ダブルクロスしようぜ!

「(眼鏡を外して手の中で潰すと炎に包まれたクレイモアが生成され)……民間人を巻き込む戦い方は!俺が!許さないッ!!(炎の剣を構えると身体の至るところから炎が噴き出してオトリへ突撃し、激しい炎の連撃を撃ち込む)」

「わーお、お見事ハンバーガーボーイ(バックステップをし距離をとりながら賞賛の拍手を贈り)」
「(爆風を片手で防ぎながら目を見張り)……なんちゅう破壊力や……」
「……チッ(飛んでくる火の粉に目を細め舌打ち)」
「っは、は……(オトリを貫いたクレイモアを引き抜くと傷口から炎が吹き上がり)問題はこれ、俺も結構痛いってとこだよね」

「アァ…がっ…(炭と化した体が風邪に飛ばされ原型が消えていく)」

「(パンパンと手を叩き)敵殲滅っと。ハンバーガーボーイ、大丈夫じゃなさそげ?」
「(首を軽く横に振り)大丈夫だぞ、これ反動でいつも火傷しちゃうから慣れてるし。あとはさっきそこのオネーサンに回復してもらったし」
「まあ、ウチは攻撃出来へんから癒しくらいはね?(ぱちんと軽くウインクを飛ばすと指に糸を巻き付けるような動きを始め)……ワーディング解くで。心残りある子は手ぇ挙げて」
「よっと(懐から取り出した小瓶にオトリの一部である炭を入れ)…ん、俺はこれで問題なし」
「…(アルフレッドの方に視線を向けるもすぐに逸らし)問題ない」
「ほな解くでー。ほいっと!(指をくるくる回して結界を形成する髪の糸を巻き取るとワーディング空間が消滅する)」
「っ、とと!(ワーディングが消えた瞬間に慌てて炎の剣を両手で潰し)」
「(胸元に剣を収納し)…おい。何やら周囲が騒がしいぞ(近付いてくるサイレンの音や野次馬の声が響き渡っていることに目を顰め)」
「そりゃワーディング張る前からもうこの有様だし?こんだけ派手に荒れてたら警察が来てもおかしく…(冷静に分析していたが自分達が置かれている立場を理解し言葉が詰まり)」
「ど、どどどっ、どうするんだよこれ!!俺達血塗れだし間違いなく警察に厄介になるんだぞ!!(手の中で紙のように潰れたクレイモアを振り回し)」
「……あかんな、これ。ウチだけなら逃げられるけど……(情が芽生えたのか3人を放っておけずに最善策を模索しながら視線を張り巡らせ)」
「これは本気と書いてマジでやばいなう?もうパトカーが迫って来てるし…!(猛スピードでこちらへ向かってくる黒いワゴンに気付き)」
「!なんだ!?(ジァーロンに遅れて黒いワゴンに気付き身構え)」
「こ、こっちに来てないかいあれ!?(黒いワゴンを指差し)」

「(4人の目の前でドリフトを決め急停車し)…乗って!!(運転席の窓を開けると4人にワゴンに乗るように促し)」
「!?誰や、あんた(ぎっと睨み付けて3人を庇うように構えを取り)」
「そこの眼鏡の子の店の常連だって言えば分かるよ!!急ぐんだろ!?早く!!(急かすように後部座席を顎で指し)」
「ここは好意に甘えた方が身のため的な!(アルフレッドの腕を掴み助手席のドアを開けると半ば無理矢理に座席に座らせ)」
「っうわ!!(助手席に押し込まれながらも慌ててラウラを振り返り)オネーサン!この人俺知ってる!ナターリヤも!!大丈夫な人だよ!!」
「ちぃっ!!(即座にナターリヤの腕を引くと持ち上げてジァーロンに放り投げ)ジァーロン!お嬢ちゃんのこと頼んだで!!(すぐさまワゴンに乗り込み)」
「きゃあっ!?(放り投げられたことに思わず悲鳴を上げ)お、下ろせ!早急に!!(しっかりと受け止められ顔上のジァーロンの方を睨み)」
「それは出来ないお約束〜っと(軽々とナターリヤを抱えながら後部座席に乗り扉を閉め)はい、全員乗車ー」
「よお分からんけど全速力で頼むわ!ここから離れて!!(後部座席からバシバシと運転席のヘッドを叩き)」
「よしっ、じゃあ後部座席の3人は近くの持ち手を握ってな。アルフレッド君はシートベルトを締めて。…舌、噛まないでね?(にっこりと4人にそれぞれ笑顔を向けるとアクセルをめいいっぱい踏み接近していたパトカーの間を通り抜け公道へと猛スピードで飛び出す)」
「ひっ゛!!!(猛スピードの中わたわたとシートベルトを締めて握りしめ)」
「っぐ!!!(体に重たく感じる重力に歯を食いしばり)」
「荒っぽい運転やな!!こりゃ屋敷の運転手が本気出した時並や!(手摺に掴まりながらも窓の外を確認)」
「ケツが…ケツが痛い(お世辞にも座り心地は良いとは言えない後部座席の振動に真顔)」
「(シートベルトを握りしめたままフランシスの方を振り向き)おじさん、どこ行くんだいこれ!!」
「少しの辛抱だよ。俺はアフターケアはしっかり出来る男だからね(公道へ出て徐々に減速して行きながら助手席へと振り返り)せっかく劇的な場面からの逃走劇だからね。なんなら今から美しい海をバックに少し早めのディナーでも…」
「(ガンガンとヘッドを叩きまくり)ナンパしてる暇あったら全速力で飛ばし!ってか前!前見んかい!!」
「痛い痛い。そんなに叩かれたら頭に響くよっ、と!(前方を走る並走してる2台の車の間をすり抜けバックミラーを確認し)…どうやら追って来てはいないみたいだね」
「よ、よかった……(くたりと力が抜けて座先に凭れかかり)」
「(座席に戻ると後部座席を乗り出して後ろを確認しながら)……せやな、着いては来てなさそうや。……んで、これからどこに向かうん?」
「ははっ。そういえば行く先は考えてなかったよ!いやどうしたものか!(楽しそうにけらけら笑いながら前方の赤信号を確認すると速度を落とし)」
「……大丈夫なのか、この男(ジト目でフランシスの背中を睨み)」
「あー……あんま大丈夫じゃないかもなあ(安心させるようにナターリヤの頭をぽふぽふと撫で)」

「と言うかハンバーガーボーイの火傷の手当した方がいいと思うんですけどー(ひらひらと手を振り)」
「火傷?そういえば皆ぼろぼろだね(ブレーキを踏みながら4人の姿をまじまじと確認し)」
「(潰れたクレイモアをこっそりとポケットに隠すと眼鏡に触れようと頬に手をやってから無いことに気付き)……おじさん、俺達に関わったら面倒なことになるかもよ?ほら、俺は特に今火事に遭いました、みたいな格好だし」
「とは言ってももう既に関わってるんだけどね(ふと何か閃いた様子でウィンカーを切り替え)よし、応急手当で悪いけど近くのショッピングモールへ寄ろうか」
「へ?ショッピングモール?(要領を得ずに首を傾げ)」
「ドラッグストアとコインランドリーがあるからね。血が取れなかったら中の服屋で新しい服を買っちゃえばいいでしょ(アルフレッドに向かってウインク)」
「あ、なるほど。……ナターリヤ、ジァーロンも。行くだろ?(後部座席の方を振り返って訊ね)」
「(腕を組み至極真面目な表情で)…問題が1つあるぜハンバーガーボーイ。学生さんは金がない」
「……あ(金のことをすっかり失念していた様子)」
「(苦笑いを浮かべ)ドライブデートに誘ったお詫びだ。俺が払ってあげるよ」
「えっ!?本当かい!?おじさんっ、ありがとうっ!!(フランシスを振り返るときらきらと空色を輝かせ)」
「よっ、おじさん太っ腹ー(棒読み)」
「…おじさんじゃなくてフランシス、だよ(頬を掻き困ったような笑みを携えたままショッピングモールの駐車場へ入り)」
「フランシス?……じゃあフランシス、さん?ありがとう!(にこにこと満面の笑みを向け)」
「感謝永遠に(合掌)」
「はは、どういたしまして。ああ勿論女性陣にも奢ってあげるからね」
「…私は別に(窓の方へ視線を移し)」
「お嬢ちゃん、奢ってもらえるときは遠慮しちゃアカンよ?ね?(便乗する気満々)」
「(ナターリヤの方へ振り返り)大人に甘えられるのは今だけさ。そこのマドモアゼルの言う通り素直に甘えてよ。…さ、到着っと(駐車スペースにワゴンを止め)ここのコインランドリーはあまりお客さんが来ないみたいだからね。コインランドリーまでそう遠くないから血塗れなところはなんとか隠して行こうか」
「よいっと(エプロンを外すと綺麗な部分を裂いてナターリヤの血に濡れた脇腹を隠すように巻き付け)こんなんでええかな?男子は各自でなんとかしてなー」
「どうにかしろったって……(ちらっとフランシスを確認すると先程仕舞い込んだクレイモアの残骸をこっそりとスポーツタオルに変質させ)……まあ、これでいいかな」
「よいしょっと(ブレザーを脱ぎタンクトップ姿になり)タンクトップが黒いからこれで目立たない寸法ドヤァ…」
「……(脇腹に巻き付けられたエプロンを見つめ)」
「あ、きつい?もちっと緩めよか?(ナターリヤの視線に首を傾げ)」
「!…っ(声を掛けられはっと顔を上げるとそっぽを向き)…ぁ、りがとう(風にかき消されそうな声で呟き)」
「(一瞬驚いたように瞳が大きくなると次第に表情が弛み)どうしたしまして。妹が出来たみたいで可愛いわあ(わしゃわしゃと主人たちを撫でるような手付きで頭を撫で)」
「っっ!!ええい、気安く触るな!!(ほんのりと頬を赤く染めながら撫でられる手を払い除け)」
「えー、つれないなあ(くすくすと笑い)」
「(ふたりのやりとりに思わず手を合わせ)なんという眼福な光景…おっとこうしてる場合じゃないね。今駐車場に人の気配はなさそうだから急ごう(シートベルトを外し扉のロックを開けると降りるように促し)」
「(スポーツタオルを腹に巻き付け)うん、早めに移動しよう。……なんかゲームのスニーキングミッションみたいだ(心なしか楽しそうな様子を見せ)」
「俺はどちらかと言うとリズムゲームのが得意なんですけどー。フランシスサンあっち?(によによと笑いながらコインランドリーのある場所を指差し)」
「そう、そっちだよ(きょろきょろと辺りを見渡し)ん、誰も居ないね。そらそっちの道に渡った渡った!」
「はーい!(ばたばたと一気に道を渡り切り)」
「ほら、お嬢ちゃん。さくっと行こか!(世話焼きの性格が遺憾なく発揮されてナターリヤを構い倒し)」
「言われなくとも!(邪険にする表情を浮かべながらも素直に従い)」
「……これはいい化学反応を起こした的な?(にやにや)」
「(反対側に到達すると振り返って頷き)相性いいんだと思うぞ、ふたりとも!」
「いやあ、それほどでも(てれてれ)」
「いいわけないだろうがこの屑共が!!(くわっ)」
「えー(肩を竦めながらも飄々と反対側へ渡り切り)」
「ツンデレいただきましたー!…さてここでジァーロンの魔法の呪文!時間早送りだー」
「うわあ、メタい(真顔)」
「なんだい、それ?(キョトーン)」

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