確定消すな
葛葉
「葛葉って本当に吸血鬼なの?」
「はあ?……なんだよいきなり」
床に脱ぎ捨てられていたジャージを探
している葛葉の背中を見ながら問いかけ
れば、不服そうな声が返って来る。
「だって吸血鬼は怪我してもすぐに傷が
治ったりするんでしょう?それなのに」
腕を伸ばして葛葉の背中につけた真新
しい傷を指先で強めになぞる。切り傷特
有のひりつく痛みを感じたのか、薄く色
白な体が僅かに強張ったのがわかった。
「どうしてこの傷は治らないの?」
私が行為の間に縋りつき、無我夢中で
つけた傷は朝になれば治っていると思っ
ていたのに……恥ずかしさよりも興味深
さの方が上回り、私は葛葉の背中をじっ
と見つめた。けれど葛葉はなにも答えな
いまま、いつもと同じようにジャージを
着込んで首元までチャックを閉めた。
「別に……あー、……だろ」「え?」
「〜〜だから!その……すぐに治ったら
……もったいない、だろ」△/ TOP /▽