抱きしめて、キスをして


こうなるって本当は分かっていたの。
想いを伝えても、きっと受け入れてもらないってことは。
だって彼は全てのものから逃げ続けなくてはならないから。
彼に貼られたレッテルは、一個人にどうにも出来るものじゃないけれど、偶然にもラクーンシティの事件が彼の存在を隠してくれた。
今なら彼は身を隠したまま、生きていける。
そう思って。

「一緒に付いていきたい。ビリー、貴方が好きなの!」

微かな希望を抱いたまま必死に訴えても彼は首を縦には振ってくれなかった。
そのかわりに、力一杯の抱擁と、苦しいくらいのキスをくれた。




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