とりあえず、8匹の脂の乗った下関産のオスのトラフグを次々に願いながら、冷蔵庫を駆使しつつ手際よく調理していくのが間違いない。
てっさはひとり一皿に盛り付ける方が場所を取らないし、おかわりに対応しやすい。
とりあえず、てっさに映える皿は明日ついでに願った方が楽だ。
調理前に、必要な調味料を願って、起き次第、必要な野菜を小十郎に収穫させる。
後は、何時に起きれるかだ。
もうそろそろ15分くらいで2時だ。
遙はかなり眠そうだ。
俺だってかなり眠い。
今日はさっと風呂に入ってゆっくり眠りたい。
昨日抱いてないから、風呂場で止まらなくなりそうなのだけが心配だ。
俺は、風呂に湯が溜まってるか、見に行く事にした。
風呂は4分の3まで湯が溜まっていた。
これなら、身体を洗いながらだったら、溜まりそうだ。
「よし、遙。手っ取り早く、ここで肌襦袢まで脱いで、バスローブを持って風呂に移動だな。くノ一が着物をたたんでくれるから大丈夫だ。俺も肌襦袢まで脱いでバスローブを2つ持って行く。身体を洗ってるうちに湯が溜まりそうだぜ?今日、風呂に入ってねぇから、しっかり綺麗に洗ってやるよ」
「初めてのお風呂場楽しみだな」
「俺も楽しみだ。早く脱いで行こうぜ」
「うん!」
2人とも手早く着物を脱いで、肌襦袢姿になると、俺はくノ一に指示を送り、バスローブをクローゼットから出すと、手を繋いで風呂場へ入って行った。
脱衣場ですっかり裸になると、待ち焦がれていただけに嬉しくて、遙を抱き上げて、長椅子の上に横抱きにして、キスを始めた。
すぐにキスが止まらなくなって、そのまま深い濡れたキスをしながら、遙の胸を揉みしだいて、しばらく堪能すると、そのまま胸を揉みしだきながら、人差し指で胸の先をいじりだしたら、遙はたまらず唇を離して啼いた。
「ああんっ、あんっ、政宗っ、お風呂が先っ!」
「いいだろ?」
「あっ、止めてっ、くれなきゃっ、咥えてっ、あげないっ!」
俺はその言葉に、我が耳を疑って息を呑んで思わず手を止めて、至近距離で遙をじっと見つめた。
「お前、本気でブロウジョブするつもりか?」
「だって、政宗が一番短時間で満足出来るのってブロウジョブでしょう?私、お風呂の後も長時間抱かれるのなんて、絶対無理だよ?でも、政宗、離してくれないでしょう?だから、政宗が満足するまでしてあげる。それじゃ、ダメ?」
とても魅惑的な申し出に嬉しくてたまらなくなる。
ブロウジョブなら確かに俺は手っ取り早く満足出来るし、挿れるのも勿論好きだが、それよりもっと楽して気持ち良くなれるから好きだ。
「ああ、いいぜ。じゃあ、お前には俺好みの舌遣いと手の使い方を少し教えてやるから、これから少しずつ覚えて行け。それならお前にあまり負担はかけねぇ」
「うん、分かった」
遙がホッとしたように微笑んだので、俺は遙を膝の上から下ろして、浴室へ入って行った。
もう気分は上機嫌だ!
とりあえず、10発くらい出させてもらえば、明日仮にもし忙しくても、俺は夜伽しないで済むくらいに満足して上機嫌になれる。
遙に煽られる事もなく、心ゆくまで色んなキスをして、満足して安心して抱き締めて眠れる。
こんないい解消方法があるなら、遙の懐妊中、十月十日抱かないように耐え切るのも、俺はきっと絶対に出来る。
俺が枯れるまでブロウジョブで出させてもらえばいいだけの話だ。
飲ませないから絶対に大丈夫だ。
新婚生活をしたいのはやまやまだが、新婚生活を堪能し次第、俺は世継ぎと姫が欲しい。
これは数日中にでも、遙に俺の全テクニックと、俺の知る限りの男の悦ばせ方を仕込むべきだ。
今日は時間がないから、とりあえず、俺の一番好きな所と一番俺好みの舌遣いと手の使い方だけを教える事にする。
上機嫌で遙の身体を丁寧に洗うと、俺も丁寧に身体を洗った。
その間に、遙は髪を洗い、俺も遙が髪を洗っている間に髪を洗った。
そして、2人とも顔を洗うとさっぱりとした。
「どうする、政宗、先にお風呂?」
「お前の身体を見てたら触りたくなるから、先にブロウジョブだな。俺が満足したら、俺はお前にちょっかいを出さないで済むからな。俺だってお前を安心して抱き締めたいしな」
「分かった、だったらいいよ」
「お前が辛くないように、背の高い椅子に座る。せっかくだから、ローションも使ってみる」
俺はローションを取って来て、背中を預けられる位置に椅子を置いて座った。
「とりあえず、俺の手の使い方を見て、覚えろ」
ローションを手に取ると、愛液によく似てるのに、もっと粘度が高くて、これは相当気持ち良さそうだ。
遙とのキスで既に煽られていて、萎えても半勃ちの状態のを、解説をしながらゆっくりとしごき、完全に勃たせながら、どこが気持ちいいのか、しごく強さと速さを教えた。
そのまま遙に触らせると、流石、器用なだけあってすぐに飲み込み、俺好みにしごいて、それが自分でするより気持ち良くて、そのまま遙に速さや強さの指示を出しながら、最高に気持ちいい中で眉を顰めながら1発出した。
自分で抜くより断然気持ち良くて、少しの間、荒い息を吐いていたが、すぐに呼吸が整った。
「政宗がすごく色っぽかった…」
「イク時は誰でもそうだ。お前だって色っぽいぜ?じゃあ、次は勃たせてから、口でする練習だな。まずは舌遣いとしごき方からか。明日からもっと本格的に教えるから、今日は最低限だな。それを覚えたら、苦しくない範囲で咥えて動きながら、その舌遣いをする練習だな。俺はそれで確実にすぐに出せる。お前には飲ませたくねぇから、引き剥がすけどな。じゃあ、まずは、勃たせてみろ」
「うん」
遙は俺をしごいてすぐに勃たせた。
そこから、基本的な舌遣いとどこをどう舌で攻めるのか、同時にどうやってしごくのかタイミングを教えて、実際にやらせたら、流石、俺のキスに完全に染まっているだけあって、舌遣いがどの女より上手い。
どうやって理想的にフィニッシュにもって行くか、指示すると同時に俺も出した。
遙の綺麗な顔立ちの顔にかかってしまって、それがまたたまらなく淫らで興奮して、俺は呼吸を整えるのにさっきより時間がかかっただけでなく、完全に萎える事もなく、その顔を見てるだけで完全に復活した。
遙は不思議そうに首を傾げた。
「政宗?」
「お前の顔を見てるだけで興奮して勃った。俺の精液がかかった顔が超エロい。口に入らないように拭って、そのまま苦しくない所まで咥えてみろ」
「うん」
遙は頷いて顔を少し拭うと、俺を口に咥えこみ、ちらりと俺を見上げた。
その上目遣いにたまらなくそそられて、それだけで呼吸が上がった。
こうして咥えられて、温かで柔らかい口の中に包まれているだけでヤバいのに、そんな目で見つめられたら色々ヤバい。
無理矢理喉の奥まで口を犯しそうな衝動を堪えて、俺は、遙にこのまま手っ取り早く、だんだん追い詰めるストロークの速さの変化と舌遣いとしごき方を教えた。
遙は言う通りにして、俺はすぐに追い詰められて、2分も経たないのにイキそうになって、すぐに限界ぎりぎりで遙を引き剥がした。
引き剥がすと同時に出してまた遙の顔にかかってしまう。
それが刺激的でくせになるほど、いい眺めだ。
やっぱり、柔らかな口全体と唇と舌ででしごかれる方が断然気持ち良くて、ほとんど喘ぎそうなくらいに呼吸が乱れて、なかなか整わなかった。
呼吸が整う前に遙を見ているだけで、またすぐに完全に復活する。
「政宗、よっぽど気持ちいいんだね。いいよ、このまま満足するまでしてあげる」
俺がまだ返事が出来ないうちに、遙はまた咥え、俺をすぐに追い詰め始めた。
快楽の波が完全に引く前にすぐに高みに追いやられて、先程よりも大きな快楽の波に襲われそうになって、慌てて遙を引き剥がして、俺は何とか間に合ってすぐに出した。
また遙の顔と胸元にかかって、更に興奮した。
このままじゃ、ヤバい。
俺は絶対喘ぎ始めて止まらなくなる。
思わず、視線を上げて、何とか落ち着かせて呼吸を整えようとしている間に、また咥えられて、追い詰められ始めた。
絶頂の間隔は短くなって来ているのに、快楽がより強まって、俺はもう限界で喘ぎ始めた。
喘ぎながら、また絶頂の波が襲いそうになって、何とか引き剥がして大きな絶頂の中出して、喘ぎ声を止めようと、必死で堪えている間に、また咥えられて、今度は最初から喘ぎっぱなしで、最後まですぐに果てさせられた。
ギリギリ間に合うように少し押し返すのが精一杯で、大きく喘ぎながら出し切ると、すぐにまた咥えられて、もっと喘がされた。
この快楽の強さは、初体験だ。
許容範囲を超えるレベルの強い快楽だ。
この俺がこんなに喘ぐのすら、初めてだ。
遙になら聞かれても全然構わないが、それにしても、絶頂が大きすぎて戸惑う。
くせになりそうなほど気持ちいいが、本気で枯れさせられそうだ。
イク度に強まる大きな絶頂にどこまで耐えられるのか自信がない。
10発目に何とか最大限の力で遙を引き剥がして、そこで無理矢理固定して、遙を動けないようにした。
2分ほど時間をかけて、ようやく喘ぎ声と呼吸を整えた。
多分、全然20分もかからないで10発出した。
過去最短記録だ。
「遙、良くやった。明日、改めて、色々教えてやるから、今日はここまでだ。今の俺なら、お前をいくらでも優しく抱いてやれるし、夜伽しないでも優しく抱き締めて眠ってやれる。どんなキスをされても煽られねぇな。おとなしく一緒に風呂に入れるぜ?」
「なら良かった。…でも、政宗のを口でしながら、政宗の声を聞いてるうちに、身体が疼いて来ちゃった。どうしよう…」
「お前、俺のを咥えてただけで、濡れたのか?」
「うん…」
恥じらいながら言うのが、あまりに可愛い反応で、嬉しくてたまらなくて、更に遙が愛しくなった。
「お前って本当に可愛いやつ。身体が疼いてるのは辛いだろ?まだ抱いてやれるから、ここで抱いてやる。椅子から降りるから、俺の上に跨れ。1発分くらいはずっと激しく突き上げてやる。俺もお前の姿で興奮してるから、いつもよりは早いぜ。10分くらいでイケるだろうな。それくらいなら、お前も大丈夫だし、満足出来るだろ?」
「うん」
俺は椅子から降りると、隣に座り、背中を浴槽に預けると、遙を膝の上に跨らせて、奥まで貫いた。
本当に遙のナカは濡れて蕩け切っていた。
「ああんっ!」
遙はよほど焦れていたのか、それだけでイッてしまい、俺はしばらく絶頂で跳ねている身体を落ち着くまで、そのまま抱き締めていた。
「遙、まだ、俺が欲しいか?」
「うん」
「分かった。俺がイクまで抱いてやる」
いつもより素直な遙が可愛くて仕方ない。
俺は、遙を揺さぶりながら激しく突き上げ始めた。
遙はすぐにまたイッてしまい、少しおさまると、また絶頂を迎えて、しまいには、ずっと絶頂から止まらなくなった。
俺もそんな可愛い声を聞きながら、まだ精液で濡れた顔を見つめていたら、そんなに持たなくて、10分も経たないうちに勢いよく出した。
最後に遙に挿れられたし、好き勝手激しく突き上げられて、ものすごく俺は満足した。
今日の夜伽はこれで終了でも全然構わないくらい、大満足だ。
これでこその引きこもり部屋だ。
後は、ベッドでいちゃラブ出来たら、俺は十分大満足で幸せいっぱいだ。
俺は遙が落ち着いてから、膝の上から下ろした。
「遙、満足出来たか?身体はもう疼かないか?」
「うん、すごく気持ち良かった。10分くらいだったから、大丈夫。そんなに負担にもならなかった」
「それを聞いて安心したぜ。俺も大満足だ。お互い、ざっとシャワーで流してから、風呂に入ろうぜ?」
「ふふっ、政宗がそんなにご機嫌さんで嬉しいな。うん、シャワー浴びよう?」
俺は先に遙の全身をしっかりと流してやると、俺も全身をしっかりと流して、髪を絞ると、風呂に入った。
遙は俺の隣に風呂に入ると、甘えるように抱きついた。
背中を抱いて引き寄せると、更に幸せそうな表情になった。
俺も幸せでたまらない。
まだまだヤレるが、それは後日のお楽しみだ。
今日はこれで俺は大満足だ。
「明日の晩くらいはまだ、ここでこうしてお前と2人きりで寛げそうだな。勝浦にも引きこもり部屋を用意して、温泉の後、2人きりでのんびりするのもいいな。ここなら、何でも料理出来るからな。クジラだってあのキッチンならフルコース作ってやるぜ」
「わあ、楽しみだな!じゃあ、勝浦にも引きこもり部屋、作って?」
「ああ、いいぜ。温泉のジャグジーもいいだろうな。5日もいるなら、引きこもり部屋は必要だな。現地で願ってやる。どうせなら、勝浦は部屋自体防音仕様にしてやる。そうしたら、長曾我部と部屋が隣でも聞こえねぇし、効率的に遊べるからな!何せ広い温泉みたいだから、楽しみだぜ!」
「わあ、それ、いいね!時間があったら、映画とか聖闘士星矢も見たいね!」
「それ、いいな!湯上りに楽しそうだぜ!ペリエでも飲みながら聖闘士星矢見ようぜ!」
「楽しみだなー!」
勝浦でどうやって過ごすのか、盛り上がっているうちに、のぼせて来た。
「よし、遙、上がろうぜ。あと20分くらいで3時だな。エリザベスからLINEが入ってるかもな」
「そうだね。上がろうか」
俺達は浴槽から出ると、暖かい浴室内で乾いたタオルで身体を拭き、軽く片付けると、脱衣場でバスローブに着替えた。
脱衣場を出ると、洗面台の下からドライヤーを出した。
遙がそれを見て驚く。
「政宗、これ、4万円くらいするドライヤーじゃない!」
「なんか、髪が修復されて美肌効果もあるみたいだから、これにした。これが一番良かったからな。他のが良かったか?」
「ううん!これ、憧れだよ!」
「そうか、良かった。俺が乾かしてやるから、ソファに行こうぜ」
「うん!」
俺は遙を先にソファに行かせて、iPhoneを確認した。
エリザベスから、檜の風呂とくノ一とシャンプーと石鹸に感動したから会って話したいというLINEが入っていた。
俺は、今湯上りだから、髪を乾かしたら行くという返事を送った。
待ってるわ!という返事が返って来て、俺は遙の隣に座った。
「多分、これならすぐに乾くぜ。ベスが俺に会いたがってるから急ぐ」
「え?そうなの?」
「まあ、3時半に寝ても10時半まで寝たら7時間寝れるからいいだろう。あいつも1人で江戸に来て一人きりだし、くノ一がいるからといって、まだここに来て3時間くらいだから、話し足りねぇんだろ?俺が呼んだから、ベスが満足するまで付き合う。お前は眠くなったら、ベスのソファかベッドで寝てくれたら、俺がちゃんとベッドまで運んでやる。何も心配しなくていいぞ。バスローブで構わねぇだろ?」
「うん。そっか、そうだよね。寂しいよね。寝ちゃったら、ごめんね?」
「いや、構わねぇ。じゃあ、手っ取り早く乾かすぜ」
俺は風力を最大にして手早く乾かして行った。
2分もかからずにすっかり乾いて、いつもより艶やかに仕上がった。
そのまま俺の髪も乾かすと、すぐに乾いた。
「せっかくなら、タバコケースも出すか。ZIPPOが入るやつがいいな」
俺はドライヤーを片付けると、ヴィトンの黒のダミエのコンパクトなボディバッグを願った。
エクリプスというラインらしい。
これならタバコとZIPPOを入れるのに丁度いいし、iPhoneも入るし水に強い。
他にも入るくらいの余裕もある。
遙を抱き上げる邪魔にもならない。
タバコとZIPPOをしまうと、ベスに今から行くとLINEをして、iPhoneをしまって俺はそれを持って立ち上がった。
「遙、今のうちにピル飲んでおけ。ベスの部屋に行くぞ」
「政宗って、本当に趣味がいいね。ダミエのボディバッグが様になってる」
「これなら水に強いからな。ただそれだけだ」
遙も立ち上がると、ピルを飲んでから、俺に続いて部屋を出て、手を繋いでエリザベスの部屋に向かった。
俺はエリザベスの部屋の外から声をかけた。
「Hey、ベス、俺だ。入ってもいいか?」
「待ってたわ!いいわよ!」
俺は襖を開けた。
エリザベスはソファで寛いでいた。
部屋の中に入ると、遙も続いて部屋に入った。
後ろでくノ一が襖を閉めるので、俺はエリザベスのそばに行った。
「マサは私の隣に座って、遙がその隣に座るといいわ」
「Thanks!遙が眠くなったら、ソファで寝かすかも知れねぇ。俺はとことんまで付き合うから安心しろ。遙はつい数週間前まで毎日ほとんど寝ないで、病の人々の治療を2ヶ月もしてたから、疲れが溜まってんだ」
「あら、そうなの!?無理しちゃダメよ!マサと寝たかったら寝て来てもいいけど、ここで寝てもいいわよ。好きになさい」
「ベスも寂しいと思うし、政宗とどんな話をするのかも楽しみだから、ここにいようかな」
「そう?だったら、遙はここにいなさい」
俺はエリザベスの右隣に座った。
エリザベスは気を利かせて左端に寄り、遙が俺の膝枕で寝れるようにスペースを空けた。
「ベス、飲み物は飲んだか?何が飲みたい?何でも願ってやるぜ?」
「あんまり飲み物知らないから、マサと遙のおすすめにするわ」
「だったら、政宗、私、抹茶フラペチーノがいいな!スタバの」
「スタバの抹茶フラペチーノか!俺は抹茶パウダー多めのがいいな。ベス、抹茶ってのは、大名達の嗜みの茶の湯で使う茶の事だ。フラペチーノってのは、氷を細かく砕いた飲み物の事だな。抹茶フラペチーノはほろ苦くて甘いな。冷たくて湯上りに最高だ」
「Really?大名達の茶の湯のお茶なんて素敵じゃない。是非飲んでみたいわ!」
「Okay、願ってやる」
俺が願うと、目の前にグランデサイズのパウダー多めの抹茶フラペチーノを3つ出して満足する。
一つ取ってエリザベスに手渡した。
エリザベスはストローから一口飲んで、微笑んだ。
「美味しいわ!流石、遙、おすすめね!私も抹茶を輸入しようかしら」
「いいんじゃねぇか?お前用に必要なだけ輸出してやるよ。今度略式の茶の立て方を教えてやる。道具と湯と抹茶さえあれば出来るから簡単だ。そこの茶釜でも出来るしな。イギリスでも簡単に楽しめるぜ?」
「Really?是非楽しみたいわ!これ、美味しいもの」
俺も笑いながら抹茶フラペチーノを飲んだ。
本当に7年振りで懐かしい。
遙とはよくスタバかタリーズに行った。
デートの休憩は大抵スタバかタリーズだった。
遙も嬉しそうに飲んでいる。
「本郷のスタバ、思い出すなぁ。大学病院忙しくて、ギリギリ息抜き出来たのがスタバだったから。遅くまで開いてるし」
「そうだったのか。ところで、ベス、風呂は気に入ったか?」
エリザベスは満面の笑顔になった。
「もう、最高よ!2人がかりで洗ってくれて、お風呂に少し入った後も、また洗ってくれて、何度か洗ってもらったうちに、全身すっきりよ!それも手早くて丁寧だったわ!その上、シャンプーも何度もしてもらって、最後にトリートメントした後に、ゆっくり飽きるまでお風呂に入ったわ!程よい熱さですぐにのぼせちゃったけど。部屋でドライヤーで乾かしてもらったら、今までになく、髪も艶々でさらさらよ!フェイスケアもしてもらって、顔もお風呂で洗ってもらって、顔もつるつるよ!こんなにいい香りがして、これなら香水もいらないわ!こんなにすっきりでしっとりしたのは初めてよ!毎日お風呂に入れると思ったら幸せでたまらないわ!マサのお風呂って本当に趣味が良くて素敵ね!私の引きこもり部屋のもそっくりだから楽しみだわ!またくノ一に入れてもらおうかしら」
「毎日でもくノ一が風呂に入れてくれるから心配すんな。俺に任せておけ。お前がそんなに喜んでくれて嬉しいぜ。江戸に呼んだ甲斐があった。お前と相談したい事がある。ちょっと俺の指輪に付いてる宝石を見てみろ。すげぇ煌めくだろ?」
俺はティファニーのアトラスの結婚指輪を見せた。
エリザベスは興味深く見つめた。
間接照明で、陽の光よりもキラキラと輝いて見える。
「これはダイヤモンドに似てるけど見た事のない宝石ね。ダイヤモンドはこんなに輝かないわ。指輪のデザインも素敵ね。ローマ数字だわ」
「この宝石はダイヤモンドで合ってる。世界で一番硬い物質だ。絶対に傷が付かない、永遠に輝く宝石だ。大きな鉱山が南アフリカにいくつもある。今から200年後にやっとダイヤモンドのこのカットの方法が発明される。どうせなら、今のうちに技術を独占して、鉱山を押さえねぇか?指輪の加工技術も欲しいな。俺は仮にサイズが変わったら作り直させてぇからな。それから、金より価値が高い、プラチナっていう金属の鉱山も押さえたい。未来の世界では、プロポーズの時にプラチナとダイヤモンドのリングを贈る。結婚指輪はプラチナが多いな。俺はゴールドが好きだし、他の理由もあってこの指輪にしたが。ダイヤモンド鉱山とプラチナ鉱山を直轄地にしたら、未来永劫国が繁栄するぜ?」
エリザベスは驚いたように目を見開いた。
「それはすごい情報だわ!ダイヤモンドは確かにヨーロッパに200年くらい前からあるけど、こんなに輝かないし、すごく希少よ!!そんなすごい鉱山があるの!?是非技術を教えて頂戴!!是非ダイヤモンド鉱山とプラチナ鉱山は押さえましょう!!」
「政宗、だったら、アレキサンドライトの鉱山も押さえて。ロシアにある。他の国にもあるけど希少だな。ダイヤモンドより価値が高いし、まだ知られてない。最高品質のエメラルドもダイヤモンドより価値が高いよ。特にアレキサンドライトは守り石ってロシアで重宝されるし、0.3カラットくらいで100万円以上するよ?すごく希少な石だよ。天然の物はほとんど掘り尽くされて、人工のアレキサンドライトが出回ってる。それですら高いよ」
「そんなんがあんのか!?やっぱお前を連れて来て良かったぜ。金で鉱山ごと買い取ってから採掘してやる。ベス、どう思う?」
「ふふっ、マサ、やるわね!鉱山さえ押さえればこっちの物よ!是非アレキサンドライトは手に入れましょう。あれだけの金が手に入れば、価値さえ知らせなきゃ安く鉱山なんて買えるわ!金よりも高い価値の物が手に入るわね!楽しみで仕方ないわ!エメラルドは既に取り合いだから、狙うならアレキサンドライトね!」
「わあ、ベスもすごいな!ゴールドラッシュの金で鉱山を買うなんてすごい!アレキサンドライトは憧れだなあ」
「だったら、折を見て、またサプライズでお前にアレキサンドライトをプレゼントしてやるから楽しみにしてろ。なあ、ベス。お前は婚儀の時の指輪、どうするんだ?誓いのキスとか。俺はカトリックの婚儀はよく知らねぇから、指輪の交換をするのか誓いのキスをするのか分からねぇ。特に俺の世界じゃ初体験だからな」
「そうね…。9世紀にローマ法王が婚儀で指輪の交換を取り仕切るようになったから、結婚指輪はカトリックでもあるわよ。私も婚儀を取り仕切る時に指輪の交換はさせるわ。誓いのキスもあるわね。古代ローマ時代からあるわ。悪魔を追い払うとも言われているし、魂の交換とも言われているわね。マサの言う、永遠の愛の意味もあるわよ。とにかく、色んな意味があるわ。私、イギリス国教会を取り仕切ってるから、婚儀は任せなさい。イギリス国教会はカトリックとほぼほぼ同じよ。だから、カトリックにもあるわよ。マサがその指輪に思い入れがあるなら、それで結婚指輪の交換をしてもいいけど、その指輪、なんだかイギリスのポシーリングにデザインも素材も似てるわね。普通は表面が蔦状の金の指輪で、裏に約束の言葉を刻んで、恋人達が婚儀を誓い合う時に、要するに後々の婚約前提で付き合うのを誓い合う時に、交換するのがポシーリングよ。恋人時代に永遠の愛を誓い合う最初の指輪ね。その後が婚約指輪で最後が結婚指輪よ。マサは7年前に遙の世界で婚儀を挙げたけど、もしローマ法皇の前で正式に婚儀を改めてするなら、そのリングはポシーリング扱いで、また結婚指輪を新しく考えてもいいんじゃない?結婚指輪は基本的に外したら不吉って言われてるから、ポシーリングは重ね着けするか、右手にしたら?何か作れそうなら、一生着けたいのを改めて考えてもいいのよ?」
俺はまさかイギリスにそんな習慣がある事まで知らなくて、本当に驚いた。
遙とのペアの物ならいくらでも持ちたい。
出来るなら新しい指輪でローマ法皇の前で誓えたら尚良いし、今の指輪は右手に着けても重ね着けしても構わない。
どうせなら、遙の欲しがってるアレキサンドライトとダイヤモンドの組み合わせで、飽きの来ない結婚指輪をデザインして出現させてもいい。
プラチナは傷付きやすいから、選ぶなら、ゴールドの中で色を決めるべきだ。
誓いのキスがきちんとあるのを聞いて安心した。
遙は驚いた表情で聞いている。
「遙、この指輪、ポシーリング扱いにして、新しい結婚指輪を考えるのはどうだ?宝石の組み合わせは、アレキサンドライトとダイヤモンドだ。俺にジュエリーデザイナーの知識とテクニックを願うから、それでデザインしてやる。お前がティファニーのアトラスを結婚指輪にしたいなら、俺は反対はしねぇ。それでローマ法皇の前で指輪の交換をしてもいい。お前はどうしたい?」
「えっ!?政宗が結婚指輪のデザインをしてくれるの?それもアレキサンドライトとダイヤモンドで!?その方がいい!!政宗が王になるなら、尚更アレキサンドライトの方がいい!!その方が政宗に相応しいよ!!」
「そうか、だったら、俺は、世界一のジュエリーデザイナーの知識とテクニックを願うぜ」
俺は世界一のジュエリーデザイナーの知識とテクニックを願った。
全ての宝石の加工の仕方とクオリティの見分け方と、デザインの仕方が頭の中に浮かんだ。
「よし、遙、これでデザイン出来るぜ。ベス、お前はダーリンとの指輪とかどうするんだ?」
「そうね。出来れば、プロポーズの指輪は欲しいし、その後、ヴァチカンで婚儀で結婚指輪の交換がいいわ。ちょっと宝石について、iPhoneで調べてみるわね。私も遙の時代の宝石が知りたいもの」
「そうだな、そうしろ。宝石と希望のデザインがあったら教えてくれ。遙、ダイヤより希少な石について分かったぞ。ちょっとiPhoneで見せるから、待ってろ。一応アレキサンドライトは意味もいいから、アレキサンドライトとダイヤモンドで考えてはいるが、他の石についても知っておけ」
「うん」
俺は、希少宝石のページを検索して遙に見せた。
「いくつかあるが、宝石としてきちんとカット出来る物での候補は、ターフェアイトとビビッドピンクダイヤとレッドダイヤとビビッドブルーダイヤだな。まあ、宝石のカラット辺りの値段としては、カラーダイヤ以外では、確かにアレキサンドライトがトップだな。ただ、大きなターフェアイトは宝石として出回らないほどの希少価値だから、そもそも値段のつけようがねぇ。博物館寄贈だな。お前にスイート10でやってもいいし、婚儀のネックレスのトップにしてもいいし、それはお前に任せる。日本での婚儀ではデビアスのダイヤのネックレスがいいな。その方がドレスが映える。ローマ法皇の前だからネックレスは華やかにターフェアイトとレッドダイヤでもいいぜ?ターフェアイトは俺の趣味じゃねぇしな。俺なら一生物ならビビッドブルーダイヤを選ぶな。それも透き通った青い海みたいな色のやつだな。よく輝く色ギリギリの深い青だな。あまり色が濃すぎたら光の反射が悪くて煌めかねぇ。真ん中に3〜3.5カラットのFLのアレキサンドライトを配置して、ビビッドブルーダイヤとアレキサンドライトを交互に並べて、周りをFLクラスのメレダイヤで囲む感じだな。宝石が大きいから、それに合わせた適度な大きさながらも、十分に輝く細かいメレダイヤがビビッドブルーダイヤやアレキサンドライトを引き立てるな。俺のは程よくゴツくて、お前は指に合わせて小振りにした感じだな。それでも2カラット以上はねぇと物足りねぇな。理想的には将来を考えると2.5カラットは欲しい所だな。中心はブリリアントカットよりも、クッションカットのアレキサンドライトの方が重厚感があるな。向きは横向きなら、相当大きなアレキサンドライトが配置出来るし、見栄えもいいな。指輪のバンドの太さを俺とお前で変えて、デザインのベースは一緒だ。中心から緩やかに少し細くなるようなデザインで、ビビッドブルーダイヤはラウンドブリリアントカットで、アレキサンドライトはクッションカットで左右対象で交互に配置して、サイズ変更出来るように裏側は、ゴールドだけでサイズ変更しやすくしておくか。一生物だからな。宝石の爪が引っかかっらないデザインにして、なおかつ上からも横から光が入って宝石が輝く感じだな。メレダイヤの大きさも俺の方が大きいな。クッションカットなら厚みも出なくて、日常使いに邪魔にならねぇし、油汚れだけ気をつけてれば大丈夫だしな。界面活性剤で手を洗ってれば大丈夫だし、そうそう石は外れねぇ構造だな。ベースのゴールドはホワイトゴールドだ。その方がビビッドブルーダイヤもアレキサンドライトも映える。デザインは全くお揃いで宝石のサイズと指輪のサイズが違うだけだな。こういう構想だが、どうだ?」
俺が尋ねると、遙はまた驚いたように目を見開いていた。
「政宗、それ、億単位くらい高いんじゃない?」
「別に。江戸城よりは安いから、気にもならねぇな。どうせ鉱山ごと買うし、俺の物になるから、関係ねぇな。要は、お前が気に入るかどうかだ」
「出来るなら、ターフェアイトもレッドダイヤもビビッドピンクダイヤも可愛いから、それはダイヤモンドとの組み合わせでネックレスを考えてくれると嬉しいな。そうしたら、どこに出るのも困らないし。スイート10は、カラーダイヤで考えてくれればいいよ。ターフェアイトも嬉しいな。政宗のセンスってすごいね!そんなゴージャスな結婚指輪なんて想像も出来ないよっ!政宗に全部任せたら、私は絶対に気に入る」
「分かった。俺の今のところのベストの結婚指輪の構想はこれだな。じゃあ、俺の婚儀の衣装に合わせてお前の婚儀の衣装を選んだら、婚儀のネックレスはそれに合わせてまた考えてやる。とりあえず婚儀の指輪の構想は出来たな。他にもデザインしたい物はあるが、後回しだな。ベス、お前はどうだ?」
エリザベスは抹茶フラペチーノを飲みながら、途中から俺のiPhoneを覗き込んで、俺の話を聞いていた。
「あら、こんな宝石まであるのね。ダーリンがどんな見かけか分からないから悩むけど、マサはどういうのがいいと思う?」
「まあ、白人は色白で、頬の赤みが強いから、赤とかピンク系は映えるだろうな。その一方で、お前、目が青いから、ブルーも似合うな。好きな方を選んだらどうだ?アレキサンドライトをベースにしておいたら、カラーチェンジするから、赤系でも青系でも合わせる宝石は合うぜ?」
「だったら、マサと逆パターンにしようかしら。ビビッドブルーダイヤの代わりにターフェアイトを入れるのはどう?陽の光の下ではアレキサンドライトはグリーンだから、ピンクと相性いいでしょう?カラーチェンジしたら、アレキサンドライトがルビーみたいになるから、ピンクのターフェアイトとよく合うわ。婚約指輪はレッドダイヤとビビッドピンクダイヤがいいわね。女王らしく重厚感がありつつよく輝いて重苦しくないわ。婚儀を挙げたら右手にするのがいいわ!大きなビビッドブルーダイヤは色をグラデーションにしつつ婚儀のネックレスに使いたいわ!サムシングブルーよ!」
「お前もいいセンスしてるじゃねぇか!俺のデザインとお揃いでもいいぜ?石が違うしな。お前によく似合うと思うぜ?何ならダーリンは会ってからターフェアイトが似合わなさそうだったら考えるのでもいいぜ?何も石まで全部お揃いにしなくてもいいから、お前がターフェアイトで決まりでもいいじゃねぇか。他はお揃いなんだ。お前はどう思う?」
「そう言われてみればそうね。ダーリンの肌や目の色に合わせてまた宝石を選べばいいわ。ロンドンに連れ帰ってから考える」
「ベスも流石、女王だ…。さくっと高い宝石を決めちゃうんだもん。政宗と気が合うはずだよ」
「ふふっ、伊達に海賊じゃないから、財宝は見慣れてるわよ?マサのアイディアほど豪華な財宝は珍しいけどね。大きなエメラルドもサファイアもルビーもあるから珍しくもないわ。新しい宝石が楽しみよ」
エリザベスはくすくすと笑って、抹茶フラペチーノを飲んだ。
俺も抹茶フラペチーノを飲んで笑った。
「やっぱ、お前、流石だな!俺は凝っても能楽堂とか蒔絵とか襖とか茶の湯の道具だが、桁が違うぜ。楽しみでたまらねぇな!試しに今、結婚指輪を願ってみるか。猿飛達と、長曾我部達と、成実達のも考えなきゃならねぇから、モデルに作っておいて、見せてやるのも手だな」
「えっ!?政宗、今、願ってくれるの!?」
「当日に間に合わなかったら嫌だからな。気に入らなかったら、また考え直すのに時間がいるだろ?実際に厚みが手にどう映えるかは、嵌めてみねぇと分からねぇしな」
「わあ!見てみたい!」
「よし、じゃあ、右手をよく見せてみろ。左手と変わらねぇはずだからな」
俺は遙の右手を取って、手全体をよく観察して、薬指によく映えて、歳を重ねても貧相でない、王妃らしく豪華な大きさの邪魔にならないぎりぎりの大きさの中心のアレキサンドライトの大きさを決めて、そこから周りにビビッドブルーダイヤとアレキサンドライトを程よく裏側まで配置して、メレダイヤを敷き詰めて、全体が平均5.5ミリくらいのバンドの指輪にする事にした。
中心は10.5ミリくらいでリング縁が1ミリのメレダイヤで囲まれている。
アレキサンドライト自体は、中心は横向きで縦が7.5ミリくらいで幅は8.5ミリくらいの大きさだ。
丁度クッションカットで2.5カラットだ。
これなら両脇のビビッドブルーダイヤが映える大きさだ。
高さが最大で5ミリ程出てしまったのは仕方ない。
リング幅とのバランスを考えれば悪くない。
そこから、隙間なくブリリアントカットのブルーダイヤを両脇に設置した。
0.8カラットのブリリアントカットのビビッドブルーダイヤが両脇に2個、直径は約6ミリだ。
アレキサンドライトと接したビビッドブルーダイヤの間にはギリギリのサイズの大きなダイヤを計4個両脇に挟んでアレキサンドライトを引き立てて輝かせる。
サイズはそれぞれ0.1カラット弱で、これは中心によく映える。
続いて1ミリのメレダイヤを敷き詰めて、オーバルカットのアレキサンドライトをその両脇に設置だ。
指の両脇から内側でアレキサンドライトがよく見える感じだ。
0.2カラットで縦3ミリで幅5ミリのオーバルカットのアレキサンドライトだ。
続いて、2ミリの間を1ミリのメレダイヤを敷き詰めて、あとはサイズ調整用に約10ミリ強残してバンドも痛くならないように、そこそこ細めで厚みも減らしておく。
指輪の台座と宝石の隙間は最小のメレダイヤで敷き詰めて煌めいている。
カットの深さで出た、光を取り入れるために開けた、指輪表面と指の接地面の隙間は、クラウン状の装飾を施して指輪の重さを少し減らしながらも、変形しない程度には装飾も台座も頑丈にする。
全ての爪は台座の中に埋め込まれていて、指輪を触っても平らで滑らかで、宝石も当たらない、邪魔にならないデザインだ。
指のサイドはバンドは太いながらも痛くないように、なるべく厚みを減らして丸みを帯びたデザインだ。
これでふんだんに大きなアレキサンドライトとビビッドブルーダイヤが使われた指輪の完成だ。
ビビッドブルーダイヤが合計1.6カラット、アレキサンドライトが合計2.9カラットだ。
デザインが出来た所で、俺はボディバッグの中に指輪ケースごと願った。
「遙、ついでに俺のもこれから願うから、お前は抹茶フラペチーノを飲んでていいぞ」
「うん」
遙は期待した顔で俺を見つめながら、抹茶フラペチーノを飲み始めた。
俺はじっと自分の薬指を見つめて、手、全体の形も観察した。
アレキサンドライトを4カラットにするか4.5カラットにするか悩んで、ビビッドブルーダイヤを代わりに大きくする事にした。
まずは中心に4カラットのクッションカットのアレキサンドライトを設置だ。
サイズは縦が9ミリの幅が10ミリだ。
そこから隙間なくビビッドブルーダイヤを両脇に設置だ。
1.2カラットで直径7ミリのラウンドブリリアントカットのビビッドブルーダイヤだ。
これなら、俺の指の表側にぴったり収まって、綺麗に輝く。
かなりの重量感だが、メンズならこれくらいが丁度いい。
アレキサンドライトとビビッドブルーダイヤの間に0.2カラット弱のダイヤを4個設置だ。
1.3ミリのメレダイヤを敷き詰めて、オーバルカットのアレキサンドライトを両脇に設置だ。
これでも指輪にまだ3センチ余裕があるから、まだ外側からも十分見える。
指輪のバンドの太さを抑えるために、1カラットで縦が5ミリの幅が7ミリのアレキサンドライトだ。
これなら指輪は7ミリちょいの幅だ。
ここからメレダイヤを1ミリに変えて挟んで、ビビッドブルーダイヤを両脇に設置だ。
これは指の裏側に当たる。
最後のメレダイヤと指輪のサイズ調整を考えると、ビビッドブルーダイヤの直径は3ミリが限界だ。
0.1カラットのビビッドブルーダイヤを両脇に設置で、1ミリのメレダイヤで終了だ。
裏側は指輪を5ミリのバンドにして、メレダイヤを空いたスペースにくまなく敷き詰めて完成だ。
指輪の厚みが出た所の装飾などは全て遙と全くお揃いだ。
かなりゴツいしとても輝く。
俺の象徴のブルーだし、アレキサンドライトのカラーチェンジがはっきりしていてインクルージョンなしだ。
サファイアよりはもっと明るい色で水色よりはずっと深い、とてもよくキラキラ煌めくビビッドブルーダイヤだ。
遙のビビッドブルーダイヤも同じ色だ。
アレキサンドライトが合計6カラット、ビビッドブルーダイヤが合計2.6カラットだ。
高さは6ミリ弱くらいで遙とあまり変わらない。
なるべく大粒の宝石をふんだんに使ったから、恐らく最高の出来栄えだ。
外さない指輪としては、これ以上の大きさの宝石は使えないし、邪魔なだけだ。
これがギリギリ邪魔にならない大きさだ。
俺はボディバッグの中の指輪ケースごと願った。
「よし、遙、俺のも出来たぞ」
「え?本当!?見たい!」
「ああ、いいぜ」
俺はボディバッグのファスナーを開けて、遙の指輪ケースを取り出して蓋を開けた。
遙が息を呑んで、言葉を失った。
驚いた表情でじっと指輪を見つめている。
「…まさか、こんなに大きなアレキサンドライトだとは思わなかった。ブルーダイヤも…。こんなの見た事ない…。アレキサンドライト、すごく綺麗なルビーみたいな色だね。ブルーダイヤも発色が綺麗で虹色でキラキラだ…。青と水色の中間でまるで珊瑚礁の海みたい…。すごく大きなブルーダイヤだね。私の指が負けそう…」
「そんな事ねぇよ。婚儀では着飾るから、これくらいじゃねぇと、むしろ衣装に負けるぜ?」
「あら、素敵じゃない!これくらいで丁度いいわよ。マサ、貴方、流石ね!遙に似合うと思うわ!」
「よし、じゃあ、遙、右手でいいから着けてみろ。俺が嵌めてやる」
「うん…」
遙は恐る恐る手を出した。
俺は、その手をそっと握って、ゆっくりと薬指に指輪を嵌めた。
思った通り、よく似合っている。
多分、蛍光灯の下で、グリーンの時はもっと似合いそうだ。
でも、白熱灯だからこそ、ダイヤがキラキラ煌めく。
どっちにしても綺麗な事には変わりない。
俺が手を離すと、遙は色々な角度で指輪を眺めて、うっとりとした表情で溜息を吐いていた。
キラキラとブルーダイヤと普通のダイヤが煌めいて、とても綺麗で満足する。
燃えるような赤いアレキサンドライトがまたいい。
「ほとんどエターニティーみたいに裏側まで大きな宝石が着いてる…。すごい…。メレダイヤもキラキラだ…」
「サイズは丁度いいかまだ余裕があるな。水仕事しても抜けない完璧なサイズだな。気に入ったか?邪魔になるか?」
「うん、すごく気に入った!全然邪魔じゃないよ。アレキサンドライトが横向きだから、いい感じにゴツくて好きだな。横側も王冠みたいな装飾でゴシックで素敵!政宗のも見たいな」
「ああ、いいぜ」
俺はもう一つの指輪ケースを取り出して、蓋を開けた。
遙は更に驚いて目を瞠った。
「すごく大きなブルーダイヤ!!アレキサンドライトは私より一回りくらい大きいだけだけど、このブルーダイヤはすごいよ!1カラット以上ある?」
「そうだな。1.2カラットが2個だな。それでも世界最大のダイヤに比べたら微々たるもんだ。日常使いならこれくらいの大きさが妥当だろ?ずっと着けてるから、これくらい小振りな方が邪魔にならねぇな。メンズだから最低これくらいはねぇと、重量感も出ねぇし貧相だしな。俺的にはこの大きさが理想だな」
「やっぱり政宗はすごいね!政宗が嵌めた所が見たいな!」
「じゃあ、指輪を取って、裏まで眺めてから嵌めてみろよ。ギリギリまでデザインしたからな」
「うん!」
遙は指輪を手に取ると、ぐるりと回して、また目を瞠った。
「すごい!裏側にまでブルーダイヤがある!それに、サイドのアレキサンドライトも大きい!メレダイヤもキラキラだし、中心のアレキサンドライトの脇のダイヤも大きいね!すごーい…」
「そんなに感激してくれて嬉しいぜ。飽きが来なさそうだな。俺の右手に嵌めてみろよ」
「うん!」
遙は俺の右手を取ると、薬指に指輪をゆっくり嵌めて、俺の手を取ったまま見つめると、色々な角度で眺めて溜息を吐いていた。
「政宗の節が綺麗で長い指の手によく似合うよ…。本当に王様みたいだ…」
「まあ、もうすぐ王に即位するしな。ヴァチカンでもこれなら見劣りしねぇな。ベスが王の方が好都合って言ってくれて本当に良かったぜ」
「ふふっ、マサも王になるから楽しみよ!貴方、よく似合ってるじゃない。流石、自分の似合う物をよく分かってるわね。かっこいいわよ?遙とお揃いでいいじゃない。そうね、私はマサよりもう少し指が細いから、最後のブルーダイヤの所を抜いて作ったらぴったりね。私にも似合いそうだわ!」
「そうだな、ベスは13号ってとこだな。よし、俺とお揃いで、最後のブルーダイヤを抜いてすぐにターフェアイトで作ってやる」
俺は先ほどデザインした俺の指輪に似た指輪をデザインし始めた。
ブルーダイヤを抜く代わりに、少し余裕が出来るし、ターフェアイトはラウンドブリリアントカットよりもオーバルで複雑なカットの方が照りが出るから、オーバル気味なデザインにして、ほぼ、俺と同じ指輪をデザインして、ボディバッグの中に願った。
俺はそれを取り出して、エリザベスに渡した。
「ビビッドピンクダイヤの方が輝くかもな。作り直して欲しかったら言ってくれ」
「Thanks!楽しみだわ!」
エリザベスは待ちきれない様子で蓋を開けて、息を呑んで、そして叫んだ。
「Excellent!!このピンク色のターフェアイトの照りがいいわ!ラウンドよりもオーバルの方が確かに活かされるわね!流石よ!アレキサンドライトのルビーみたいな色と良く合ってるわ!細かいダイヤが敷き詰められて、どんな角度でもキラキラなのがいいわね!」
「石を選んだのはお前だぜ?いいセンスしてるな。嵌めてみろよ」
「もちろん!」
エリザベスは左手に嵌めた。
キツくもなく、緩すぎもせず、少し余裕があってぴったりだ。
メレダイヤがキラキラと輝いていて、重厚感抜群で、女王に相応しい。
手を目の前に持って来て、エリザベスは色々な角度から眺めて、満足そうに微笑んでいた。
遙も溜息を吐きながら見惚れている。
「すごい…。女の人で見劣りしないって、やっぱりベスは生粋の女王だね…。かっこいい…」
「ふふっ、ありがとう!これなら一生飽きないわ!死んだら私の嫡子に継がせてもいいわ!それくらい気に入ったわ!」
「そうだな!俺も死んだら嫡子に譲るか。遙は嫡子の嫁に継がせればいい」
「わあ!ナイスアイデア!流石、ベス!私も死んでも大事にしたいくらい気に入った!」
「お前がそんなに気に入ってくれて嬉しいぜ。アレキサンドライトは皇帝の宝石だからな。皇帝…そうか!いい事を思いついたぞ、ベス!イギリス、日本、アメリカ、オーストラリアの4重帝国の皇帝として、2人でローマ法皇から戴冠しねぇか?ロシアや神聖ローマ帝国に対抗出来るぜ?環太平洋を治める皇帝だ!そうしたら、俺達は共同で、名実共に皇帝になれるぜ?あの、ハプスブルク家のカール5世を俺達は超えるんだからな!ヴァチカンの会議の後、ローマ法皇を丸め込んだら、そのついでに2人で皇帝に即位しようぜ!」
遙は驚いて目を見開いた。
「ええっ!?オーストリア=ハンガリー二重帝国みたいな感じ!?政宗、すごすぎるよっ!!」
「あら、マサ!それ、最高じゃない?是非ローマ法皇から戴冠しましょう!だって、宗教戦争を回避させてあげるんだから、それくらいの見返りは欲しいわ!これでロシアのツァーリにも対抗出来るわね!神聖ローマ帝国は分裂状態だし、オスマン・トルコやサファヴィー朝ペルシャにも余裕で対抗出来るわね!ローマ法皇に、キリスト教徒外でも認めさせなきゃならないわ」
「それについては、俺に策があるから、安心しろ。ローマ法皇に他宗教に寛容にさせて、承諾させてやる」
「そんな策まであるの!?だったら安心ね!マサと2人で皇帝になるのが楽しみでたまらないわ!」
「俺は国内的には、王でいるが、対外的には環太平洋4重帝国の皇帝だな。国内では帝が皇帝だからな。帝には何の力もねぇが、帝の血筋は古いし神の末裔の血筋だから、守らなきゃならねぇ。だから、国内的には俺は王だが、俺は世界相手にエンターテイメントを繰り広げるから、当然対外的には皇帝だな!皇帝と王を兼任だぜっ!いやっ、待てよ…。この際だから、皇帝すら超えてやるか…。そうしたら、帝を皇帝に据え置きつ俺は帝を超えて世界に君臨出来る…。となると、残りは大帝だなっ!!カール1世やオットー1世と同じだぜっ!サファヴィー朝のアッバース1世とも同じだなっ!ベス、大帝はどうだ?全西教会の信者達を守って率いるんだから、これくらい当然だろ?俺は断然、大帝の方がいいっ!!遙の呼称がねぇな。とりあえず、Great empressだなっ!!強いて言えば大皇后か。俺が大帝に即位したら、日本では王は廃止だなっ!!アメリカとオーストラリアに王を即位だっ!!明日、小十郎達に話すぜっ!!わくわくが止まらねぇなっ!!」
遙は言葉を失って俺を見つめていた。
俺は遙を驚かせられて、嬉しくてたまらなくなった。
エリザベスですら驚いて俺を見つめた。
マジでこれはいいアイディアだ!!
「クッ、遙、お前でもそんなに驚くんだな。お前、あんだけすごい作戦を繰り広げてたくせに、今更だろ?ローマ法皇に会うから、ついでに戴冠するだけだ。政宗の戴冠だなっ!!世界史に残るぜっ!!後で王冠のデザインも考えるか。もちろんお前のティアラもなっ!!」
「大帝なんて、最高にExcellentよっ!!私も断然大帝の方がいいわっ!!是非2人で大帝になりましょう!王冠のデザインも、素敵ねっ!是非また王冠も一緒に考えましょう!」
「はぁ、本当にすごい…。まさか、カール大帝に並ぶ、政宗大帝だなんて…。政宗とエリザベス1世のダブルの戴冠…。大皇后…。前代未聞だ…」
遙は驚いて、俺とエリザベスを交互に見つめていた。
俺は溶けかかった抹茶フラペチーノを一気に飲み始めた。
エリザベスも美味しそうに飲み始めて、遙もやっと気付いたように飲み始めた。
俺はタバコの後に飲む分だけ残して、くノ一に灰皿を申し付けると、タバコを吸い始めた。
色々と決まって楽しくて仕方ない。
右手の指輪を見ると、最高にいい気分だ!
俺オリジナルのデザインで、最高級の激レアな宝石で、遙と完全にお揃いで、石違いでエリザベスともお揃いだ!
俺が気に入らないはずがねぇ!
早くヴァチカンで婚儀を挙げたい。
戴冠したら、伊達の血筋が、名実共にテューダー朝と世界最高になる!!
帝をさえも超える、大帝の地位だっ!!
これで日本においてすら、伊達の血筋が日本最高になるっ!!
俺は上機嫌でタバコをゆっくりと吸った。
「よし、ベス。まずは、ロンドンへ着いたら、日英同盟を締結して、平和条約の締結だ。条文は俺の宰相が英語で考えてくれる。宰相も連れて行く。その後、ローマ法皇に宗教会議の調停の手紙を送って、フランスにベスのダーリンを救出に行く。ヴァチカンから返事が来てからヴァチカンに出陣だな。日英同盟を盾に、俺達で出陣だ。そうしたら、俺が出向いても全然不自然じゃねぇからな。そこで、無宗教者の立場から中立に調停すると申し出るのが妥当だ。それなら誰の肩も持たねぇからな。あとは遙と俺に策があるから、それでカルヴァンを黙らせられる。お前は全力で遙の策に乗っかってカルヴァンを翻弄すれば良い。むしろ、俺がカルヴァンを泣かせにかかる。カルヴァンがこてんぱんにやられて泣いて反省したら、俺がローマ法皇も懐柔して、他宗教に寛容にさせるつもりだ。そうしたら、俺達の戴冠は上手く行くぜ?ベスは、ヴァチカンから返事が来たら、前に遙に言われていた手配だけローマ法王にすれば良い」
「同盟と平和条約の締結ね。分かったわ!マサの宰相が条文を考えてくれるなら安心よ!ロンドンで締結なら余裕だわ。手配なら任せて。確かにそれなら自然にマサが調停出来るわね。流石よ!その手で行きましょう。それも遙の作戦?」
「いや、俺のだな。どうやって会議に自然に介入出来るか考えてたからな。お前と会ってから話そうと思ってた。戴冠は成り行きで思いついたけどな。ついでなら、一気に終わらせた方がいいからな!そうしたら、心置きなく遊べるしな!あとはサン・ピエトロ広場でのライブの練習だな。アンベリアン・ドーンが決まらねぇ。もう3時半を過ぎたから、俺達は寝る。多分起きるのは10時頃か。その後、俺の部屋でブランチだな。多分、暇だろうから、起きて着替えたら呼んでやるぜ?俺が料理してやるから、楽しみにしてろよ?遙も手伝えねぇ料理だから、遙と遊びながら待っててくれ。仮に遙が寝てても呼んでやる。話しながら料理するのは余裕だからな。腹が減ったらくノ一に申しつけろ」
「もう3時半過ぎ!?早いわね!遅くまで悪かったわ。明日、楽しみにしてるからね!私は時差ボケを治すために徹夜するわ。その間にセットリストを考えるわ。他のは出来てるの?」
「いや、謝る必要はねぇよ。俺も楽しかったからな。セットリストは出来てるぜ。今からLINEしてやる」
俺は、アンベリアン・ドーン以外のセットリストをエリザベスにコピペしてLINEした。
エリザベスはしげしげと眺めていた。
「ちょっとこれを通しで聞いてから考えてみるわ。じゃあ、早く眠って。遙も眠そうだしね」
「Thanks!タバコを吸い終わって、飲み干してから帰る。遙、大丈夫か?」
「うん…」
遙は、俺に寄りかかりながら、少し眠りかけていた。
俺はタバコを吸い終わると、抹茶フラペチーノを俺と遙の分まで飲み干した。
「じゃあ、俺は遙を抱き上げて部屋に帰るぜ。このまま寝かせる。今日はマジで楽しかった。また明日、話そうな!」
「Okay!また明日ね!」
俺はボディバッグに荷物をまとめて持って、遙を抱き上げると、くノ一に襖を開けさせて廊下に出て、同じようにして部屋に戻った。
ベッドに下ろして、布団をかけてやると、遙はすやすやと眠ってしまった。
俺もベッドサイドテーブルにボディバッグを置くと、最低限の灯りにして、布団に潜り込んで遙を抱き寄せ、そんなに長い時間寝顔を見ないうちに、俺も堪え難いほど眠くなって、そのまま眠ってしまった。
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現代の日本のカトリックには誓いのキスはないみたいですが、世界史を調べたらあったみたいなので、嘘か本当か分かりませんが、フィクションという事でお願いします。
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