生まれたばかりの恋心を飲み込んだ


#支援会話ベース


「でも、あなたはそう思わせたい……のではありませんか?」

彼女の言葉に、心を抉られた気がした。
今まで出会ってきた女でそんなことを口にする者はいなかった。
自分が何気なくやってきたことをあっさりと気づかれてしまった。
それも出会って半年しか経っていないような女にだ。
そんなことをぼんやり考えていると、セシルは今までの戦いに関しても俺が計算していたことを見抜いていた。
本当に面白い女だ。
戦場に身を置いている女の中でも彼女は飛び抜けて戦上手で、才能がある。
正直な感想はそれしかない。
だが、何故かそれ以上に主に忠実で純粋なこの女を自分の方に振り向かせてみたいと思った。

「セシル」
「はい?」
「これから楽しみにしておくといい」
「何をでしょうか?」
「お前が俺のことしか、考えられないようにしてやるさ」 ああ、これは俺の悪い癖だ。

興味を持った獲物には心で感じるよりも頭が先に働く。
既にこれさえも打算的な行動だ。
これから俺の根底にある打算を総動員させてやる。
覚悟しておくことだ、セシル。




狸華 「愛」




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