遙を焦らしているつもりなのに、遙を煽れば煽る程、自分の理性の限界が近付いて来る。
「はぁ……今晩は優しくしてやれそうにねぇな……。いっそ止めるか……?」
本当は二人で夜景を見ながら飲んで、その後甘く優しい時間を過ごすつもりだった。
なのにお前が俺を誘うから……。
車の中で急遽変更した予定通りに全て事は進んでいる。
遙……。
俺を焦らしたお前が悪い。
本当は遙に乞われるままに優しく抱き締めて甘い口付けをいつまでも交わしていたい。
遙の信頼しきった眼差しを見ると、俺のegoなんてどうでもよくなる。
でも、それと同時に、遙を狂ったように啼かせてみたいと思ってしまうのだから、俺はどうかしている。
こんなに愛しているのに苛めたくなる。
手折ってしまう程に激しく抱いて、焦らして、苛めて、啼かせて。
それでも、お前は俺を愛せるのか……?
止めるなら今のうちだ、とも思う。
でも、俺には妙な確信があった。
遙は絶対に俺を拒まない。
あいつが欲しいのは俺の心だ。
例え酷い事をしても、俺に愛されているとあいつが感じる限り、あいつは俺を拒まない。
それも俺の傲慢かも知れない。
或いは遙の愛をそれで試そうとしているのか。
全てが終わったら、いつも通り、いや、いつも以上に大切に慈しんで。優しくして。
そして…。
絶対に、離してなんてやんねぇ。
俺はベッドから立ち上がり、今夜の準備を始めた。
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