Breathless act.3 -4-

アルコールにはそんなに弱くないのに、部屋に着く頃には身体が火照って仕方がなかった。

政宗が触れるから…。

部屋に向かっている時も、政宗は私の肩を抱き、時折剥き出しの背中にそっと指を這わせた。
アルコールで敏感になっていた肌は甘く痺れてどうにかなりそうだった。

どうして人目もないのにキスもしてくれないの…?
もう苛めるのは止めたんじゃなかったの…?
私、何かした…?

部屋に着くと、政宗はスーツのジャケットを脱ぎ、無造作にソファの上に置いた。
私はベッドに腰かけ、ホッと一息吐く。
身体は甘く疼き、早く政宗に抱いて欲しかった。

政宗は部屋の明かりを消すと、カーテンを開け放ち窓辺から私を呼んだ。

「遙、come here. 夜景が綺麗だぜ」

私は立ち上がり、政宗の隣りに立った。
床から天井近くまでガラス張りで、一面に宝石を散りばめたような夜景が広がっている。
眼下の車の群が見え、まるで足元を掬われるような感覚に陥る。
政宗は後ろから私をギュッと抱き締めた。
ようやく政宗の温もりに包まれて安心する。
私は政宗を振り返った。

「キスして…」

政宗はフッと笑うとそっと触れるだけのキスを落とした。
それだけじゃ足りなくて。
もっと深い口付けをねだると、政宗は笑みを深めて私の耳元に口付けた。

「あっ……」

政宗は私を窓の方に向かせ、後ろから唇を首筋に這わせながら、手のひらを背中に官能的に滑らせていく。
私は堪え切れずに手を窓に付いた。

「やっ……こんなところでっ…あ、あっ…!」

一つしかないボタンが外され、政宗の手が背中から胸へ滑っていく。
ニップレスが剥され、親指で頂きを捏ねるように胸を揉みしだかれ、思わずのけ反った。

「やっ…こんなっ…窓際で…見えちゃう…」
「明かりを消してるから見えねぇよ」
「でもっ…!んっ…」

太腿を撫で上げられ、立っているのがやっとになり、私は窓に寄り掛かった。

「いやぁ……あ、あっ…ダメっ…」

太腿を愛撫している政宗の手を止めようと手を重ねると、ギュッと手を握られた。

「止めてやんねぇよ。これはお仕置だからな」

耳元で政宗が囁く。

「お仕置……?」

何の事か分からず上がった息で聞き返すと、政宗がそっと耳たぶを唇で食む。

「っ…!」

わざと吐息がかかるようにして政宗は囁いた。

「お前、昨日俺の事嫌いって言っただろ?まずそれが一つ目。それから、今日、俺の事、車の中で誘惑しときながら俺に触れさせなかった」
「はぁっ…誘惑…?」
「歌だ」

言われて思い返す。
そんな歌、歌ってたっけ?

「分からねぇなら身体に教えてやるよ」

政宗は背中に唇を這わせながら胸の頂きを執拗に捏ね回し、ショーツの紐を解いた。
こんなところで脱がされるのが恥ずかしくて身を捩ったけれども、政宗は構う事なくするりとそれを剥ぎ取ってしまった。
熱く蕩けたそこに指が触れて、私は濡れた吐息を吐いた。

「今までになく濡れてるぜ。お前、こういうの好きなんだな」

揶揄するようにくすくす笑う政宗の吐息が耳元を掠める。

「ああっ、違っ……!」
「何が違うんだ?自分で確かめてみろよ」

政宗は私の手を取るとそこに導いた。
温かな粘膜はたっぷりとした愛液に塗れ、まるで柔らかなゼリーのように蕩けていた。

「いやぁ…」

恥ずかしくて手を引っ込めると、政宗の長い指が弄ぶように浅くそこを刺激する。
もっと深い刺激が欲しくて思わず腰が揺れる。
僅かに政宗の指が花芯を掠めて一際甘い声が漏れた。

いくら明かりを消しているからとはいえ、ここは窓際だ。
外から見えてしまうのではという不安と比例するように何故か身体は熱く火照り、感度が増していく。

容赦ない胸への刺激と裏腹に、一番敏感な所には触れられず、焦れる。
とろとろと愛液が溢れて来るのが自分でも分かって恥ずかしかった。

「お願いっ…もうっ、もうっ、焦らさないでっ!」

政宗は私の首筋を吸い上げると、耳元で忍び笑いを漏らした。

「焦らしてって歌ってたのはお前だぜ?正にbreathlessって感じだな。お前の声、堪んねぇ。腰にクるぜ」

言われて漸く分かった。

Tempt me, tease me until I can't deny this loving feeling…

政宗が今日一日、私を焦らすように触れていたのは、私が何の気なしにBreathlessを歌っていたから。

「ゴメンっ……はぁっ…あ、あっ、もう止めてぇ…」

胸を愛撫する政宗の手をドレスの上から掴むと、政宗は耳元で笑った。

「クッ……。このまま止めてもいいのか?身体が熱くて堪らないんだろ?お前が止めて欲しいなら止めてやってもいいぜ。お前が嫌なら俺はもうお前に触れない」

揶揄するようにくすくすと笑いながら首筋にキスを落とされて、意識が蕩ける。
こんなに焦らされて熱く火照った身体のまま放置されるなんて耐えられそうになかった。

「止めないで…。政宗が欲しい…」

政宗を振り返り、震える声で囁くと、政宗は私の耳元で忍び笑いを漏らした。

「いい子だ」

吐息が耳元を掠めて甘い喘ぎ声が漏れる。
背後で政宗がベルトをカチャリと外す音が聞こえてハッとする。
てっきりベッドに行くのかと思っていたのに。
政宗から逃れようとすると、腰をグイと引き寄せられ、ドレスをたくし上げられ、一気に後ろから貫かれた。

「やぁああっ!」

奥まで貫かれて一気に快楽が押し寄せてきて、私は窓に腕を付いて、もたれかかった。
政宗は片腕で私を支えると、背中を愛撫しながら後ろからゆっくりと突き上げ始めた。
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