「寄りたいところがあるのですが」
第四石碑まで退避しようというルークの言葉に皆が動き始めたその瞬間、制止の声を上げた。驚いた表情、訝しげな表情、いつもと変わらぬ表情、それぞれだが、きっと誰もが少なからず怪訝に思っているであろうことは理解できる。
だが、それでも、
「どうしても、会っておきたい人がいるんです」
「イオン様〜!?そんな時間ないですよぉ!!」
「また騎士団内部をうろつくのは危険だぜ?」
「いえ、ここからすぐの場所です。僕が案内します。皆さん、どうかお願いします」
「すぐの場所っていっても神託の盾兵に見付からない保証ないですよぅ!」
嗜めるようなジェイドの視線、咎めるアニスの声。最もだった。
「…俺は、イオンがそこまで言うなら、会っておくべきだと思う」
「そうですわね」
「そうだぜアニス、何の考えもなくこんなこと言うイオンじゃないだろ?」
「ぶ〜〜!わかりましたよぅ!」
「ありがとう、アニス」
「そのかわり!ぜ〜ったいに!私から離れないでくださいねっ!」
「はい。約束します。ルーク、ありがとうございました」
「!…別に、礼を言われることでもねぇよ」
ふい、と視線を落とす彼は以前と変わらず優しい人だった。ただ、少し不器用なだけで。
「皆さん、案内します。行きましょう。」
ようやく役者が出揃う、なんて大仰だろうか。しかし、彼女の参入によりこの旅は大きな転機を迎える。そんな確信があった。
そして彼もきっと、なんて