Your Song -1-

夢を見た。
誰か分からないけど、私は必死にその人の名を呼んでいる。
誰か分からないのに、その人が愛しくて恋しくて堪らなかった。
背を向けられると胸が張り裂けそうなほどに哀しかった。
でも、その人は振り返ることすらせず、背を向けて歩いていく。
私は必死に追いすがろうと走るのに、距離はどんどん開いていく。
声は嗄れ、息は上がり、胸の苦しさに私は膝をついた。
その人が恋しくて堪らない。
なのに、その人に私の声は届くことはなく、どんどん遠ざかっていく。
夢の中で私は確信していた。
これが別れなのだと。
いくら叫んでも私の声は届かない。
その人にもう二度と会うことはないのだと。
哀しくて哀しくて、はらはらと涙が零れていく。
泣いてその人が戻ってくるというのならば、十分なほど私は泣いた。
まるで魂の半身を奪われたかのような喪失感に涙が止まらない。



神様………お願い…。
あの人を返して……。
ま さ む ね ……。
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