ようやく首都高を下りて、少し車を走らせると駐車場に着いた。
昨日、ここを出たのはたったの32時間ほど前なのに、私達を取り巻く状況のあまりの変化に驚く。
駐車場に車を停めて、エンジンを切ってホッと一息吐くと、視界が急に遮られた。
気付いたら、肩を抱かれ、唇に政宗の柔らかい唇が触れている。
「んっ……ぁ……」
ふわりと甘い空気に包まれて。
思わず甘い吐息が漏れる。
柔らかく食んでいた唇は次第に熱を帯び。
肩を抱き寄せる腕に力が篭っていく。
政宗は左手でそっと私の髪をかき上げると、耳たぶのピアスに触れ。
そしてフッと笑う。
そのまま後頭部に手を滑らせると、深く唇が重ねられた。
吐息を奪い尽くすかのように唇を吸われ、そっと絡められた舌を軽く吸われる。
政宗の熱い吐息に意識に紗がかかる。
後頭部から項を撫でていた指先は首筋をそっと撫で下ろして、私のキャミソールをたくし上げた。
そのまま手を上の方へ滑らせていく。
ようやく唇が解放され、空気を求めて顔を上に向けると、政宗は首筋にゆっくりと唇を這わせた。
「はぁっ……っあん……っぁ……政宗っ……ダメ……!」
甘い快楽が身体に広がっていって戸惑う。
まるで襲われているような状況なのに。
昨日抱かれた時のように壊れ物を扱うかのように抱かれている訳じゃないのに。
でも、全然嫌じゃない。
身体はフワフワと甘い浮遊感に包まれ、信じられないほど甘い声が漏れる。
私を包み込み、求めているのが政宗だと意識すると、ドキドキすると同時に愛しさが募って行く。
いつ人が通るのか分からないのに。
それでも身体が甘く痺れて拒めない。
政宗の手が下着を押し上げ、柔らかく胸を揉みしだく。
政宗の熱い吐息が耳元を掠める。
「本当は抱き締めてkissするだけのつもりだったけど。お前が可愛い声で啼くから…。早くお前を抱きたい」
「ダメっ……ここじゃ嫌っ……はぁっ…見られちゃう……」
ようやく言葉を紡ぐと、政宗は手をキャミソールの下から抜いて、私をギュッと抱き締めた。
「そうだったな…。Shit…どうかしてるぜ…。お前に触れていたくて。抱き締めていたくて。たったの一刻なのに、隣りにいるお前に触れられなくて、焦れた」
きゅっと眉根を寄せて囁く政宗の表情は艶っぽくてドキリとした。
そんなに艶っぽく囁かれたら、ふらふらと引き寄せられて、キスをねだってしまいそうだ。
でも、ここは人通りもある駐車場だ。
私は政宗の胸をそっと押し返した。
「家に帰ったら、お風呂に入って、潮を洗い流してから一緒にベッドでゴロゴロしよう?」
「いいな、それ。今日買ったsoap使ってくれよ」
「う、うん。いいよ」
店の中でのやり取りを思い出して、恥ずかしくなって戸惑いつつ答えると、政宗は嬉しそうに笑った。
「家に帰ったら二人っきりだな。ずっとお前を腕の中に閉じ込めておきたい」
「私もこれからずっと、政宗の腕の中で眠れるのが嬉しいな。行こうか?」
私が車のドアを開けようとすると、もう一度政宗は私を引き寄せ、唇に軽くキスを落とした。
政宗はうっとりするほど綺麗な笑みを浮かべていて。
そして、そのキスは酷く甘かった。
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