媚薬 -3-

もう、ダメ…。

身体は反り返り、荒い吐息と嬌声しか漏れてこない。
洗面所に反響する自分の声に、耳まで犯されているような気がして、下腹部が余計に疼く。
たっぷりとした蜜が、限界だという位に、まだ下着をつけていない、そこを濡らしているのが自分でも分かる。
こんな状況なのに。
いつもと違う、まるで虐められながら犯されているような状況なのに。
身体はいつもより敏感で、どうしようもなく濡れていった。

そして、ついに、とろりとした温かいものがつつっと太腿を伝っていくのを感じた時、視界までじわりと滲んだ。
目の端から流れた涙を、初めて出会った時のように、政宗が唇をよせて吸い取る。

「お前、本当に敏感…。これだけで、泣くなんてな。Partyはまだ始まったばかりだぜ…クッ…」

私を愛撫しているだけの政宗なのに、息はいつもより荒く、声も吐息交じりで、その声を聴くだけでも、どうにかなってしまいそうだった。

「ここは、どうなってるんだ…?」

バスローブの合わせ目に手を差し込み、内腿を下の方からゆっくりと淫らな手つきで撫でられる。
そんな愛撫にもどうしようもなく感じてしまって、喘ぎ声を上げながら、鏡の中の私の顔が快楽に歪む。

こんなに濡れてるなんて知られたくない。
恥ずかしくてギュッと目を瞑ると耳元で荒々しい吐息と共に囁かれた。

「鏡から目ぇ逸らすな。自分がどんなに男を悦ばせる淫らな女か、ずっと見てろよ…。こんな欲情した顔しやがってっ…!誰にも見せたくねぇっ…俺だけの…ずっと俺だけのっ…!」

まるで泣いてるような切ない囁きに、目を開けた。
目を少し細めた政宗は、鏡の中で目が合うと、一瞬だけ淋しそうに切なそうに笑うと、その笑みをまた意地悪なものに変えて、爪先で胸の頂きを狂いそうになる位攻めたてながら、太腿をいやらしく撫で上げていった。
その手がぴたりと止まる。

政宗は、悪魔のように、綺麗で淫靡な笑みを浮かべた。

「鏡の前で俺に犯されて、そんなに感じたか…?」
「ちが…う…」
「じゃあ、何で太腿まで濡れてるんだ…?」
「知らな…い…」

私を言葉で攻める間も、胸を意地悪く弄ぶ政宗の手は止まらなくて、恥ずかしさと、快楽にまた蜜が溢れていくのが分かった。
政宗は、クツクツと笑いながら耳元で囁いた。

「また溢れて来たぜ。虐め甲斐のある女。お前、本当はこんなにエロいんだな。知らなかったぜ。もっと早くこうしてやったら良かった」
「いやぁ…!ちがっ…!いやぁんっ、ああぁっ!」

上げた非難の声もすぐに嬌声に変えられてしまった。
恥ずかしい位に溢れた蜜を掬うように、一番感じる場所になすりつけられたから。
今までで、一際大きい声で啼くと、政宗はニヤリと笑い、円を描くようにゆるゆると刺激し始めた。
いつもより愛液が多くて、ぬるぬると滑るような刺激は、ゆっくりなのに、今にもイキそうになるくらい、気持ちいい。
肩がびくびくと震え、止まる事のない胸への愛撫にも感じてしまって、淫らな声が止まらない。
自分の中にこんな顔や声が眠ってるなんて知らなかった。

「ああん、はぁ、いやぁん、あっ、ああっ!」

熱い。
逃げ場のない熱はどうすれば収まるの…?

「いやぁ…あん」

甘えた声が出たのと、身体をくねらせたのは同時だった。
鏡に映るのは、紛れもない自分自身なのに、信じられないくらい、欲情に濡れた瞳と淫猥な姿をしている。
耐えられず身体をくねらせる自分の姿の淫らさに、恥ずかしさと共に奇妙な興奮を覚える。

「くっ…はぁっ…っ!お前って女はっ!」

政宗は、自分が感じてる訳でもないのに、眉を顰め、快楽を耐えるような艶っぽい表情を浮かべながら、ほとんど囁くような声で言った。
息まで上がっていて、その吐息が耳元にかかる度、切なさにも似た快楽に身体は震え、また一筋涙が零れる。

「絶対、許さねぇ!こんなに男を誘いやがってっ!お前なんて、お前なんてっ!」

喘ぎ声交じりにそう声を張り上げた後。
政宗は、悪魔も凍りつくような表情を浮かべて耳元で囁いた。

「俺でしか感じられねぇくらいに、めちゃめちゃに虐めてやるよ…」

これ以上、どんな酷い事が出来るっていうの…?

そう尋ねたかったのに、くちゅ、という水音がやけに部屋に大きく響いて私は言葉を飲み込んだ。
恥ずかしさと期待に身体が震える。
早く政宗自身でこの身体を貫いて欲しい。

「もの欲しそうな顔だな」
「ベッド…行きたいっ…ああっ…んっ!」

私の感じる所を知り尽くした指が根元まで入れられ、ナカの一点を執拗に攻められる。
いつもにはないほどの、くちゅくちゅという水音に、羞恥心を煽られ、何故だか感度と身体の熱が上がっていく。
相変わらず、胸も執拗に弄ばれ、二ヶ所からの強い刺激に足ががくがくと震えて、背中がはねる。
息も絶え絶えに懇願したら、政宗はニヤリと意地悪く笑った。

「出来ねぇ相談だな」
「意地…悪っ!」
「ああ、俺は意地悪だぜ?お前が知らなかっただけだ。でもな…」

愛してる女を虐めるのがこんなにそそるなんて知らなかったぜ。
だから…。

たっぷり時間をかけて虐めてやるよ。

悪魔の笑みを浮かべて政宗は囁いた。
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