「小十郎、悪ぃが茶を申し付けろ。この相談会には長曾我部とエリザベスもFaceTimeで参加させる。すぐにLINEで長曾我部とエリザベスの予定を聞く」
「はっ!」
「元親とも話せるのか!超盛り上がりそうだぜっ!」
俺は小十郎が言付けている間に、長曾我部とエリザベスにそれぞれ予定を聞くLINEを入れた。
今が4時半くらいだから、まだ時間はある。
イギリスは朝だ。
超面白い世界掌握の打ち合わせをするからFaceTimeに出ろとLINEしたら、驚くほどのスピードですぐ出るとの返事が2人からあった。
F1はみんな知ってるから面白くない。
話すならヴィクトリアシークレットが先だ。
俺はヴィクトリアシークレットが猛烈にやりたい。
男なら誰だってやりたい。
「よし!長曾我部とエリザベスが捕まったぜ。2人に同時にFaceTimeかけるから待ってろ」
「はっ!」
「Okay!」
「うん!」
俺は長曾我部とエリザベスを選んで同時にiPhoneでFaceTimeをかけた。
2人同時にわくわくした顔でFaceTimeに応答した。
「ハ〜イ!昨晩ぶりね!今度はどんな楽しい話なのか気になるわ!また遙の案かしら?」
「いや、遙の親友、美紀と俺の案だな」
「あら!佐助のハニー!?是非紹介して頂戴」
「よし、お前に美紀を紹介してやる。美紀、エリザベスと長曾我部に自己紹介しろ」
「うん!」
俺は美紀にFaceTimeを代わった。
エリザベスが英語を話しているから、美紀も英語で話し始めた。
「How do you do, your majesty?私は遙の親友の美紀と申します。佐助の婚約者です。遙とは長い事、親友で、7年前に政宗とも会っています。私も医者です。政宗とエリザベス女王のイベントの企画には全部参加しますので、よろしくお願いします!」
「初めまして!私の事はエリザベスでよくってよ。貴女は遙のbuddyなんだから、敬語もなしよ。美紀のイベント楽しみにしてるからね!」
「majestyって響きがかっこいいので、たまにyour majestyって呼んじゃうと思うけど、その時は許してね!」
エリザベスは爆笑した。
「美紀は面白いわね!いいわよ、美紀が嬉しくなるなら、たまにyour majestyって呼んでも。じゃあ、元親と話をして?」
「Yes, your majesty!じゃあ、元親と話するね。元親、初めまして!エリザベスと内容がかぶっちゃうから省略ね。美紀って呼んで。よろしくね!」
「おうよ!俺は長曾我部元親だ。そのまま元親って呼んでくれ。特技は波乗りと釣りと機械いじりだ。趣味はたまのお宝狩だ。西海の鬼の海賊とも呼ばれている。独眼竜とは天下統一からずっと親友だ。遙の親友なら、俺とも親友仲間だな!仲良くしようぜ!遙の命を救ってくれてマジで感謝だぜ!独眼竜が悲しみのどん底になる所だったからな。お前ぇには礼の言葉もねぇよ。独眼竜がいなかったら俺は嫁と婚儀挙げられなかったからな。身分違いの恋をしてたんだが、女の身分を独眼竜の近い親戚の養女にしてくれて婚儀が挙げられた。独眼竜には一生返せねぇ恩がある。独眼竜の幸せに一役買ってくれたお前ぇは俺の大事な仲間だぜ!よろしくな!」
「そうだったんだ!良かったね!元親もノリ良くて嬉しいな!是非仲良くしてね!じゃあ、早速イベントの話をしたいから政宗に代わるね。政宗がいまだかつてなくノリノリで考えたイベントだよ?」
「マジか!楽しみだぜ!おうよ、独眼竜に代われ!」
美紀は俺とFaceTimeを代わった。
「よし!これから、伊達三傑と猿飛の右腕焔にもイベントの内容の相談だ。これは美紀と俺が考えた、世界掌握の一大イベントだぜっ!まずは、美紀が発案してくれたYouTubeの動画を見せる。未来の世界ではデザイナーがファッションをお披露目する時にファッションショーを開いて、花道みたいな所を美女でナイスバディなモデル達がかっこよく歩いてデザイナーの衣装をお披露目する。花道の事をランウェイと言う。歩き方をモデルウォークと言う。これから見せる動画もファッションショーだが、これはかなり斬新で刺激的だから覚悟しろよ?名前はヴィクトリアシークレットだ。じゃあ、美紀、動画を頼む。小十郎達はこっち側に来て見ろ。焔はそこから見えるな。俺はiPhoneでエリザベスと長曾我部に見せる」
「はっ!」
「Okay!超楽しみ!」
その時、茶と急須が二つ届けられて、部下はすぐに下がって行った。
小十郎が茶を配り、みんなが首尾に着いてから、美紀はiPadで動画をスタートさせた。
俺はカメラを反転させて動画を映した。
モデル達のインタビューのシーンからすでにみんなの期待値は高まっている。
茶を啜りながら動画を見る。
「梵、超絶美人ばっかだぜ!」
「モデル達、かっこいいわ!」
「独眼竜、マジで美女ばっかだな!」
イントロのメイキングでわいわいと盛り上がった後に、ヴィクトリアシークレットが始まった。
黒人の歌手がブラックミュージックをノリノリで歌い始めて、10秒ほどで最初のモデルが姿を現わすと、みんなはWow!!!と叫んだ。
「ほとんど裸で刺激的なのにかっこよくて全然エロくねぇ!セクシーなのにエレガント!!coolだぜっ!梵もノリノリになるぜっ!」
「この着物超エレガントだぜ!」
「これは遙の世界の下着だ」
「マジか!?」
成実と長曾我部が大興奮で、小十郎まで食い入るように動画を見つめている。
ランウェイの終点のポージングでは一斉に溜息が漏れ、その後の唇だけの投げキッスの後の最っ高の笑顔では、小十郎と焔以外のみんなが「超胸キュン!!」と大合唱した。
すぐに次のモデルが同じようにポージングを決めて同じように投げキッスをして最っ高の笑顔を見せるとまた歓声が上がった。
ノリのいい音楽にみんなノリノリだ。
エリザベスなんてきゃあきゃあ言っている。
焔が堪え切れないように肩を震わせながら笑っている。
一通り、全ての人種のモデルが登場した所で、俺は美紀に動画を止める指示と小十郎達に席に戻る指示を送った。
iPhoneのカメラを反転させて、また俺の顔を映した。
「俺の仕掛けるイベントの第2弾はこれだ。第1弾は遙のF1だな。F1もまたアレンジしたから後で話す。ヴィクトリアシークレットは名前が悪い。イギリスの未来の別の王朝の女王の名前だからだ。俺とベスが仕掛けるイベントだから名前はシェイクスピアズシークレットだ!ヴィクトリアシークレットと同じ、全人種参加の全世界の王のご自慢のデザイナーによる、王ご自慢の美女達を集結させた世界のファッションショーだ!このファッションショーは女子向けだろ?遙の世界の女子の下着のファッションショーだからな。でも、男も超胸キュンな最高のファッションショーだ。これなら世界中の王達が絶対に夢中になる!!ファッションショーの後はどの国のファッションが良かったか、みんなで投票でコンペだ!色んな賞を設けるぜ!最高に盛り上がって、世界中仲良くなると思わねぇか?順番的には、ファッションショーの直後はライブで締めて、コンペをして、最後に各国の王族達と盛大なパーティーだな!」
「おおお!!」
「Wow!!」
みんなはまた歓声を上げた。
「政宗様、これは最高に良きファッションショーと存じます!これほどまでに肌を露出しているのに、全くいやらしさがなく、むしろ美麗で感動的でございます!全人種が参加している所も素晴らしいです!必ずや世界中の王達が夢中になります!パーティーでみなが親睦を深めます!世界が必ず平和になります!」
「そうだな、小十郎!全然エロくねぇし、ポーズも最高で投げキッスと笑顔が超絶胸キュンだ!ランウェイを歩くのも超かっこよくてエレガントだったぜ!世界中が熱狂するぜっ!」
「成実、お前ぇもそう思うだろう?」
「独眼竜、俺も超胸キュンだったぜ!」
「マサ、私もこれ、絶対に見たいわ!シェイクスピアズシークレットだなんて、名前も最高よ!このファッションショー、綺麗でかっこいいわ!是非やりましょう!」
「政宗様、この綱元も是非見たいと存じます!最高に胸キュンでございました!日本での開催予定はございますか?」
「ああ、もちろんやるぜ!会場もすでに話し合って決めてる。江戸城のそばだ」
「誠でございますか!楽しみでございます!」
「わぁ!みんながそんなに気に入ってくれて、私、超嬉しい!政宗に勧めて良かった!」
「ふふっ、美紀良かったね!」
「政宗様、流石でございますね。この焔も、このファッションショーであればおなごだけでなく、男も夢中になると思います。王族だけでなく民衆も虜になりますね。しかも人種の壁を超えます。しかし、肌を見せるのを嫌う、イスラム教徒はどのように懐柔なさるおつもりですか?明も参加するとは思えません。世界の半分ほどがこれでは掌握出来ません」
焔の流石の突っ込みに、俺はニヤリと笑った。
「じゃあ、焔に聞くぜ?お前はササン朝ペルシャの千夜一夜物語の事をどう思う?あれはイスラム教でも戒律が厳しいシーア派のペルシャの先祖が考えた話だ。現在のサファヴィー朝ペルシャにその民族性が引き継がれているかだ。全てはそこにかかっている」
「なるほど、アーリア人のペルシャの民族性の事でございますか。それならば民族性は変わらないと存じます。確かに千夜一夜物語はとても性的に過激な物語でございますし、そもそもスンナ派のスルタンがハーレムを抱えている事を考慮致しますと、イスラム教徒も同じ人間の性には逆らえないという読みでございますね。ですから、サファヴィー朝ペルシャのシャーも乗って来るでしょう。では、まずはサファヴィー朝ペルシャと交渉する事に致しまして、政宗様はどのように国交を結ぶおつもりですか?」
「現在のサファヴィー朝ペルシャのシャーはアッバース1世だ。エリザベス女王と和睦を結んでいるし、交流も盛んだ。なあ、ベス、そうだろ?」
俺が笑ってエリザベスに話を振ると、エリザベスも微笑んで頷いた。
「ええ、そうよ!ペルシャの特産品とイギリスの特産品の交換をしているわ!かなり力を持ったシャーね!アッバース1世も太っ腹なcool guyよ!アッバース1世の説得は任せて!彼なら乗って来るわ!」
「マジでか!?流石はサファヴィー朝の全盛期のシャーだぜ!焔、これでサファヴィー朝はヴィクトリアシークレットに参加だ。ペルシャはインドヨーロッパ語族だから顔立ちも彫りが深くて、絶対に美女で絵になるし、ササン朝ペルシャの民族衣装はセクシーだからな!絶対にすげぇデザインが期待出来るという読みだ。ヴィクトリアシークレットをきっかけに、俺はサファヴィー朝と国交を結ぶ」
焔は少し驚いたように目を瞠った。
「流石でございます、政宗様。イギリスとの和睦をお使いになるおつもりでしたか。よくそこまで世界史を把握してらっしゃいますね!感服致しました。それでサファヴィー朝とは国交を結べます。安心致しました。ならば、サファヴィー朝ペルシャに対抗している大国オスマン・トルコならば、必ずヴィクトリアシークレットに参加を申し出るという読みでございます」
「流石だ、焔。お前の読みがそうなら、俺の読みも正しいな。オスマン・トルコはハーレムの美女達を使ってでもきっと対抗して来るぜ?アラブ人とトルコ人の美女達の集結だな!ここで、オスマン・トルコとサファヴィー朝ペルシャを焚きつける。スンナ派とシーア派の名にかけて、全てのイスラム教国参加でファッションを競い合えと。スルタンとシャーがそれぞれ覇権を握ってるからな!そうしたら、東南アジアに至る、全てのイスラム教国が参加だ!ムガル帝国のインドの美女達が楽しみだぜっ!」
焔は更に驚いたように目を瞠った。
「政宗様っ!それならば、全世界のイスラム教国が間違いなく参加致します!流石でございます!是非、他の国々の掌握方法もお聞かせ下さい!」
「Okay!次は東教会の掌握だな。これも同じだ。ロシアのツァーリの名誉にかけて参加してみねぇかってな。スラブ系民族の掌握だ。スラブ系も色白でスタイル抜群の美女揃いだ!ロシアは芸術に優れてるしな!ハンガリー辺りまではヴィクトリアシークレットの開催の文を送るだけで、多分参加するだろうな。これで全ヨーロッパが参加だ。アフリカには個別に相談だ。まずエチオピアならキリスト教国だから喜んで参加するし、そもそも黒人達はノリがいい。何なら当日のヴィクトリアシークレットには黒人歌手に歌ってもらってランウェイをする。これで黒人差別も回避出来る。エチオピアは白人と黒人のいいとこ取りした黒人民族だから超ナイスバディな美女が期待出来るしな!他の黒人王国も同じだな!みんな手足が長くてナイスバディだ!次は太平洋の島々だ。実はヴァチカンの会議の後、ハワイにハネムーンに行って太平洋の島々を巡る。遊びながら王や長達と仲良くなって国交を結ぶから、みんな参加だな。特にハワイは姉妹国になってもらうし、フラダンスのとびきりの笑顔が期待出来るから超楽しみだ!オーストラリアにも寄るから、アボリジニも参加だな。最後にフィリピンを取り返して民衆を解放するから、フィリピン人も参加だな。フィリピン制圧は誰も怪我をしない、いい方法を遙が思いついた」
焔は本当に驚いたような表情で言った。
「それならば確かにほとんどの王族が参加でございます!しかも無傷でフィリピンを制圧するとは!?どのようになさるおつもりですか!?」
「遙、説明してやれ」
「うん!」
遙はハリアーによる軍事作戦の全容と、長曾我部に守らせる布陣について話した。
みなは一斉にどよめいた。
「遙様らしい策ながら、これは驚きでございます!これならば、ハリアーの速度を考慮致しますと、長くても10分でスペインは陥落する見積もりでございます!この焔、遙様にはまた驚かされました!」
「遙様、お見事でございます!この小十郎、軍師を自負しておりましたが、やはり遙様には敵いません!」
「ふふっ、今の小十郎ならこれくらいの作戦考えられるよ?私は単にハリアーの特性を知ってただけだから」
みなが感心しきって遙を見つめている。
最高の気分だ!
「よし、この後の話を続けるぞ。最後に琉球王国に挨拶に行くから、琉球人も参加だな。それから、同時進行で仏教国も懐柔する。東大寺の坊主を遣いにやらせる。聖武天皇からの歴史のある寺だからな。大乗仏教の国々の参加だ。タイ人美女の最高の笑顔が期待出来るな!よし、美紀、ラテンアメリカ美女の参加を思いついたぜ!」
「政宗、マジで!?教えてよっ!」
「ああ、いいぜ。スペインとポルトガルの参加が決まったら、ご自慢のインディオ美女も参加させてくれよってねだる。これで、ラテン系美女の参加決定だ!」
「政宗、やるね!それならラテン系美女も参加だね!」
「これで仕上げは明と朝鮮だ。万里の長城の北の騎馬民族とアイヌとユダヤ人も将来的に参加だけどな」
「政宗様、明の皇帝が他国に頭を下げるとは思えません。どのような策を取るおつもりですか?」
流石の焔も思いつかなかったと思うと楽しくて仕方ない。
「焔、お前、本当に思いつかねぇのか?中華思想を逆手に取るんだ。これほど明以外の世界中が参加するイベントに、世界の中心の明の皇帝ともあろうお方が参加しねぇのは残念だぜってな。世界の中心の皇帝なのに心が狭いなって。明は意地になって参加するだろうな。そこで、世界の皇帝の名をかけて属国を全部率いて来いってけしかける。朝鮮も参加決定だな。これで、万里の長城より北部の騎馬民族を除いて、ほぼ全世界の主要王国参加のヴィクトリアシークレットのお膳立てが完了だ!ほぼ全ての人種を網羅しているはずだ。焔、どう思う?」
「流石は政宗様でございます!現時点での世界の人種のほとんどがカバー出来ております!驚きました!ヴィクトリアシークレットは是非開催して下さいませ!」
「よし、じゃあ、ファッションショーの後のイベントについての説明だぜ。ライブだ!美紀、5曲全部かけてコンセプトを説明しろ」
「うん!」
美紀はノリノリになって5曲かけながら、歌のコンセプトとヴィクトリアシークレットのコンセプトと誰が歌担当かについて話をした。
そして、最後のWe are the worldについて説明が終わると、みんなは、おおお、と声を上げた。
「これが、ヴィクトリアシークレット、いや、シェイクスピアズシークレットの全容だ。究極の世界平和だろ?マドンナのVogueは人種を超えたファッションショーの歌だし、極め付けの世界平和のWe are the worldだ!他の3曲も女子向けだし、男にとっては超胸キュンだ。移動費を含めた衣装代やデザイン料などの財源は、全て伊達とテューダー朝の負担だから王達から文句も出ねぇな。アメリカとオーストラリアとニュージーランドから採れた金で負担する。ついでに礼も適度に弾む。日本からの美女は俺の作った料亭から選りすぐりのナイスバディの美女の選抜で、西陣織の衣装を俺が考える。全てのシェイクスピアズシークレットの衣装は、俺が回収してベスとデザインの共有だな。俺は後で気に入ったデザインを片っ端から遙に着せて、江戸城の松の廊下で、美紀をカメラマンに動画を撮ってもらいながら、2人でヴィクトリアシークレットごっこをして楽しむ。何せ松の廊下は全長60メートルもあるから相当楽しめるぜっ!まあ、最後の松の廊下のヴィクトリアシークレットごっこが俺の最大目標だな。他の女には例え綺麗だと思っても全然興味ねぇし。遙なら何でも着こなすから楽しみで仕方ねぇ!人払いを徹底してやるぜっ!遙にスーパーモデルのテクニックを願うぜ!何なら撮影用に俺のくノ一達を動員する」
みんなは大爆笑をした。
焔まで大爆笑だ。
遙が恥ずかしそうに俯く。
「梵、登勢にも参加させろよ!」
「独眼竜、俺の嫁も参加させてくれ!」
「まあ、お前ぇらならいいぜ?着替えに手間取るから、3人ならタイミングよくランウェイを歩けそうだからな」
「それなら私だって参加したいわ!4人でランウェイを歩きたいわ!」
「なら、ベスも来いよ。みんなでヴィクトリアシークレットごっこをしようぜ!」
「やったぜ!」
「Excellent!!それにしてもオーストラリアとニュージーランドの金って?カリフォルニアだけじゃないの?」
「ああ、ベスと長曾我部には話しておかなきゃな」
俺は焔から聞いた金鉱の場所と産出量、埋蔵量について話し、それについて取る策について話した。
ついでに肥料と木酢液と稲作の展開と養鶏のエンクロージャーなどの話をした。
和牛の話は長くなるし、先の話だから後回しにした。
エリザベスと長曾我部は驚いて声を上げた。
「分かったわ。兵と羊と羊飼いの確保は安心なさい。何なら乳牛と牛飼いも。それくらいどうとでもなるわ。食料も安心したわ。イギリスの羊と乳牛ならいくらでも使って。マサの策に大賛成よ。そんな革新的な肥料が全部タダでもらえて、冬前の羊と牛の屠殺回避の情報だけで、条件としては十分だわ。すごい情報だわ!これでもっと大規模に羊と牛が飼えるわ!でも、まさかそんなにすごい金鉱とは思いもしなかったわ!サンフランシスコとオーストラリアのビクトリアとニューサウスウェルズは伊達直轄地でいいわよ、金を平等に分けてくれるなら。ニュージーランドのオタゴがテューダー朝直轄だから尚更いいわ。ワインとチーズが魅力的よ!フランスからワインとチーズの加工法を輸入するわ。葡萄の苗もね。マサと元親にもワインとチーズと羊の肉を分けてあげるわ!私も空母を1隻派遣して6万の兵と羊と牛と放牧の技術者をオタゴとオーストラリアに派遣するわ!マサは私の兵と共同でオーストラリアを守りながら金を採掘なさい。マサの兵で農業を展開して?イギリス人で放牧は任せて。その金で全イベントを主催しましょう!日本でもエンクロージャーなんて最高にcoolよっ!」
「俺も超びっくりだぜ!備長炭と空母と兵については俺に任せろ。備長炭は人件費と材料費と輸送費だけで充分だ。紀伊半島を掌握しててマジで良かったぜ。前田と上杉の蟹殻も野郎共に船で回収させる。交通費と手間賃だけ出してくれ。新大陸での漁も長曾我部軍に任せろ!伊達軍が米と野菜を作ってくれるなら安心だぜ。羊の肉もあるなら尚更だ。そんなに豊作になるなら絶対に協力してぇし、長曾我部だけ得をしたら恨まれるからな!だから、俺は備長炭の利益はいらねぇよ。交付税を弾むなんて、流石、独眼竜は超頭いいぜ!みんな喜ぶ」
「軌道に乗ったら、アメリカとオーストラリアでも鶏のエンクロージャーをするぜっ!ベスも長曾我部も俺が見込んだやつらだぜ!これで万事上手く行くな!感謝するぜっ!」
俺は時計を見た。
もうそろそろ5時を回っている。
あと3時間で花火大会だ。
どうせなら長曾我部と一緒に見たくなって来た。
ハリアーなら間に合うはずだ。
マッハ2で飛ぶから江戸城まで10分弱だ。
「おい、長曾我部、今から大急ぎで仕度をして、ハリアーで嫁と息子を連れて江戸城の二の丸に来い。歓待してやるから、手ぶらで来い。そうだ、ボストンバッグだけ持って来い。何なら泊まっても構わねぇ。今日は芸術花火大会を開催だ。ハリアーならマッハ2で飛ぶから最速で10分あれば江戸に着く。ベスには改めてダーリンをフランスから連れ帰った時にでも見せてやるから一緒に見ようぜ?」
「芸術花火大会ってよく分からねぇけど楽しそうじゃねぇか!よし、独眼竜に会いてぇから、俺は急いで嫁を呼んで江戸城に向かうぜ!俺と嫁の着替えは江戸屋敷にあるしな!そもそも10分で着くならすぐに名古屋城に帰れるし、息子の着替えだけで充分だ」
「元親、おむつもミルクも乳母車もゆりかごも用意しておいてあげるから、最低限の荷造りでおいでよ。ボストンバッグだけあればいいよ」
「遙、マジでか!?だったら、すぐに行くぜっ!20分以内には二の丸に着くから待っててくれ!じゃあ、独眼竜、FaceTimeを切るぜ!」
「ああ、いいぜ!お前とは直接打ち合わせしたい事があるからな!じゃあな!」
長曾我部だけが会話から抜けた。
「あら、楽しそうね!私も芸術花火大会見たいけど、どうせならダーリンと見たいから待ってるわ!他には何を打ち合わせるのかしら?」
「よし、長曾我部が来るまで待たなきゃならねぇし、綱元と焔はF1見た事ねぇだろうから、みんなでF1見てようぜ?美紀、おススメのF1グランプリの動画をかけろ。本戦のやつだ」
「うん、分かった!任せて!フェラーリとマクラーレン全盛期のモナコグランプリにするね!アイルトン・セナのマクラーレン」
「ああ、いいぜ!」
多分、ヘアピンカーブでまたツボを突かれそうだが、モナコの街が綺麗だ。
見るのもまた一興だ。
俺は焔以外のみんなを俺達の後ろに呼んで、iPhoneのカメラを反転させた。
美紀はオープニングから動画を流し始めて、音楽がたまらなくツボで俺はまた笑いそうになってしまった。
遙は祈りを捧げて部屋の隅に、長曾我部に話していた物を用意した。
みんな興味津々に動画を見ている。
オープニングが終わってやっとレースが始まると、みなはまた一斉に歓声を上げた。
一周終わった時に、焔が口を開いた。
「政宗様、F1の知識はございますが、初めて見ました。これは面白いですね!車好きにはたまらないイベントでございます!モナコグランプリでは市街地をサーキットにする事は存じておりましたが、これほど迫力があるとは思いませんでした!」
「だろ?ヘアピンカーブでどれだけスピードを落とさないかが勝負だ」
「政宗様、この綱元もF1が大変気に入りました!これが第1弾のイベントでございますか!是非日本でも開催して下さいませ!」
「もちろんジャパングランプリも開催するぜ!楽しみにしてろよ?ただし、このままのF1じゃねぇから、もっと楽しいぜ?それについては長曾我部が着いてから話してやる。おいっ!誰か来やがれっ!」
「押忍!!」
すぐに部下が襖を開けてやって来て、そこに控えた。
「これから長曾我部がハリアーで来る。もうすぐだな。二の丸で出迎えて、この部屋に連れて来い」
「長曾我部様ッスか!すぐに俺がお迎えに行きます!花火会場の準備は完了っス!筆頭が通る道を作って、馬爆走出来るように道は封鎖して江戸城からの道を空けてあります!俺達も500人規模で筆頭の後ろで護衛っス!」
「よし、よくやった!夜七つの四半刻前までには出発するから、本丸前に馬の用意をしておけ。長曾我部の分と荷物持ちの野郎の分も追加だ。綱元も焔も来る。3頭の馬が昼間の出陣から追加だ。何ならお前が荷物持ちをしろ。遙と一緒に花火が観れるぜ?また野郎共に話してやれ」
「マジッスか!?すぐに長曾我部様をお迎えに行って、馬の準備をして来るっス!」
「よし、頼んだぜ!」
「押忍!失礼しまっス!」
部下はすぐに部屋を出て襖を閉めるとバタバタと走り去って行った。
やがて、それから約10分後、部下に連れられて長曾我部がボストンバッグを持って、家族を連れて部屋に入って来た。
「美紀、動画の中断だ。お前ぇらも席に戻れ」
「うん!」
「はっ!」
「Okay!」
「長曾我部は、そこの空いてる席に嫁と座れ。長曾我部、お銀、超久しぶりじゃねぇか!」
長曾我部は本当に嬉しそうに笑って俺の肩を叩いた。
「ああ、俺は独眼竜に会いたくてたまらなかったぜ!やっと会えて嬉しいぜ!お銀も超独眼竜に会いたがってたしな!遙にも美紀にも会えて超嬉しいぜっ!」
「政宗様にまたこうしてお会い出来て、恐悦至極に存じます」
「俺も、嬉しいぜ?夕餉は俺が振舞ってやる」
「マジでか!超楽しみにしてるぜ!」
「ありがとう存じます!」
「わあ、元親の赤ちゃん、超美形さんで可愛いね!名前は?」
「千雄丸だ。遙がそんなに褒めてくれて超嬉しいぜっ!」
「本当に美形な赤ちゃん!奥さんも美形さんだから、よく似てるね!」
「美紀もそう思うか!?俺は超嬉しいぜっ!」
「ねぇ、政宗、芸術花火大会は予習していった方が楽しいよ?音楽知ってた方が盛り上がる。エリザベスにも聞かせたいな!バンドの名前がクイーンだよ?」
「あら、私にぴったりじゃない!是非私も聞きたいわ!」
「そうだな、美紀の言う通りだな。あと2時間半ちょいあるから、花火のセットリストを聞くか。美紀、セットリストをかけろ」
「うん!」
俺達は茶を飲みタバコを吸いながら、セットリストを聞いた。
クイーンのBreakthru、I want it all、Somebody to love、Radio gaga、Hammer to all、We are the champions、I was born to love you、Bohemian Rhapsody、The show must go on、Too much love will kill youの12曲で、俺達はわくわくしながらノリノリで聞き惚れた。
すげぇ名曲揃いだ!
これで1時間ほどかかってしまった。
花火大会まであと1時間半くらいだ。
でも、せっかくの花火大会なら、あらかじめ音楽を知っていたらより楽しめる。
「超名曲揃いじゃねぇか!初めて聞く音楽だぜ。未来の音楽か。でも、何でまたセットリストの予習なんだ?」
「まあ、花火も分からなかったら、長曾我部も理解出来ねぇよな。美紀、芸術花火大会のI was born to love youをiPadで見せてやれ」
「うん!」
美紀はまたクイーンのI was born to love youの芸術花火大会の動画をかけた。
焔まで食い入るように画面を見つめ、伊達陣営はみんな熱唱しながら花火大会を見つめて、歌の合間にヒューヒュー言っていた。
長曾我部とお銀は感動して、歓声を上げていた。
最後まで動画を見ると、長曾我部とお銀は感動しきっていた。
俺はiPhoneのカメラを俺の顔を映すように戻した。
「やっと意味が分かったぜ!これは音楽知ってる方が断然楽しいぜ!」
「マサ、私も待ちきれないわ!楽しみにしてるわね!」
「だろ?よし、これから、世界に仕掛けるイベント第1弾のF1の説明だ。あと1時間ちょいしか花火大会までねぇから、F1の後のライブの説明は花火大会から帰ってから、話し合うぜ。F1は、イギリス文化である競馬との融合だ。とりあえず、遙の世界の競馬をモデルにエリザベスのサラブレッドでF1をする。主催は俺とエリザベスの共同だな。遙の案だ。これで万里の長城の北の騎馬民族も懐柔する。懐柔したらメンズのファッションショーを俺が開いて、辮髪を辞めさせる」
長曾我部と焔と綱元は爆笑をした。
「馬でF1かよ!?超ウケるぜっ!」
「遙様、流石にサラブレッドのF1は傑作でございますっ!あははっ!しかも、政宗様によるメンズのファッションショーでございますか!あははっ!」
「この綱元も笑いが止まりませんっ!あははっ!」
「それだけじゃねぇ、砂漠地帯では、ラクダでF1をするぜ?」
長曾我部と焔と綱元は、大爆笑をしてひいひい言っていた。
「更に遙は、競馬馬にはレースカーの名前を付けて、騎手にはF1のパイロットの名前を付けるつもりだ。もちろんさっきのモナコグランプリみたいなナレーション入りでな」
長曾我部と焔と綱元は返事が出来ないほど、大爆笑している。
小十郎達まで笑い出した。
「遙はヨーロッパの市街地をサーキットの想定だったが、危険性の問題から、美紀が本格的な競馬との融合を提案した。おい、美紀、パドックの触りと、何かのダービーのスタートからの動画をかけろ」
「うん!」
美紀はパドックでの馬の紹介を2頭分見せて、ダービーのゲートが開いてからゴールまでの動画でみんなに見せると、動画を止めた。
俺はずっとエリザベスに見えるようにカメラを反転させていた。
「よし、時間がねぇから、ざっくり説明だ。遙の世界のF1では予選タイムごとに前から2台ずつ並んで、先頭からファーストロー、セカンドローと呼ぶ。競馬との融合では、同じように予選でタイムを測り、柵の内側からファーストロー、セカンドローと呼んで競馬馬をゲートに並べて実況する。もちろん、競馬馬と騎手の名前は全部レースカーとパイロットだ。美紀はF1が詳しいから、サーキットの設計をイギリスの牧場地帯で行なって、実際に馬を走らせて、馬と騎手を選抜しつつ、歴代名パイロットの名前を騎手に付けるつもりだ。それによってレースカーの名前も決まる。F1の本戦のスタートは、まずはパドックで馬見せだな。この時点で賭けだな。その後、ゲートに馬を並べる。ゲートが開くまでF1のオープニングテーマ曲を流す。ここから実況と解説のスタートだ。ゲートの開く合図はF1のスタートの合図の旗だ。これは遙の案だな。実況は全て美紀と猿飛が担当し、馬の距離は馬身差で表す。マシンの性能は馬の筋肉で表現だ。ジャパングランプリのサーキットは日比谷公園の中に作り、そこでF1の開催だ。広さは観客席とパドックを含めて80反だ。つまり8ヘクタール。サーキットが50反だな。つまり5ヘクタールだ。オーケストラの楽団が演奏するホールも日比谷公園内だ。広さは10反だ。1ヘクタールだな。それなら日比谷公園に余裕で入る。日比谷公園前に宿泊施設の帝国ホテルを作り、世界中の王族を泊めたりパーティをするのに使う。シェイクスピアズシークレットを開催するホールも日比谷公園から歩いて行ける所だ。全部江戸城の桜田門から目と鼻の先だな。あとはF1後のライブの相談だが、さっきも話した通り、時間がねぇから花火大会から帰ってからな」
「Oh, my God!すごいわ!美紀、是非イギリスでサーキットのテストをして頂戴。あらかじめ設計してサーキットの図をLINEしてくれたら作らせておくわ!」
「わぁ、流石、エリザベス!頼りになるな!ねぇ、政宗、イギリスまで遠いから、ハリアー出してくれる?マッハ2だったら3時間ちょいで着くと思うんだけど」
「ああ、そうだな。じゃあ、俺と遙と小十郎も猿飛も行くから、心配すんな!是非ハリアーでイギリスに馬のテスト走行に行こうぜ!」
「やった!政宗、F1の締めは、パイロットによるシャンパンシャワーやりたい!」
俺と遙はまた爆笑した。
「あははっ!それは採用だ!美紀、シャンパンシャワーのシーンを動画で見せてやれ」
「うん!」
俺はカメラを反転させた。
美紀が表彰式の動画を見せた。
シャンパンシャワーのシーンではみんなで盛り上がりながら笑ってしまった。
「政宗様、遙様、美紀様、大変傑作でございますっ!あははっ!これならば世界で大人気のイベントになります」
「焔、この後、駄目押しのライブが連発だ。競馬は短いからな!発案は遙だ」
「左様でございますか、楽しみでございます!」
「政宗様、日比谷公園の土地の手配につきましてはこの綱元にお任せ下さいませ」
「ああ、綱元、頼んだぜ。よし、みんな、そろそろ汐留に花火大会を見に行くぞ。F1の感想は汐留に着いてから聞く。ここにいる全員が参加だからな。遙、長曾我部の嫁に赤子の世話の道具の使い方を教えてやってくれ。必要な物は部下に持たせるから心配すんな」
「うん!」
「独眼竜、マジで感謝だぜ!」
「構わねぇよ。ベス、また後でな!3時間以内には連絡するぜ!」
「Okay!じゃあ、また後でね!」
「ああ、じゃあな!」
俺はFaceTimeを切った。
遙は部屋の隅でお銀と相談をすると荷物をまとめた。
「ねぇ、政宗。みんなでお酒飲みながら見たいから、バーキン持って行くね」
「ああ、いいぜ。楽しそうだ!お前なら落馬しねぇしな。しっかりバーキン抱えてろ。ちゃんと抱き締めててやるから。みんなで宴会しながら見ようぜ!」
「うん!」
「やったぜ!」
俺は部下を呼び、荷物を持つよう言付けて、本丸を出るとみんなで馬で汐留に向かった。
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