政宗はこうして深く眠っているのに、背中にそっと腕が回され、意識がないのに深く愛されているようで、私も政宗が愛しくなる。
そっと政宗の胸に手を付いて顔を上げると、長い睫毛が伏せられた、綺麗な顔が視界いっぱいに広がって、幸せすぎて切なくなる。
指先でそっと政宗の睫毛、そして頬に触れる。
政宗の腕は力なく私の背に回されたままだ。
柔らかな温もりが愛しくて、そっと政宗の唇にキスを落とす。
こうして、眠っている政宗の腕の中にいると、私達は恋人同士なのだと実感する。
私だけに見せるその姿が愛しくて。
政宗が私だけのものなのだと感じると、幸せで胸がいっぱいになる。
「政宗、愛してるよ」
溢れる想いは止められず、私は愛の言葉を囁きながら、政宗の唇に、頬に、キスを繰り返した。
「ん…」
政宗が軽く呻いて、私を強く抱き寄せる。
かき抱くように抱きすくめられると、政宗は深く私の唇を奪った。
何度も、何度も。
ようやく唇を離すと、政宗はまだ夢を見ているような、ぼんやりとした表情で私を眺めていた。
何度か瞬きをして徐々に焦点が合うと、政宗は口許を綻ばせて笑い、もう一度、今度は触れるだけの甘いキスをした。
「愛してる。最高の目覚めだな」
「私も、目が覚めて政宗に抱き締められてるの、幸せだよ。政宗の寝顔を見るのも好き」
「俺はお前の寝顔を見る方が好きだ。お前が俺のものだって実感出来る」
政宗も同じように感じていたのだと分かり、嬉しくなる。
私は、政宗の額にこつんと自分の額をくっつけた。
鼻先が触れ合い、くすぐったい気持ちになる。
「私も同じように感じてたよ。私を抱き締めて政宗が眠っているのを見ると、政宗は私のものなんだって感じる」
「何があろうと、俺はずっとお前だけのものだ。たとえ離れてしまっても」
政宗は切なげに微笑むと、また軽く触れるだけのキスをした。
そして、欠伸をかみ殺す。
政宗の眠気が伝染したかのように、私もふわりと睡魔に襲われた。
「お前を抱いたまま眠るのは、最高の幸せだ。このままもう少し眠ろう」
気怠いキスを何度か繰り返して、私達はまた眠りに落ちていった。
これが運命だって私は信じてる。
眠っている貴方を見つめると、貴方は私のものだって感じる。
政宗も同じように感じる?
ただの夢なのかな?
それとも、Is this burning an eternal Flame?
We're not dreaming.
It's an eternal flame...
…Fin
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