「・・ねぇ、なんでこうなるの?」
『え・・逆になんでそうなるの?』
「この話、授業でやってるよね。それとも君のクラスは習ってないのかな。」
『いや、やってる・・ハズ。』
「まぁまぁ、ツッキー。矢崎さん、学校の宿題に加えてちゃんと期限までにツッキーが出した課題もやってきたんだし…。」
「山口は甘いんだよ。頼んできたのは向こうなんだから期限守るのは当然デショ。それよりも僕が言いたいのは、本文中からの書き抜きなのにどうして本文にない答えを書いてるのかってことなんだけど。」
『あ・・抜くってとこ見落としてた…。そっか書き抜きかぁ…!』
「君この間からそういう早とちりとかケアレスミスが多すぎるんだけど。ホント落ち着きないよね。どっかの誰かさん見てるみたいでイラつく。」
月島の言うどっかの誰かさんとは勿論日向のことである。
真っ向コミュニケーションを得意とする矢崎に日向と似たものを感じたのだろう。
しかし日向ほど手が付けられないわけではなく、話もちゃんと通じる分、日向よりは幾分かマシだと感じている月島であった。
「はい、他は合ってる。」
『やったぁ!!』
「当然だけどね。今回出した課題は初歩中の初歩なんだから。」
『うっ…。』
「それにすごく馬鹿な間違い方で一問落としてるし?」
『グサッ・・』
「矢崎さん、グサッて自分で言う人はじめて見たよ…。」
苦笑いでそう返す山口は今となっては2人の安定剤である。
既に見慣れた光景なのか、4組のクラスメイト達は次第にこの異色の3人を遠巻きに見ることをやめていった。
矢崎があまりに頓珍漢な回答をしていた時は月島と一緒になって教鞭を振るう者すら出てきた。
『それじゃあ月島くん、今日も本当にありがとうね!いつも教え方が分かりやすくてすごく助かってるよー!
3日後もよろしくお願いします。』
「はいはい。結果を出してくれれば礼は良いよ。」