俺は先頭のハリアーに遙と共に駆け寄った。
全てのハリアーのハッチが開いてエリザベスが降りて来た。
「ベス!会いたかったぜっ!!」
「マサっ!!」
俺が両腕を広げると、エリザベスは駆け寄り、俺と力強いハグをして、俺の両頬にキスをして身体を離した。
流石、イギリス人だけあって、背が俺より10センチちょい低いだけの長身で170センチはある。
「まさかこんなに早く会えるなんて思わなかったわ。燃料があんまり残ってないから焦ったわ。貴方の着物、とても素敵よ!かっこいいわ!」
「明日、給油してやるから心配すんな。そうか?別に普通の着物だと思うけどな。こいつが遙だ」
「遙にも会えて、とっても嬉しいわ!貴女の着物、すっごく可愛いわね!」
「私もベスに会いたかった!ふふっ、ありがとう!ベスのドレスも素敵!」
エリザベスは遙にも同じように少し屈んでハグをして両頬にキスをした。
その間に猿飛と紫苑がそれぞれボストンバッグを持って、シェイクスピアらしき男とやって来た。
「猿飛、紫苑、よくやった。礼を言う。無理に帰らせて悪かったな。またイギリスや他の外国に行くから心配すんな。いくらでも騎士に会えるぞ」
「いいの、いいの、政宗様!イギリス、超楽しかった!エリザベス様が色んな騎士の儀式見せてくれたよ?なかなかLINEする暇なくてごめんね!たくさん動画は撮ったんだけどさ。遙が言ってたF1の動画とか見てたら夢中になっちゃってさ。凧は流石に置いて来たよ。イギリスからの道中暇だったから、エリザベス様からの通信で大体の事は紫苑と一緒に聞いたよ。なんか日本で遊ぶんだって?」
「お前は本当に仕事が出来る男だな。ああ、そうだ。明日は信玄に会えるぞ?お前と美紀の引きこもり部屋も、美紀の希望でお前好みに作ったから楽しみにしてろよ?明後日から本格的に長曾我部と遊ぶぞ。とりあえず、一旦俺の部屋に来い。紫苑も来い」
「え!?お館様に会えるの!?嬉しいな!部屋も超楽しみ!」
「政宗様、ありがとう存じます!」
「マサ、紹介するわ。私の自慢のシェイクスピアよ!」
シェイクスピアは短髪の明るい茶髪でとても聡明な顔付きで野生的な美形のアンバーとグリーンの瞳をした男だった。
見た目は何だか海賊で、長曾我部と気が合いそうだし、俺と伊達軍のノリとも合いそうだ。
まさか、あのロミオとジュリエットを書いた男がこんな見かけだとは思いもしなかった。
「お前がシェイクスピアか!俺がこの日本を治めている伊達政宗だ。7年前にお前のロミオとジュリエットを読んで、とても感動して泣いたぜ。お前の作品は400年後でも超有名で人気だぜ?未来の世界で遙に出会って、遙もお前の作品が大好きでな、ジュリアスシーザーも原文で持ってたぜ。その時、初めてロミオとジュリエットを読んだ。他の作品もあったが、なかなか手が回らなくてな。他に読んだのはリア王くらいだな。またじっくりお前の作品は読みたいぜっ!俺が翻訳したロミオとジュリエットは日本で大人気になって、日本の独自の演劇の歌舞伎にもなってるぜ?お前に会えて本当に光栄だ!」
「Thank you very much, your majesty!政宗様にお会い出来、大変光栄に思います。そんなに感動して頂けて、本望でございます。まさか海を越えて演劇になってるなんて。政宗様、翻訳して下さってありがとうございます!エリザベス女王からとてもcoolでintelligentなお方だと伺っております。日本の刀の鍔で眼帯をしているなんて、流石、エリザベス女王が褒めるお方でございますね!ジュリアスシーザーよりcoolですっ!とてもcoolでfabulousでございます!fashionableです!政宗様の恋につきましてはエリザベス女王から所々お伺い致しました。その悲恋からの7年を経た大恋愛の成就に俺も猛烈に感動しました。政宗様さえお許しになるのであれば、是非このシェイクスピアに小説化させて下さいませ!」
「マジでか!?シェイクスピアに俺達の恋を小説化してもらえるなんて、名誉でしかねぇな!是非よろしく頼むぜ!まだ俺はmajestyじゃねぇけどな。位置付け的にはlordだ。俺は、emperorより権力は持ってるし、天下を治めてはいるが、位は下だ。だから、lordだな。俺の隣にいるのが、俺の運命の女、遙だ」
「はじめまして、シェイクスピア。私が遙。未来の世界から政宗と再会するために来たの。話すと長くなるし、寒いからお城に入ろう?」
「Yes, my lady!遙様のお話もまたお伺いさせて下さいませ」
「ベス、着替えは倉から出してぇか?」
「ボストンバッグがあるから大丈夫よ。早くマサの部屋が見たいわ!とっても素敵なお城ね!空から見て感動しちゃったわ!また昼間にゆっくり見たいわ!」
「ああ、いいぜ!よし、じゃあ、俺の居室を案内してやる。ついて来い」
「Sweet!!」
俺は遙と手を繋ぎ、エリザベス達を伴って、二の丸からなるべく近道で大奥に戻った。
エリザベスは俺の隣で廊下を歩きながら、始終木と紙で出来た城に感動していた。
「貴方、バッキンガム宮殿より全然大きいじゃない!天井が低いだけよ」
「まあ、城全体の大きさはな。でも装飾も襖以外凝ってねぇだろ?お前の部屋に見劣りしねぇのは謁見の間くらいだぜ?あんまり欄間や天井に凝ると合わせる着物やインテリアに困るからな。俺は身に着ける物とか小物は派手なのが好きだが、部屋はシンプルなのが好きだな。屏風と襖は凝ったか。特に青葉城ではな。この城は防衛に力を主に注いだか。城内で自給自足出来るように田畑がたくさんあるぜ?俺の部屋は必要最低限にしか大きさを保ってなかったな。30畳、50平米くらいか。寝所もそれくらいだな。それこそ襖をいくつか取り払えば余裕で200畳くらいにはすぐに出来る。330平米だな。襖さえ開ければいくらでも広さを変えられるから便利だ」
「そうなのね!やっぱりマサはすごいわ!日本のお城って便利ね!」
「そんなに木の城が気に入ったなら、俺の檜の木の風呂を今日は使ってもいいぜ?くノ一って女の忍者が風呂に入れてくれるぜ?」
「是非お願いしたいわ!女の忍者にお風呂に入れてもらえるなんて最高よ!」
「よし、おいっ!俺付きのくノ一に俺の檜の風呂の用意を申しつけろ!それから、俺の居室と寝所の行燈を点けるように申しつけろっ!火鉢もだ!それから、誰かエリザベスの風呂のお付きに2人着くように任命しろっ!」
「かしこまりました!」
大奥付近を護衛していたくノ一からの返事が天井裏から聞こえて来た。
エリザベスは驚いたように声を上げた。
「Oh, my God!天井裏にも忍者がいるの?」
「ああ、そうだ。遙の身に何かあったら困るから、大奥の俺の部屋周辺と、大奥付近にはくノ一がたくさんいるし、俺の伝令はすぐに届く。それくらいは用意してから遙を迎えに行った」
「すごいわっ!iPhoneと同じくらい便利ね!」
「ベス、私も初めての時は驚いたよ!政宗の一言ですぐに何でも持ってきてもらえるから」
「そうなのね!遙でもびっくりするってすごいわ!」
「さあ、そろそろ俺の部屋だぜ?美紀は猿飛に部屋を見せてやってから俺の引きこもり部屋で待ってろ。猿飛は自分のボストンバッグをその時置いて来い」
「うん、佐助、行こう?」
「うん!政宗様、ありがとう!!」
「紫苑はエリザベスのボストンバッグを持って、俺の寝所の奥の部屋に入って待ってろ。そこが引きこもり部屋で長曾我部がそこにいる。シェイクスピアはベスと一緒に来い」
「御意!」
「Yes, my lord!」
しばらく歩くと、俺の居室に着いた。
控えていた武装したくノ一が襖を開けると、またエリザベスは感動した。
シェイクスピアも感動している。
俺は部屋の奥の方に置いてあるテーブルに3人を促して座らせて、水差しから鉄瓶に水を入れて湯を沸かし始めて、煎茶の仕度をした。
紅茶は毎日飲んでるから、日本茶の方が珍しいはずだ。
常備している干菓子を黒い漆塗りに華やかな蒔絵の器に盛り付けて、テーブルの上に置くと、エリザベスとシェイクスピアは興味津々に見つめた。
「ベス、これはお菓子だよ。上品な甘さで美味しいよ?日本茶とよく合うの」
「そうなの!?細工が綺麗で食べるのがもったいないくらいだわ!」
「I agree with you, your majesty!It's so beautiful!」
「おい、誰か俺の引きこもり部屋からタバコとライターと灰皿を持って来い!」
「かしこまりました!」
すぐに、湯が沸く前にタバコとライターと灰皿が届けられて、俺は遙とゆっくりタバコを吸い始めた。
「このお皿、とっても素敵ね!本物の金?陶磁器とは違って艶やかだわ!」
「ああ、そうだ。漆という木から採れる塗料で何度も重ね塗りしてから、金で模様を描いている、木で出来た皿だ。漆の黒と蒔絵や沈金の金は俺のお気に入りの組み合わせだな。螺鈿もいいな」
「素敵よ!私も欲しいわ!」
「政宗、ロンドンは雨が多いから、漆塗りでも割れないから大丈夫」
「そうなのか?じゃあ、テューダー朝の紋章と伊達の家紋の蒔絵を混ぜて、螺鈿で花を散らしたデザインのを作ってやるよ。菓子を乗せる皿と、スープを飲むボウルがあればいいか?木製だから傷を付けないように気を付けろ」
「わあ、素敵よっ!テューダー朝の薔薇と竹に雀は似合いそうね!」
「政宗、私も欲しい!テューダー朝の薔薇の紋章と伊達の家紋の融合なんて素敵過ぎる!」
「ああ、いいぜ。お前がそんなに喜ぶなら、俺達の分は一通り漆器を揃えてやるよ。何なら化粧箱も文箱もお前とエリザベスに作ってやる。文箱は俺も欲しいな。そろそろ湯が沸いたな。ちょっと待ってろ」
俺は、灰皿にタバコを置くと、煎茶を淹れた。
それを遙が配膳した。
「熱いから、お菓子を先にどうぞ」
「遙、ありがとう!頂くわ。わあ!すごく上品な甘さね!こんなのイギリスにはないわ!」
「和三盆って日本の砂糖で出来てるからな。日本でも貴重な砂糖だな」
「政宗様、これは大変美味しいです!感動でございます!」
「お前も喜んでくれて嬉しいぜ」
「政宗、よく和三盆の作り方知ってたね!江戸時代初期にはなかったよ?」
「デパートの試食で気に入ったから、何て砂糖なのか聞いた。ググったら作り方なんて一発だった。だからこそ、俺は砂糖を流通させた。その前から砂糖はあったけどな。だから真田幸村が甘味好きだっただろ?」
「そっか。そうだったんだね!政宗はすごいなぁ!」
みんなが感心してくれて嬉しくなる。
エリザベスは茶を飲んでまた感動していた。
俺はまたタバコを吸い始めた。
「日本茶っていい香りだわ!渋さと甘さがたまらないわね!コクがとてもあって、紅茶とはまた違う美味しさね!」
「政宗はお茶の趣味がとてもいいからね。日本には色んな緑茶があるよ?」
「そうなの!?すごいわ!病みつきになるわ!」
「茶なんていくらでも飲ませてやる。それを飲んだら移動だな」
「ええ、いいわよ!」
「ねぇ、政宗。襖の話をしてたから思い出したんだけど、菊絵和歌屏風って仙台にあるの?」
「ああ、そうだ。青葉城の菊の絵の金箔の襖に俺が和歌を落書きしたやつだ。俺の好きな新古今和歌集と和漢朗詠集だな。他にも色んな所に和歌の落書きはしたぜ。よく知ってるな」
「政宗様の金箔の襖の和歌は私の超憧れ!あの襖、世界で一番素敵だったなぁ!現存してたのはそれくらいかな。あとは、水玉模様の竹に雀の陣羽織も素敵だった。政宗様のセンスが光ってる!」
遙は夢見るような表情で、また様つきで俺の話をした。
俺もまさかあの落書きが、400年後もそんなに有名になってたとは思わず驚いた。
あれは遙に出会う直前くらいに書いた物だ。
あれくらいで世界一素敵なんて言ってもらえるなら、俺は江戸城中の襖に書き散らしてやる。
「何だ、遙。そんなのが好きなのか?もっと早く言えよ。お前の部屋の壁中に和歌を落書きしてやったのに。いい思い出になっただろ?だったら、お前のために襖を新調して恋歌をいくらでも書いてやるぜ。それこそ万葉集と古今和歌集の恋歌を片っ端から全部江戸城中の襖に書いてやる。あんな落書きなんてちょろいな。わざわざ青葉城まで取りに行く事なんてねぇよ。水玉の陣羽織もいつでも着れる所に仕舞ってあるぜ。お前がそんなに好きなら金箔の襖を部屋のインテリアに追加してやろうか?キッチンに合わねぇから止めたけど。この部屋の寝所との間仕切りの襖に今すぐにでも書いてやるよ。これも丁度狩野派の金箔の襖だからな。ちょっと待ってろ。引きこもり部屋は後でな」
「え!?本当!?政宗が書く所が見たいっ!すっごく見たい!」
「あら、マサも飾り文字が得意なの?マサの筆の飾り文字、見てみたいわ。筆で文字を書く所が是非見たいわ!」
「何だ、ベスも見たいのか?じゃあ、崇徳院なら、この部屋の襖に合いそうだから、今から書いてやるよ。ここで書けるしな。…もう一首書くか。陸奥の、だな。奥州筆頭の俺らしいからな。後朝の歌は引きこもり部屋に書いてやるよ。インテリアの雰囲気を壊したくねぇから、大きな屏風にでも書くか?屏風なら日替わりで恋歌が楽しめるしな。それでいいか?」
「十分だよっ!政宗の書で瀬をはやみと陸奥のが見られるだけで幸せだよっ!」
「そんなに嬉しいならすぐに書いてやるから待ってろ」
「うん!」
俺はタバコをもみ消すと、文机から書を書く道具を持って来て、墨を摺り始めた。
それをエリザベスとシェイクスピアが興味深そうに見つめる。
遙もタバコを消して、真剣な表情で俺を見つめた。
墨がいい頃合いに摺り終わると、俺は筆を持ち、襖二枚をじっと眺めて、絵と文字の配置を考えた。
松と鶴の絵の間に書く感じで、かつさりげなく被るのがいいかも知れない。
俺は、配置と文字の大きさを決めると、筆に墨を着けて、筆先を整えて、さらさらと和歌を書いた。
瀬をはやみ 岩にせかるる 滝川の 割れても末に あはむとそ思ふ
陸奥の しのふもしすり 誰ゆえに 乱れそめにし 我ならなくに
さらさらと筆先に墨を足しながら、一気に書くと、遙とエリザベスが溜息を漏らした。
「政宗様が襖に書を書く所が見られて、私、死んでもいいくらいに嬉しい!政宗、愛してるっ!」
「あははっ!お前、そんな事で死ぬな。俺もお前を愛してるぜ?そんなに俺の落書きが好きならいくらでも書いてやる。綱元に狩野派の屏風でもすぐに言付けさせるぜ。恋歌で埋め尽くしてやる」
「マサ、素敵だわっ!芸術ね!意味を説明してくれる?」
「ああ、そうだな。陸奥の名産が分からねぇと意味分からねぇよな」
俺は硯と筆をテーブルの上に置くと、2つの和歌の意味を詳しく説明して、和歌のルールを説明した。
エリザベスが驚きの声を上げた。
「Amazing!!マサと遙の恋、そのものじゃない!とても情熱的でロマンチックな和歌ね!それをこの文字数で語呂よくまとめるなんて驚きよ!」
「俺も驚かされました!こんなにすごい文化があるなんて!」
「そうか?和歌は大名や公家の普通の嗜みだぜ?漢詩や漢文もな。それこそ400年後の未来で遙が知ってたくらいの嗜みだ。手習いだって同じだな。つまり、筆で文字を書く事を手習いって言うが、屏風や襖への落書きくらい俺は5歳くらいからやってたぜ?」
「そうなの!?すごいわっ!」
「やっぱり、政宗は天才だ…」
遙とエリザベスが感心しきったように俺を見つめた。
「じゃあ、ベスにも俺が和歌を書いた金の屏風をいくつもプレゼントしてやるよ。代わりにお前の飾り文字で遙の好きな歌の歌詞を羊皮紙に書いてくれ。それを俺達の部屋に飾りてぇな」
「わあ!政宗、嬉しい!あの部屋にとっても似合いそう!ベスの飾り文字なんて夢みたい!」
「だろ?お前ならそう言うと思ったぜ」
「あら、そんなのでいいの?いくらでも書いてあげるわよ」
「本当!?羊皮紙は私の憧れなの!」
「羊皮紙なんてイギリス名産だからいくらでもあるわ。後で書いてあげるわ。それより他のお部屋も見せてよ。すぐにお茶を飲むから」
「ああ、いいぜ」
エリザベスはすぐに茶を飲み干した。
遙もシェイクスピアも茶を飲み干したので、俺も茶を飲んで、席を立った。
「寝所を見せたら、引きこもり部屋を見せてやる。明日になれば、城中、色々見せてやるよ」
「楽しみだわっ!」
俺は、くノ一に片付けを命じて、懐にタバコとライターを入れると、寝所への襖を開けた。
寝所は何も置かないから、襖も欄間も行燈も天井も凝っている。
部屋に入った途端、エリザベスはまた声を上げた。
「FaceTimeじゃよく分からなかったけど、こんなに豪華だったのね!オリエンタルで趣味がいいわ!紙と木で出来てるのにみんな装飾が金ベースなのね!絵柄がまたヨーロッパと違う所も新鮮よ!」
「その方が暗くても明るく見えるからな。何も置かねぇから、この部屋はそれなりに凝ってる。布団しかねぇし、夜着は真っ白だからな。色的に寂しいだろ?」
「政宗ってやっぱりおしゃれだね!豪華なお城だとは思ってたけど、江戸城の華やかさは知ってたから、何もコメントはしなかった」
「お前らしいな。一応、俺が伊達男の由来だし、それなりに過ごしやすくはしてるな」
「やっぱり狩野派なの?」
「ああ、そうだぜ。秀吉から奪ってそのまま引き継ぎだな。古い流派だし、青葉城の襖にも使ってたから別に珍しくも何ともねぇけどな」
「すごーい!!流石は伊達男だ!!政宗様だ!!惚れ直した!!」
「そんなに感動されるとは思わなかったぜ。じゃあ、お前のために、なんか襖か屏風を作らせるぜ。それくらいちょろいぜ。二条城も大阪城も名古屋城もこんな感じだぜ。あと規模が大きいのは姫路城か。毛利のお気に入りだな」
「えっ!?元就って姫路城にいるの?」
「ああ、そうだ。あとは浅井の彦根城もなかなかいい作りだな」
「ええっ!?長政とお市っ!彦根城にいるの!?」
「そうだぜ?そんなに意外か?」
「政宗が江戸にいるだけでびっくりだったよ!江戸城の作りもよく似てるし」
「丁度太田道灌が江戸を開拓して城を作ってたから、お前との思い出の地だったし、政治にも便利だったから、そのまま俺の希望を伝えて江戸城と城下町を整備させただけだ。あとは引っ越すだけだったぜ」
「はあ、やっぱり政宗って本当にすごい…」
エリザベスは一枚一枚、襖に見惚れてじっくりと部屋中を見ると、感嘆の吐息を漏らした。
「こんな部屋、私もバッキンガム宮殿に欲しいわ!」
「だったら、離宮扱いで日本風の離れを作ればいい。書院造りという。周りに日本庭園を作ってな。城自体は大規模な城廓だな。防衛には最高だけどな。なかなか建築は大変だぜ。離れには茶室が参考になるから日を改めて見せてやる。京の銀閣って寺も最高だぜ?」
「そうね…。宮殿の裏側が広い芝生だから、そこに離れを建てたら気軽に遊べるわね。本気で考えてみるわ」
「ああ、そうしろ。このまま部屋を移動するぞ。引きこもり部屋と風呂場、どっちが先に見たい?」
「お風呂場!」
「お前ならそう言うと思ったぜ。よし、ついて来い」
「Thanks!」
俺達は風呂場へと移動した。
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