涙を流しながら、ねだるように身体をくねらせ、甘えた声で啼く姿は、まるで自分ではないオンナのように見えた。
「ああんっ!お願いっ!政宗ぇ、イカせてぇ!」
「何度聞いても腰にくる、いい声だっ、はぁっ。もっとよがれっ!何度でも俺を求めろっ!」
「いゃああっ!政宗っ!政宗っ!お願いだからっ!」
ポロポロと流れる涙を政宗が舌で舐め上げる。
頬を滑っていくその感覚にすらどうしようもなく感じて、止まる事を知らないように、涙と蜜が溢れていく。
政宗は本気で私を壊す気だ。
こんな風に、あられもない恥ずかしい台詞で男を求めたのなんて、初めて。
こんなに泣いたのも、啼かされたのも初めて。
酷い事されながら、酷い言葉で攻められてるのに、こんなに感じるのも、それが気持ち良くて、愛しさすら感じるのも初めて。
身体が蕩けきって、快楽に眩暈が止まらないのも初めて。
はらはらと涙を流しながら、快楽を求めて仰け反った。
あと何回耐えれば、イカせてくれるの?
政宗は、辛そうな、それでいて満足そうな表情で私を見つめていた。
「壊れちまったか…?」
酷く優しく耳元で掠れた声がした。
指だけは相変わらず意地悪な動きをやめないのに。
答えたいのに答えられない。
そう。
私の理性なんてとっくに粉々に壊されていた。
欲しいのは、政宗だけだった。
声は優しいのに、容赦なく私を犯す政宗に懇願する。
「まさ…むね…っ!ああん!政宗っ!」
「何だ?」
また、すごく優しい声。
「政宗っ!政宗っ!政宗っ!はぁっ、はぁっ!」
息も絶え絶えに、かぶりを振りながら政宗の名を呼ぶと、優しく頬にキスが落とされた。
ナカを掻き乱しながら、前をいたぶっていた意地悪な指が、緩慢な動きになり、身体がようやく少しだけ楽になる。
涙が止まっていき、歪んでいた視界が元に戻ると、限界まで欲情で濡れ切っているのに、愛しげに優しく私を見つめる政宗が鏡に映っていた。
「そうだ、そうやって俺だけ呼んでろ。俺だけ求めてろ。俺はお前のものだ。そして、お前は俺だけのものだ。お前を壊していいのも俺だけだ」
耳元で囁かれて、こくんと頷いた。
嬉しそうに笑った政宗は、優しく頬にキスをすると、また私のナカを指で犯し始めた。
「やっ!ああっ!何…で…っ!?」
「今、俺が入れたら、お前、すぐイっちまうだろ?先に楽にしてやる」
本当は、すぐにでも政宗が欲しかったけれど、早く楽になりたかった。
政宗の言葉通り、めちゃめちゃに身体と心を蹂躙され、快楽に蕩け切って、今にもイキそうなのにイケない熱さをどうにかしたかった。
左腕で痛いくらいにギュッと抱き締められたら、キュンと心が疼いた。
耳元にキスする政宗は長い睫毛を伏せていて、その横顔の綺麗さに見惚れる。
「政宗、愛してる…」
荒い吐息をつきながらそう囁くと、優しい目でちらりと私を見て、政宗はフっと笑った。
「その言葉が聞きたかった。俺も、おかしくなりそうなくらい、お前を愛してる…」
もう一度頬にキスをすると、政宗は荒い吐息をつきながら、私のナカの一番感じる所ばかり攻めたてながら、前も激しく刺激し始めた。
「んーっ!!あっ、あぁあ!あっ、ああんっ!!」
身体はようやく欲しがっていた刺激を呆気なく受け入れ、私はすぐに絶頂に達してしまった。
政宗の身体に背中を預けて、長い長い余韻にびくびくと身体を震わせる。
息が上がって、上手く呼吸が出来ない。
政宗が後ろからギュッと私を抱き締めた。
「んんーっ!やっ…!!はぁっ、はぁっ!」
途端に、また快楽の波に飲まれ、意識が白く弾けるような感覚がして、二度目の絶頂を迎えた。
政宗の腕の中でびくびくと身体を震わせる。
薄く目を開けると、政宗が少し驚いたような目で私を見つめていた。
「抱き締めただけだぞ?」
「んんっ!分かって…る…けどっ!!」
抱き締められただけでイってしまったのなんて初めてで、何て説明したらいいか分からない。
完全に上がった息はなかなか収まらない。
「やんっ!」
急に政宗が私の首筋に顔を埋めてギュッと抱き締め、それにすら感じてまた声を上げた。
「可愛いにも程があるっ!くそっ!お前、敏感過ぎだぞっ!」
「だって…!」
あんなに焦らされたらおかしくなる。
そう思ったけど、もう言葉を発する事も出来ないくらいに身体も心もとろけて言う事をきかない。
「お前が少し落ち着くまでって思ってたが、限界だっ!」
あっと言う間に私のバスローブを剥ぎ取ると、自分のも脱ぎ捨てて、私の腰を高く引き寄せるといきなり後ろから、奥まで貫いた。
待ち望んでいた大きい快楽に、また身体の奥がきゅうっと収縮し、大きく背中を反らし、絶頂を迎えてしまった。
「くっ…っあ、締め付け過ぎだっ!」
「あっ、あっ、んんっ!ダメっ!んんっ!!っはぁっ、はぁっ!!」
鏡の中の政宗は、額に汗を浮かべながら、快楽に顔を顰めた表情をしていた。
男の人の、こんな色っぽい顔、見るのは初めてかも知れない。
私の視線に気付き、政宗は余裕のない笑みを無理矢理浮かべた。
「俺ですら、自分がSEXする時の顔、初めて見るんだからな。よーく、見とけよ。それから…」
政宗は、私の耳元に唇を寄せて囁いた。
「いきなりイクな。俺も危なかった」
「無理だよ…」
焦らされ過ぎた身体は敏感過ぎて、何かの拍子にまたイってしまいそうだ。
こうして囁かれるだけでゾクゾクして、身体が疼いてしまうのに。
政宗は、困ったように笑うと、私の腰を抱え直した。
そして、ゆるゆると浅い所で抜き差しをする。
政宗が切なそうに眉根を寄せて喘ぎに似た吐息をついた。
「お前のナカ、いつになく、すげぇ。っくっ!はぁっ…!熱くて、蕩けそうに柔らかくて…っ!」
少し物足りないくらいに緩慢で浅い所の動きなのに、政宗は既に辛そうだ。
殆ど喘ぎのような声を上げて、快楽に耐えている。
いつに増して、色っぽくて、男らしい。
そして、とてつもなく、綺麗だ。
こんな顔して抱いてたんだ…。
そう思ったらキュンとときめく。
「コラっ!締めるなとあれ程っ!くそっ!」
「え?やぁああっ!」
政宗は急に激しく奥まで貫き、そのまま激しく腰を打ち付け始めた。
「くうぅっ!!んんっ!」
また意識が白く弾けたけれど、政宗の動きは止まらない。
きゅっと眉を顰めて、顔を歪ませたまま、激しく腰を打ち付けている。
しかし、間もなく、固く結ばれた口が空気を求めるように開き、喘ぎを堪えるような声が漏れ始めた。
「またイキやがってっ!!こんな姿っ!見せるのっ!…っはぁ!お前っ…だけだっ…からなっ!ああっ!!」
私はこくこくと頷く事しか出来なかった。
奥に当たる度、耐えられないほどの快感に翻弄され、目を開けるので精一杯だったから。
指とは比べ物にならない、大きな政宗自身で貫かれて、感じるなと言う方が無理だ。
「あっ、ああっ、ヤダっ、また…!!あああっ…っ!!」
政宗があんまり激しく動くから、堪え切れずにまた絶頂を迎えた。
休む間が与えられないから、身体はますます敏感になって、あられもない喘ぎ声しか出す事が出来ない。
「んーっ!!!」
目をキツく瞑ると、余裕のない声で名前が呼ばれた。
「遙っ!!ああっ!!遙っ!!」
思わず目を開けると、喘ぎながら限界を迎えそうな政宗と目が合った。
見てるだけでイってしまいそうな表情をしてるのは、政宗の方だ。
色気が半端じゃない。
「っ!限界だっ!ああっ!…っくっ…はぁっ、はぁっ…」
政宗は仰け反り、荒い吐息をつきながら、私の腰を一層引き寄せ、白濁した液を残らず出し切った。
「っんっ、くっ…!!はっ…!!」
ぐったりと私の背中にのしかかり、耳元で荒い息をつきながら、政宗は最後の喘ぎ声を上げた。
その声まで、私を煽るくらいに艶っぽい。
身体は汗でしっとりと湿り、政宗の瞳は快楽に濡れていた。
イク時に見せた、切なげな、欲情しきった顔が忘れられない。
仰け反る瞬間に見せたあの表情が…。
「遙…」
まだナカに入ったまま、呼吸を整えた政宗が優しく私の名前を呼んだ。
そして、ギュッと抱き締める。
「あっ!まだダメっ!くっ、んーっ!!んんっ!っはぁ、はぁ」
「おまっ、またかっ!?やめっ!!」
政宗が慌てたように私を抱き締める腕に力を込めたけど、逆効果だった。
私は、その腕の中で、あられもなく啼きながらびくびくと身体を震わせ、またイってしまった。
太腿を温かい液が足首まで伝わっていく。
政宗も辛そうに眉を顰めて、荒い吐息をついた。
やがて政宗は、深い溜め息を吐いた。
「虐め過ぎたか?悪かった」
そう言いながら、指の背で優しく頬を撫でる。
「あんっ!!やっ!!」
私はどこまで敏感になってしまったんだろう。
ただ、頬を撫でられただけなのに、こんなに感じるなんて。
政宗は、驚いて、言葉もなく、私を見つめていたけど、我に返り、私のナカから自身を抜いて、私の身体を政宗の正面に向かせた。
とても心配そうな顔をしている。
「大丈夫か…?」
すっと二の腕をまた指の背で撫でられて。
「ああんっ!」
また感じてしまった私はかくんと身体から力が抜けて、床に座り込んだ。
政宗は、驚いたように私を見つめ、私の身体を支えた。
「ヤダ…どうしよう」
「どうした?」
政宗が、心配そうに私の顔を覗く。
「身体が…まだ、どうしようもなく、熱くて…ちょっと触れられただけで感じちゃって……濡れて来るの…。どうしよう…」
政宗はしばらく絶句してたけど、ふわりと笑うと私を抱き上げた。
私の大好きなお姫様抱っこだ。
「お前、しばらく、外出禁止」
「でも…」
大学行かなきゃいけないし。
買い物も行きたいし…。
そんな心の声を見透かしたように、政宗は笑った。
「男に襲われるぞ。そんな物欲しそうな顔してたら」
「そんなっ!」
「なら、見てみろ」
鏡を顎でしゃくられて見たら、快楽の余韻が抜け切らない、欲情に濡れ切った瞳の私がいた。
「責任は取る。お前が満足するまで、抱きまくってやる。お前の大好きなベッドの上でな。優しく、優しくしてやるから」
「うん…」
良かった。
いつもの政宗に戻った…。
でも、私の身体はまだ元に戻らなくて…。
あんな風に犯されるのも気持ち良くて。
でも、そんな事言ったら、今度はもっと恥ずかしい事をさせられて嬲られそうで、言えなかった。
それから、ベッドの上で、優しく触られるだけで、何度もイってしまって、その度に政宗は困ったような顔をした。
でも、すぐにそれに煽られて、政宗は何度も何度も私を貫いた。
昼夜も忘れて、私達は互いの身体を夢中で貪り続けた。
もう、政宗じゃないと、感じられない。
満足なんて出来ない。
本気でそう、思った。
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