Brothers -5-

何で小十郎さんに政宗とキスした事がバレたんだろう。
政宗はいつもと同じ様子だったのに。
やっぱり私が分かりやすい性格だからなのかな。

ドキドキとしながら小十郎さんを見上げていると、小十郎さんは深い溜め息を吐いた。

「政宗様、今日の講習は御休みになって、日が暮れるまで彼女を帰さないように」
「Sweet!ずっと一緒にいられるな!」
「その代わり!」

嬉しそうに声を上げた政宗の言葉を小十郎さんは遮った。
唇を尖らせて政宗が小十郎を見る。

「今日はこの小十郎がみっちりとしごきますからお覚悟を」

据わった目で小十郎さんが政宗を睨み付ける。

小十郎さん、何でこんなに怒ってるんだろう?
やっぱりキスもダメだったかな?

政宗に視線を移すと、政宗は挑戦的にニヤリと笑った。

「Okay, 小十郎。正直、講習は温いと思ってた所だ。Honey, 小十郎のしごきは厳しいから覚悟しとけよ!」
「えええっ!?」
「俺と同じ大学行きたいんだろ?タダで小十郎のlessonを受けられるのはluckyだぜ」

それから何時間も小十郎さんにしごかれ…ているのは政宗だった。
私にはすごく優しく丁寧に教えてくれて、政宗は与えられた課題に舌打ちしていた。

もうそろそろ夕飯時という事で、私はお暇する事にした。

「今日はありがとうございました。また教えて下さいますか?」
「ええ。俺がいる時ならいつでも」
「また来いよ。今日は楽しかった」

政宗は軽く私の頬にキスをした。
やれやれとばかりに溜め息を吐く小十郎さんにスカーフを差し出されて首を傾げる。

「夜風は冷えますから」
「そう…ですか?ありがとうございます。じゃあまた」

帰り道、スカーフのブランドがエルメスだと気付いて驚き、汚さないようバッグに入れて家に帰る。

「ただいま〜」
「お帰り…ってお前!」

リビングでテレビを見てたアニキが血相を変えるので、何事かと驚く。
有無を言わせず洗面所に連れて行かれて、鏡を見た私も思わず声を上げた。

「何じゃこりゃ!」

首筋にいくつも鮮やかな赤い痣がある。
だから小十郎さんはあのスカーフを…。

「独眼竜……この借りは絶対に返すからな…!」


Fin…
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