人々の視線の先には、華麗にボードを乗りこなしているうちのアニキ。
流石アニキ。
妹の私でも惚れ惚れするよ。
「アニキぃ!!」
声を張り上げて手を振ると、アニキは私の方を見て、二カッと笑って手を振ってくれた。
その瞬間、浜辺から黄色い悲鳴が上がる。
すごい…!!
噂のアニキ親衛隊でもいるのかな?
「コラ、お前は余所見すんな!」
政宗に頭を小突かれて我に返る。
「ゴメ〜ン。アニキの波乗り1年振りに見たからさ、つい…」
政宗は小さく溜め息を吐いて、笑った。
「まあ、お前が見蕩れるのも分かるけどな。お前の兄貴、半端なく上手いぜ。俺は絶対に敵わねぇ」
「政宗もサーフィンするの?」
「少しだけな」
政宗がサーフィンするなんて初耳でドキドキする。
もしかして、今度はサーフィンデートなんて出来るのかな?
サーフィンだったら季節関係ないからいつでも政宗と海でデート出来る。
「今度は政宗とサーフィンに来たいなぁ」
「ダメだ」
「え〜、何で?」
「お前の兄貴と比べられるのは俺のprideが許さねぇ。それにあの兄貴の妹ならお前も相当上手いだろ。彼女より下手だなんてカッコつかねぇだろ?」
そういえば政宗は伊達男だからpride高かったな。
こうしてアニキを褒めてくれるだけ私に心を許してる方だ。
残念そうに俯く私の頭を政宗はくしゃりと撫でた。
「悪いな。でも他の遊びなら付き合ってやるぜ。それより、お前、肩赤くなって来てるけど大丈夫か?」
「あっ、いけない!そろそろ日焼け止め塗らなきゃ!」
少しずつちりちりと肌を太陽が焦がしている感触がして、私は慌てた。
下手したら今日は水風呂しか入れなくなる。
「Okay, じゃあbeachに戻ろうぜ」
政宗の笑顔は何故か今日一番眩しかった。
ビニールシートに戻った頃には、日焼け止めの効果が大分薄れていた。
私が慌てて日焼け止めを塗るのを政宗も手伝ってくれる。
首から背中、脚まで丁寧に愛撫するように塗られて何だか身体が熱くて変な気分になっていく。
「政宗…?」
潤んだ瞳で振り返ると、熱に浮かされたような政宗の視線とぶつかった。
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