長曾我部元親 -2-

FaceTimeの呼び出し音が30秒ほど流れて、長曾我部がFaceTimeに応答した。
iPadの画面に映った長曾我部は息を呑んだ後、叫んだ。

「マジですげぇ!!マジで独眼竜と顔を見ながら話が出来るなんて、マジですげぇ!こんな機械があるなんて未来はやべぇな!!超感動だぜ!!」
「クッ、お前なら絶対感動すると思ったぜ。マジで久しぶりだな!甲斐で俺の女を探すのに手間取り過ぎて、その上、上洛や婚儀の準備に追われてて、お前と連絡する時間がなかった。一緒に上洛するから、その時にでもお前と盛り上がれると思って後回しにしてた。悪かった」
「はぁ、お前ぇが浮かれるのもよく分かるから、俺もお前ぇを怒れねぇよ。婚儀で浮かれる気持ちは俺が一番よく分かってるからな。お前ぇの隣の女がお前ぇが7年間待ち続けた女か。超絶お前ぇのどツボのすげぇ美人で可愛い女じゃねぇか。ったく、俺にまで隠し事しやがって、水くせぇじゃねぇか。伊達家中で秘密にしたかったら、俺にだけ打ち明ければ良かっただろ?何せ、お前ぇは俺の恋愛相談全部乗ってくれて、嫁を口説き落とすバックアップを全面的にしてくれたんだからな。おかげで美形な息子にも恵まれたし、お前ぇの秘密なら守るに決まってるだろ?何で俺を信じてくれなかったんだよっ!?俺はそんなに信頼に足りねぇか!?俺達の友情はそんなに薄っぺらかったのか!?正直ショックだぜっ!」
「だって、考えてもみろよ。俺が操を立ててるのが二度と会えない異世界の女だってお前が仮に知ったら、お前はあの手この手でその女を俺に忘れさせようとして、天下を揺るぎない物にするために姫を娶らせて側室まで娶らせて、伊達の基盤を盤石にさせるように動いただろ?お前、自分の事になると超ネガティブなくせに、他人には超絶ポジティブだからな!お前なら、絶対にそう動いただろ?俺は遙以外の女なんて御免だったからな。だから、ずっと黙ってた。俺が言ってる事、何か間違ってるか?」

長曾我部は息を呑んで目を見開いた後、深い溜息を吐いた。

「はぁ、独眼竜には敵わねぇな。やっぱお前ぇの洞察力は只者じゃねぇな。道理で戦に勝てねぇはずだ。全くお前ぇの言う通りだ。俺ならそう動いてただろうな。だから、俺にも秘密にしてたのか」
「ああ、そうだ」
「だったら仕方ねぇ。俺もこれ以上、お前ぇを怒れねぇよ。待ち続けた女に再会出来てマジで良かったじゃねぇか。これで俺もやっと安心だぜ。早速その超美人を俺に紹介してくれよ」
「ああ、いいぜ。遙、よく顔を見せてやれ。長曾我部、こいつが遙だ。遙はすげぇぜ?未来の異世界でな、大学って学問所で医学の勉強を俺と出会った時にしてたんだが、その大学がな、入るためには宗の時代の科挙と同じくらい難しくて、その上こいつはその大学で1、2を争うレベルの優秀さだった。俺が甲斐にお忍びに30万の軍勢を率いて行ったのは、こいつを甲斐に迎えに行く所だったんだが、お前にも西でいつでも上陸出来るように待機しててもらっただろ?その全布陣を指を鳴らすこの速さ、10回分で見抜いて、更に4分、さっきの速さで240回分で猿飛佐助の全忍隊を指揮して、俺を撤退させる布陣と、小十郎を牽制させる布陣と、伊達の守りを固めて武田へ俺達の存在を知らせないような布陣を敷いたんだ。読み違えたのは軍勢の数だけだ」

長曾我部は大きく目を見開いた。

「マジか!?科挙で1、2を争うレベルってだけでやべぇのに、全布陣をほぼ一瞬で見抜いた上に、3つの布陣をしかもその速さで敷くって、ガチでやべぇ!そりゃ、独眼竜も惚れるぜ。7年も忘れられねぇのもよく分かる。独眼竜みたいな伊達男を満足させる女なんてそうそういねぇからな。独眼竜は超頭いいからな。それにしても美人だな。しかも何とも言えず可愛いな。知的な感じとの合わせ技でこれほどいい女なんてそうそういねぇな。独眼竜も知的な超美形だから、丁度釣り合ってんじゃねぇか!俺、何てお前ぇの事、呼んだらいい?」
「遙って呼び捨てでいいよ」
「遙、か。よろしくな!俺の事は元親でいいぜ?西海の鬼の海賊だ。特技は波乗りと釣りと機械いじりだ。今度、お前ぇに俺の軍勢の得意なアニキコール見せてやるから楽しみにしてろよ?独眼竜のYeahコールみてぇなもんだが、俺はアニキコールだ。独眼竜と共演してやるから盛り上がるぜ?なぁ、独眼竜。遙に見せてぇだろ?」
「クッ、そうだな。お前の軍勢のノリは最高だからな!俺の軍勢も遙が現れてから、姐さんコールがすでに流行ってるぜ?Yeahコールとの合わせ技だ」
「マジでか!?ますます楽しみだぜっ!お前ぇの軍勢も相変わらずノリいいな!」
「ふふっ、元親って本当に政宗と仲良しなんだね。アニキコール楽しみだな!それに元親も超かっこいいね!私の好みのストライクは政宗で、政宗が一番かっこいいと思うけど、元親は政宗の次くらいにかっこいいな!そうだな、他の男前は小十郎か。まあ、政宗には敵わないけど」
「お前、つくづく俺を怒らせないように、他の男を褒めるのが上手いな。妬けそうなのに、俺が一番って言われたら怒れねぇじゃねぇか」

長曾我部は爆笑した。

「独眼竜、マジでベタ惚れだな!お前ぇがやっと明るくなって、俺は本当に嬉しいぜ。やっと俺が初めて竜のお宝を奪いに奥州に行って合戦をした時と同じ感じに戻ったな。あの時より生き生きしてるぜ?俺も嫁にべた惚れだから気持ちはよーく分かるけどな。独眼竜、この7年間、政治と俺と遊んでる時以外、魂の抜け殻だったというか。何というか、そうだな、ずっと届かない恋をしてる感じだったからマジで心配したぜ。俺と一緒にいる時でさえ、俺が席を外した瞬間に遠い目してたもんな。俺も嫁と婚儀を挙げる前から恋愛に目覚めたから、独眼竜が誰かを好きなのには気付いたが、それについて聞いてみたら、独眼竜ってば石榴石の耳飾りに願掛けした絶世の美女の女神に心を奪われてるから、恋してるように見えるなんて言うもんだから、元就が夢中だったザビー教みてぇな、やべぇ宗教にどハマりしてると思って、随分心配したぜ?浮気したら女神の加護がなくなるって言ってたからな。その上な、独眼竜の政治へのアドバイスをその女神がくれてるなんて言うもんだし、確かに独眼竜の政治は斬新だったから、やべぇ宗教なりに役立ってるから止めようもねぇし、俺も随分困った。女神の加護がなくなると困るからな。いずれ姫を娶ってもらわなきゃ俺の生活も危うくなるから余計に困った。政治が安定しきったらその宗教を止めさせようと思ってずっと黙ってた。信玄の婚儀の催促も加熱して来てたし、小十郎もギリギリな感じだったから、俺も政治も安定して来たし動こうかなって思った矢先の甲斐の出陣だったから、あんな軍勢で随分派手に姫を迎えに行くもんだと思って、流石は天下一の伊達男だって感心しながら海で待機してたら、遙を迎えに行ってたのか。てっきり武田の姫だと思ってたぜ。俺と独眼竜はよく江戸の城下の大名向けの料亭で飲んで遊んでたんだが、その女将に俺がその斬新な宗教について話したらすごく感動して、独眼竜の石榴石を見て真似をして、料亭の女共全員で石榴石の耳飾りをしたら、あっという間に江戸中に男女問わず流行ったもんな!すげぇやべぇ宗教だと思ってたぜ?俺、すっかり騙されてたんだな。独眼竜にはしてやられたぜ」

俺と遙は大爆笑をした。
願掛けについては、ほぼ嘘は言ってないだけに余計に笑える。

「政宗も元親も最高に面白いねっ!あははっ!元親、政宗はね、願掛けの内容にはほぼ嘘は言ってないよ?その耳飾りは私と分け合った世界に一つの一点物だし、政宗とは私の世界で永遠の愛を誓い合ったし、政宗に政治を教えたのも私だから。政宗が浮気をしないのは当然だよ?」
「マジでか!?お前ぇそんな事も出来るのか!すげぇな!遙と分け合った一点物だったのか。独眼竜もあながち嘘は言ってねぇな。物は言いようだな。流石は天下一の伊達男だっ!」

長曾我部は驚いたように目を瞠って、感心しきったように俺と遙を見つめた。

「ますます、遙しか独眼竜には釣り合わねぇな!」
「だろ?遙は一途でな、俺と出会った時、別れた男を想って泣いてた。一方的に捨てられて別れ話もさせてもらえなかったのにな。それなのに恨み言を言う訳でもなくただ男を想って泣いてた。それが見てられなくて俺の腕の中で存分に泣かせてやった。あんまり寂しそうに褥で寝るもんだから、見てられなくてただ抱き締めて添い寝すらしてやったくらいだ。そうしているうちに数日も経たないのに、遙の一途な愛情が欲しくなってどうしようもなく惚れちまった。それが全ての始まりだ」
「マジかよ。独眼竜の女遊びはすごかったからな!語源にすらなってるもんな!独眼竜が女抱き締めて夜伽しないなんて余程だぜっ!そりゃ、操も立てるな」
「そうだろ?その上、天下一の伊達女だ。初夜の晩に歌ってくれた歌がマジでキザだった。長曾我部、お前、今なら英語分かるだろ?遙、歌ってやれ」
「うん」

遙、初夜の晩に歌ったEternal Flameを、俺に歌ってくれた所まで歌った。

「これをな、初夜の初めての夜伽直後に歌ってくれて、歌いながら歌の通りに俺の目を遙の手で閉じて、もう片方の手で俺の手を取って遙の左胸に押し当てた。まだ速い遙の鼓動を手のひらに感じた時は言い表せないくらい幸せだったぜ?あれにはしびれて完全に心の底から陥落したな。俺も思わず遙の頬を俺の胸に押し当てて、これは夢なんかじゃねぇ、Do you feel it?It's an eternal flameだって言ったな。天下一の伊達男のこの俺が陥落させられたんだ。更にどうしようもなく惚れちまって、遙が欲しくてたまらなくなって、2刻半も夜伽しちまった。それでも足りなかったから、後朝の歌が、かみつけの あそのまそむら かきいだき ぬれどあかぬを あどかあがせむ、だ。すげぇ伊達女だろ?」

長曾我部は心底驚いたように目を瞠って、首を横に振った。

「独眼竜と肩を並べる伊達女じゃねぇか!そんな女、この世にいるんだな!そんな事されたら7年経っても、30年経っても忘れられねぇよ!一生の思い出だ!独眼竜の後朝の歌もハイセンスで情熱的だな。やっぱ運命のベストカップルだな。お前ぇが側室を拒むのもよく分かるぜ。他の女なんていらねぇな。むしろ遙しか抱きたくなくなるな。それにお前ぇの返しも流石の伊達男だぜっ!」
「お前がそう言ってくれて本当に嬉しいぜ!お前なら嫁にべた惚れだから分かってくれると思った!お前の恋愛相談に全部全力で乗って来て本当に良かったぜ!」
「俺は独眼竜がいなかったら嫁とは婚儀挙げられなかったからな!感謝しても仕切れねぇよ!」
「クッ、一生恩に着せてやる」
「ねぇ、政宗。元親の恋愛相談って何?すごく気になる」
「別に教えても構わねぇが、長曾我部、お前はどう思う?」

長曾我部は、少し悩むように視線を落として顎に手を当てた。

「独眼竜の女って、口は固いか?」
「遙の口の固さは半端ねぇよ。何せ、猿飛を敵地の甲斐で丸め込んだ後でも、身を守るために甲斐で俺の女だって打ち明けなかったくらいだからな。猿飛なら遙が俺の下にすぐに戻りたいって願いを叶えられたのに、遙は疱瘡の治療の方を優先させた。俺の右目を失わせた憎い病だから、俺への愛ゆえに病の人々の治療を優先させて、ずっと黙ってたくらいに口が固い」
「それは半端ねぇな。だったら俺の口から言うぜ。絶対内緒な?独眼竜と小十郎と成実と綱元しか知らねぇからな。俺はずっと野郎共と一緒にノリノリになってコールしたり、戦したり波乗りと釣りとか機械の開発ばかりして満足してたから、女には全然興味がなかったんだ。野郎共と男同士で遊ぶのがすげぇ楽しかったからな。戦続きだったから、女と会う機会もなかったから余計だな。たまのお宝狩りが楽しくてたまらなかった。女と会う機会が出来たのは、独眼竜と遊ぶようになってからだ。太平の世になって、独眼竜に奥州の会議の時に政治を手伝う依頼をされて、すぐに江戸に連れて行かれて江戸で遊ぶようになったから、居城もすぐに信長の名古屋城に野郎共に移させたしたしな。俺は江戸に入り浸りだったから野郎共に生活出来るように仕度を依頼をした。俺が支配してるのは名古屋から西の四国に渡る主に沿岸部だ。四国は丸ごと俺のもんだけどな。程よく内陸まで入り込んでいるから田畑は十分にあるな。豊臣と織田と今川とザビーが居なくなって空いた広い領土については奥州での会議の時に、独眼竜がすぐに大名達に提案をして、俺は独眼竜の右腕になるから、余計に広い領土を得た。領土の分け方の案については俺も一枚噛んでるぜ?俺ばかり得をしないように独眼竜と案を出し合った。恨みは買いたくなかったからな。島津は九州全土を得た。独眼竜の案で東南アジアとインドの守りを固め、南方の植物を栽培してるか。琉球に所属しない南方の島々も全部だ。だから砂糖が全国に流通したな。手広くイモと麦の栽培が出来るから、色んな焼酎を作って島津は領内で利き酒をしまくって楽しんでるぜ?年中酔っ払いでご機嫌だ。浅井は内陸の広い領土を得たな。前田と分け合う感じだ。市は魔王の妹だし前田も織田に仕えてたから、仲良く分け合う感じを俺が提案をした。浅井の領土もかなり広いか。浅井は正義がやっと勝ったってガッツポーズをして喜んでたな。市が、長政様が喜んでる、市、嬉しい、長政様大好きって言ったら、市、怒られる、長政様、ごめんなさいって、嬉しそうに顔を真っ赤にしてたな。浅井と俺は隣国だ。独眼竜は魔王の赤子を孕んだ濃姫を生かして姫が生まれた。男児じゃなくて俺はすげぇホッとしたな。濃姫は前田預かりだ。前田夫婦が濃姫と姫を連れてしょっちゅう浅井夫婦の所を訪れてるし、浅井夫婦も前田の所に訪れて親族会を開いてるぜ?市も半年後くらいに超美形の嫡男を産んで、ツンツンだった浅井長政がデレデレだ。濃姫の姫と浅井の嫡男を並べて寝かせて和んでるみたいだぜ?まつがすげぇ羨ましがって、前田利家にまつも赤子が欲しいってねだってるらしいぜ。日本一平和な地域かもな。北条も領土をだいぶ東西に広げたか。全体的に西に動いて伊達が領土を広げた感じだ。横浜辺りまでが伊達だな。ご先祖様にやっと顔が立ったって泣いて喜んでたぜ?風魔が北条の頭をよしよし撫でてたな。それは独眼竜の案だな。何故か知らねぇけど、鎌倉と腰越から先の所は確か江ノ島って島も含んで伊達直轄地にしてたけど、北条は泣いて喜んでたからあっさり承諾してたぜ?後は武田が南に領土を広げて北から北条を牽制するように独眼竜が仕組んでたな。さらに上野を上杉と分け合ったな。それで信玄が更に独眼竜に惚れ込んで婚儀の催促がヤバくなったし、上杉と仲良しになったな。それから徳川が北条と武田と浅井を牽制する感じに領土を広げたか。徳川は俺が名古屋で牽制してるしな。生まれ故郷の岡崎はあいつの領土で、豊田あたりが長曾我部と徳川の国境だな。それは俺の提案だ。故郷に帰れるって大喜びしてたぜ?何やら本多忠勝も機械音を立てて興奮してたな。上杉はかなり北と南に領土を広げたか。上野を武田と分け合ったからな。その代わり佐渡島が伊達直轄地だ。あれも独眼竜の提案だな。龍神の加護を毘沙門天が賜ったって超喜んで佐渡島を快く譲渡だし、信玄と親友になったな!かすがが赤くなって、ああ、謙信様に毘沙門天の後光が指していて美しいって見惚れてたぜ?元就も大阪ギリギリまで領土を広げたからご機嫌だ。あいつ負けず嫌いだからな!もちろん俺の案だ。見返りに秀吉お気に入りだった有馬温泉は丸ごともらったけどな。温泉設備も抜群でマジで気持ちいいぜ!秀吉サウナまで建設してたからな!赤穂の沿岸部と少し内陸に入った土地は伊達の直轄地だ。独眼竜が赤穂の塩を気に入ってるから仕方ねぇ。ついでに俺も蟹が食べてぇから、香住は分けてもらったぜ。あそこは夕陽百景だしな。冬の日本海は荒れて船の操縦が大変だけどな。元就も喜んですぐに了承だ。大阪と紀州全土は俺の支配下だ。淡路島まで俺のもんだな。大阪城も俺の居城だな。だから元就とも隣国だな。京は独眼竜が押さえていて二条城が拠点だな。御所のすぐそばだ。豊臣が持ってた城だから、そのまま再利用だ。上洛の時に俺達が集合するのは二条城だ。独眼竜も蟹が食べてぇから舞鶴港まで押さえてるぜ。日本海の海の幸だ。蟹漁は俺の担当だ。将軍足利は利用しやすいように御所のそばの小さな武家屋敷に、何不自由なく囲ってる感じだ。あとは大和も伊達領だ。松永久秀を撃退したからな。それは全部独眼竜の案だ。四国の城はそのまま置いてある。今はたまに1日くらい帰るぜ?四国にいる野郎共もいるからな。たまのアニキコールとカツオ釣りをしに帰還だ。他にも領土内沿岸部の色んな所に防衛と統治の拠点になる簡易的な城があるな。ほとんど独眼竜が築城に力を貸してくれたな。二人で拠点を考えたか。とにかく領土内で江戸に一番近い名古屋城の仕度をまず済ませた。江戸には滞在用の俺の江戸屋敷もある。ギリギリまで飲んで遊べるように独眼竜があらかじめ江戸入り前から用意をしてくれていた。江戸城から近い場所だ。遊び場は、さっきも言った料亭固定でな、貨幣のデザインとか合金の研究とか戦艦の開発とか伊達の水軍の強化を夕餉ちょい前までしたら、夜は料亭で夜遊びだ。独眼竜も夕餉ちょい前まで政治してたからな。二人きりで一緒に戦略について話しながらメシを食うのが超楽しかった!お忍びじゃねぇし女遊びじゃねぇから小十郎も許してくれたしな。小十郎には独眼竜が女遊びをしねぇか見張りを依頼されてたな。天下人の独眼竜に隠し子でも出来たら大騒ぎになるからな。俺もしっかり見張りをしたぜ?日付が変わる一刻半前位まで、食って飲んで遊んでたぜ?悪酔いしねぇいい頃合いだ。独眼竜は俺が城までしっかり送迎をして小十郎を安心させてたな。独眼竜の天下統一からずっと俺は江戸に入り浸りだったな。海路の交通費節約にもなるしな。独眼竜が作った料亭だから、メシも最高に美味いし給餌をする女もとびきり美女ばかりだ。全国の大名をもてなすために作られた料亭だから、独眼竜も力を入れて作って用意してたんだ。絶対に春は売らねぇし、みんな上品で洗練されていて、距離感も抜群で、女慣れしてねぇ俺もあんな美女揃いなのに、緊張しないですんなり馴染める居心地のいい料亭だ。流石は趣味のいい伊達男が作った料亭だ。そこで毎日独眼竜と遊んでいるうちにすぐに仲良くなった給餌の女がいてな。ノリはいいし、話は上手ぇし、すげぇ美人だし、ナイスバディだし、仕草は綺麗だし、セクシーだし、気付いたらそいつ会いたさに独眼竜を退けて一人で料亭に通ったくらいだ。そうだな、料亭遊びをして丁度1ヶ月くらいか。要するに独眼竜の天下統一から1ヶ月って事だ。その頃には貨幣のデザインも終わってて合金のバリエーションも決まってて鋳型も出来てて、貨幣鋳造も軌道に乗ってたから、俺も手放しで遊べる状態だった。江戸の街についてはもうすでに十分発達してたぜ?遊ぶ所も色々だ。歌舞伎も演目に溢れていたな。落語座も二ヶ所くらいあったか。独眼竜は奥州での天下統一後の初会議の前から江戸城と江戸城下の整備を始めてたからな。甲斐の武田を攻め落とした瞬間に始めてたか。あれは6年くらいの前の話だったな。それは後で聞いた話だ。会議の後、すぐに引越しだ。会議で江戸を政治の中心にするって宣言したから、てっきりこれから築城だと思ってたら、もう江戸城もあるしすげぇ規模の城下町もあったからな!あれには俺もマジで驚いたぜ?船で奥州に行ったから全然知らなかった。あらかじめ居城と城下町を整備しとくなんて、やっぱ独眼竜って超頭いいなって感心したぜ?話が脱線しちまったな。段々そいつを見てるだけで胸が疼くようになっちまって、俺、どうしたらいいか分からねぇし、そんな気持ちになった事なんてねぇから、困り果てて絶対に内緒の約束で、独眼竜を俺の江戸屋敷に呼び出すために江戸城まで迎えに行って相談したんだ。一人で毎日料亭通いをしてお目当ての給餌の女をご指名して、料亭遊びをして、1週間くらいの頃の話だ。そうしたら独眼竜がいつになく真剣な表情で、それは恋だって言うから俺もやっと初恋を自覚したんだ。でもな、俺、恋なんてした事なかったし、女と二人きりで出かけた事すらなかったから、そんな事言われてもマジで困るしかなくてな。でも出来るなら二人きりで料亭以外の所に出かけてぇ気持ちがマジでデカかったから、それを素直に独眼竜に伝えたんだ。独眼竜の過去の女遊びと今も続く伊達男っぷりは半端ねぇな!すぐにその場で合宿を決意してくれて、完全に俺の江戸屋敷の人払いをして、女を口説くテクニックを全パターン教えてくれたんだ。それも3日間連続の合宿状態でな。メシまで独眼竜が作ってくれた二人きりの合宿だ。独眼竜のメシはやべぇほど美味かった。あれは忘れられねぇ!合宿を始めたものの、話を聞くだけでは最初はピンと来なかったから、どうもピンと来ねぇって素直に独眼竜に言ったら、独眼竜相手に実際に口説かせてくれて、ダメ出しまでしてくれて、やっと俺も女の口説き方を身に付けたんだ。よく3日で身に付いたぜ。我ながら自分を褒めてやりたいぜ。多分、独眼竜の教え方がすごく上手かったからだろうな。その時に独眼竜が休憩時間にあまりにも寂しそうな夢見るような遠い目をしてたんだ。前々から気付いてはいたけど、俺もやっと恋愛するようになったから、絶対に恋してると思って気になって聞いたんだ。そしたら、やべぇ宗教について知ったんだったな。初めて耳飾りを見たのもその時だ。よっぽど絶世の美女の女神なんだって想像も出来なかったぜ?合宿の最後に初逢瀬では絶対に歌舞伎のロミオとジュリエットを見に行けって言われて、俺は歌舞伎を見に行く事にした。あれが人生初歌舞伎体験だ。告白が成功したらずっと恋人繋ぎで手を繋げとも言われたな。恋人繋ぎなんて聞いた事もなかったから、独眼竜と恋人繋ぎをしてやり方がやっと分かった。合宿が終わって独眼竜も褒めてくれたし、ようやく自信が出来たから、嬉しくなってよ。合宿終了の翌日その給餌の女を仕事が終わった後、料亭の裏側に呼び出して口説いてみたら、すげぇ喜ばれてな。俺、有頂天になったぜ?聞いたら未婚だって言うから、告白をした。女はかつてなく喜んで俺を受け入れてくれて、更に有頂天になって、すぐに翌日の逢瀬の約束をした。心置きなく二人きりの逢瀬が出来るようになって、江戸城下を恋人繋ぎで手を繋いで歩いた。手を繋いだ瞬間、女がほんのり顔を染めてたのがたまらなく胸キュンで俺もドキドキした。初逢瀬では独眼竜のおすすめ通り歌舞伎のロミオとジュリエットを見たんだ。すげぇ切なくて二人で抱き合ってラストは号泣したぜ。あれで二人の距離が一気に縮まったな。独眼竜の言う通りにしてマジで良かったぜ。後からロミオとジュリエットを翻訳したのが独眼竜だって聞いてガチで尊敬した。やっぱ独眼竜には誰も敵わなねぇってな。古今東西の天下人だぜっ!親友になれてマジで嬉しかったぜ。俺、独眼竜のためなら何でもしようと思った。独眼竜が翻訳したロミオとジュリエットの写し本は品薄で入手困難だったから、大名の権限を使って日本中探して二冊手に入れて女と読んで、また泣いて感想を話し合って絆が更に深まったぜ。それはもっと後の話だけどな。独眼竜はマジですげぇ!それから逢瀬を毎日江戸城下の色んな所を歩きながら重ねてるうちに、まだ4日も経たねぇのに今度はキスがしたくなってどうしようもなくて、やった事がねぇし失敗したくねぇから、また独眼竜を迎えに行って俺の江戸屋敷で人払いをして聞いたんだ。今度は流石に独眼竜相手にキス出来ねぇから、手の甲で練習してみろって言われて、キスの基本的なテクニックを教えてくれた。基本的でもかなりのバリエーションがあってびっくりだったぜ。独眼竜はマジですげぇ!あれは1刻半くらいでぱぱっと教えてくれたな。1刻半であれだけ繰り返し練習させるんだから、大したもんだぜ。それで独眼竜が帰ったあと、2日間キスを手の甲で練習しまくって自信がついた段階で、翌日ファーストキスに臨んだ。一発目で大成功して、それがまた気持ち良くてたまらなくて、もう離れがたくなっちまった。嬉しくて全パターンでキスしまくっていたら、その日のうちに女との婚儀の事しか考えられなくなっちまってマジで困った。とりあえず我慢する事にして、逢瀬を重ねてキスするほどどハマりしたからな。1週間は我慢したな。でもそれが我慢の限界だった。婚儀の事で1週間悩みまくって、身分違いだし、マジで悩んでまた独眼竜に相談だ。そうしたら、伊達三傑総出で独眼竜の近い親戚の養女縁組をしてくれてよ、身分が釣り合ってやっと婚儀が挙げられたんだ。それが1年10ヶ月くらい前か。その間も絶え間なく独眼竜とはしょっちゅう俺の女と料亭遊びをしてたな。昼間は江戸屋敷で女を膝の上に抱いたまま産業革命についての研究だ。もうすぐ実用化出来そうな感じだけど、何か一押し足りねぇ感じだ。その頃からたまに成実も一緒に遊んだか。婚儀の準備はそんなに忙しくなかったけど、婚儀後の拠点は名古屋城に移す事にして、貨幣の鋳造の拠点も道具と技術者は江戸に残しつつ名古屋に移した。江戸にほとんどいて、野郎共に婚儀の仕度の荷物を受け取らせた。独眼竜が全面的に手伝ってくれたから、婚儀の決意から1ヶ月くらいで婚儀を挙げられた。あの養女縁組もマジでスピーディだったな。同時進行で俺と嫁の婚儀の衣装もぱぱっと決めてくれて手配してくれてな、江戸で試着した。奥州には一度挨拶に行くだけで養女縁組済んだぜ?独眼竜が江戸から動かないで済むように成実が取り仕切ってくれた。婚儀の料理の手配から何もかも独眼竜が江戸から遠隔でしてくれて、俺がやったのは招待状の手配と独眼竜が用意してくれた物の確認を嫁としただけだ。すげぇハイセンスで嫁も大喜びをして俺も確認がすげぇ楽だった。俺は婚儀の前に独眼竜にまた相談をした。その頃は名古屋城にいたから、また一人でこっそり江戸入りして今度は初夜の相談だ。俺も男だから、女を抱きたい衝動くらいは何度も経験してたけど、実際の所どうやって女を抱いたらいいかまでは分からなかったし、相手は処女だろう?泣かせたくなくてな。どうしたら痛くねぇかまた聞いたら、女の感じる所を事細かに全部教えてくれて、愛撫の全テクニックまで教えてくれて、とりあえず自分の身体で試して覚えろって言われて練習したんだ。全テクニックを駆使した身体へのキスとの合わせ技で行けって言われたな。それは1日で叩き込んでくれたからすぐに名古屋城に帰れた。そうして独眼竜と伊達三傑と養女縁組先の独眼竜の親戚5人総出の婚儀の後の初夜が成功して、今から10ヶ月ちょい前に嫡男にも恵まれた。婚儀の後、嫁は2ヶ月くらいしか抱けなくて懐妊中はすげぇ焦れたけど、新婚生活では毎日明け方まで抱いてたし、生まれて来た嫡男の可愛い顔見たらどうでもよくなった。今は自由に抱けるしな。だから、それで十分だ。独眼竜に会いたさに嫁の懐妊中も江戸と名古屋はよく行き来してたな。ほぼ江戸にいた感じだ。嫁とふらりと訪れた紀伊半島が気に入ったから、ちょいと紀伊半島の開拓は野郎共にさせたけどな。基本的に江戸だ。独眼竜のやべぇ宗教の事が心配でたまらなかったからだ。遊び場はいつもの料亭だ。時折歌舞伎も嫁と行ったか。俺が独眼竜のやべぇ宗教について女将に話したのはその頃だ。その頃は成実だけじゃなくて前田慶次も加わって遊ぶようになってたな。確か前田慶次が独眼竜の耳飾りがあまりに見事で、よく見せてくれってせがんでは見惚れてたな。独眼竜は嫌がってたけど。俺もあんなに見事な石榴石は見た事なくて、やっぱやべぇ宗教の教祖なだけあるぜって思って感心してたな。料亭の女将も見事な石榴石に見惚れてたなぁ。だから、多分すぐに全スタッフで真似をしたんだと思うぜ?嫡男は超可愛くてたまらねぇ。独眼竜も可愛がってくれてるしな。どんどん成長する様子がたまらなく可愛いぜっ!嫁には相変わらずべた惚れだし、嫡男は超美形で可愛いし、全部独眼竜のおかげだ。だから、俺は独眼竜には一生返せねぇ恩がある。嫡男が生まれた後も独眼竜が可愛がってくれるのが嬉しくてたまらなくて、ほぼ江戸にいたな。貨幣の鋳造の拠点は名古屋だけどな。独眼竜に言えない理由で忙しくなるから急にしばらく会えないって言われて、会えなかった時は超寂しかったぜ?あんなに会えなかったのは天下統一後初めてだぜ!何で理由を教えてくれねぇのか随分と気を揉んだ。でも、相当な秘密があると思って我慢して敢えて理由を聞かなかった。俺達の友情を信じてたからな!だから、俺は寂しくて名古屋城に帰った。独眼竜の甲斐へのお忍びの後名古屋に帰還してすぐに、公卿への根回しの依頼が独眼竜から俺に来てようやく理由が分かった。7年振りに操を立ててた女に再会したから、宮家と養女縁組をして、他に誰にも嫁入りさせねぇように二位か従二位の位を与えてぇから手を貸して欲しいってな。しかもその後すぐに武田信玄から未来の世界、異世界から来た独眼竜の女に武田の正当な姫の血筋を与えて宮家の養女にするって文が来た時はマジで絶叫したぜ。独眼竜が抱えていた秘密はこれなのかってな!しかも武田の正当な姫の血筋だろ?大絶叫だっ!これで宮家との養女縁組は間違いなく上手く行くと思ったら、マジで嬉しくて大絶叫だ!全国の大名で俺と独眼竜がマブダチなのを知らねぇ大名はいねぇから、信玄も真実を書いたんだろな。やっと独眼竜が婚儀を挙げられて、しかもお相手が宮家の養女だと思ったら伊達の格も上がるし、嬉しくて絶叫せずにいられなかったぜ!俺、マジで嬉しくて奇跡に感動しまくって、やっと恩が返せると思って、思い付く限りの公卿と殿上人に根回ししまくったぜっ!あの帝にすら何度も文を書いた。何としてでも養女縁組を成功させたかったからな!内大臣の権限を最大限に使ったぜっ!しかもその後更に独眼竜からこれから江戸に帰還する、お目当ての宮家は、式部卿宮って文が来て更に大絶叫だっ!今上帝の叔父じゃねぇかっ!大興奮だっ!それからまたその日のうちに根回しをし直したぜっ!独眼竜の幸せをずっと願ってたからな!式部卿宮なんて最高の家柄だっ!俺、超嬉しかった!!あんなに寂しそうで遠い目してたからな!あんだけ女遊びしてたんだから、7年分溜まりまくってきっと今頃夜伽しまくりだろうと思って、野暮だからずっと黙って独眼竜からの連絡を待ってたぜ。ようやく連絡をくれて嬉しいぜっ!独眼竜とずっと話したかったし、早く最愛の女を俺に紹介して欲しかったからな!これが、独眼竜が付き合ってくれた俺の恋愛相談の全てだ。出来るだけ分かりやすく順番に詳しく話したつもりだが、遙、何か質問があるか?多分これで漏れはねぇはずだ。何かあったら言ってくれ」
「はぁ…。すごく詳しくて政宗と元親がどんな風に過ごしてたのかよく分かったよ。時系列が分かりやすくて、すごく細かくて緻密なのが理系の機械工学専攻らしいね。元親、すごく話し上手で頭いいね。元親ってこんなに奥手だったんだ。でもある意味想像つくな。濃姫が生かされてて本当に良かった!今川がいないのは少し寂しいし意外。麻呂見たかった。政宗も私と初恋だったから、元親を放っておけなかったんだね?」
「今川はすぐ何度も裏切ったから不安要素として討った。長曾我部が俺と重なって見えて仕方なくて、見ていられなくて俺の出来る事、全てを長曾我部にしてやったんだ。長曾我部が毎日俺と遊んでくれてたからいい気晴らしになって、お前に会えない寂しさも和らいだしな。長曾我部がいなかったら、俺もどうにかなってたぜ。まさか信玄が長曾我部に真実を明かしてたとは思わなかったけどな」
「お前ぇがそこまで言ってくれて、俺超本望だぜっ!こんな俺でも役に立ってたってな!独眼竜、お前ぇ、あんだけ女遊びしてたのに、遙が初恋なのか!?それは意外だったぜっ!」
「俺は情を移されないように女捨てて来たからな。遙が初恋で、初恋だけにどハマりして永遠の愛を誓ったくらいだ。お前なら俺の気持ち分かるだろ?」
「まあな。俺も嫁に初恋でべた惚れだから、嫁以外の女なんて考えられねぇから、俺の嫁への愛も永遠か。お前ぇいい事言うな!流石は伊達男だぜっ!キザだ!」

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