていたのは覚えてるよ」
「……っ、し、つれい……(込み上げる吐き気に口を押えて)」
「ん、(キクの背中を撫でながら)…僕が見たのは15年前くらい。それを運べと命令していたのはおとーさんだったよ。…それが居れば、僕らは殺されるからって、言ってた」
「っ、あ……(無意識に両目から大粒の涙を零し)……そんなにずっと、あな、たは……」
「…まさか生きてる剥製の人を見るとは思わなかったよ。兄弟なんじゃないかなとも思ってさ。信じられなかったんだもん」
「……著者殿、貴方はあの時、私の年齢を聞きましたね……もう、忘れましたが、100年以上は生きている……その幼少期に、彼と、かれ、と……っ(両手で顔を覆い隠して嗚咽を漏らす)」
「そっかそっか。大切なお友達だったんだね。そんな彼が、会いたくて仕方なかった彼が現れて、混乱して、嬉しくて、悲しかったんだね(背中を優しく擦る)」
「っ、ぁ……!う、あ……!!(声を殺しながらも涙は止まらない)」
「ああもう、泣け泣け。…きっと長い間そんなにわんわん泣くなんてなかったんでしょ?……泣くのは罪じゃないんだ。大丈夫さ(ふふっと微笑み)」
「ひ、ぐ……っ、ぐすっ、ごめん、なさい……っ!(噛み殺しきれなかった涙と嗚咽が溢れ出す)」
「おーよしよし。君はよーく頑張ってる、頑張ってるよ(背中なでなで)」

日:……じいさんに泣き真似何回させるんですが(真顔)
仏(GM):いやー、マナティア相手にはよく泣いてくれるよねー!(嬉しそう)
日:いや、だってこれは泣きポイントですよ。泣きゲーだったら泣かないとおかしいところですもの(げっそり)
仏(GM):……にしてもあれだね、キクは惜しいところ来てるのに……ねえ(にこにこ)
日:はい?……え、もしかして情報漏らしましたか?
仏(GM):……いーんや、シナリオ上は問題ないよ?
日:シナリオ上は……?え、なんでしょうか凄く嫌な予感というか……よくないことが起こりそうなのですが

*

仏「……ところで、さっきから別室賑やかじゃない?」
日「……やはりそうですよね。先程から口論とか、何かが倒れる音とか……」
仏「嫌だけど様子見に行こうか。……嫌だけど」
日「……ですねえ、嫌ですけれど」

 




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