「お前ぇら3人お揃いなんだな。よく似合ってるぜ。俺、宝石なんて知らねぇからさ、もし石言葉とか宝石の特徴とかあったら教えてくれよ。それを参考に、登勢にも似合いそうな石を考えて、デザインも俺とお揃いになるのを考える。梵の左手のも好きだったけど、右手のに比べたら見劣りするからさぁ。やっぱり俺もある程度は宝石がついてるやつがいいぜ」
「分かった。ちょっとペンライトを出現させる」
俺は、ちょっとした懐中電灯にもなりそうな白熱ライトのペンライトを目の前に出現させた。
「まずは、石の構成からだな。深いグリーンがアレキサンドライト、隣のブルーがビビッドブルーダイヤ、細かく輝いてるのが普通のダイヤだ。俺の左手のと同じだな。アレキサンドライトは皇帝の石と言われていて、意味は、秘めた想い、高貴、情熱、安らぎ、誕生、出発だな。ブルーダイヤは世界で一番硬い物質で、幸運、永遠の愛、不屈の意志、知性を司る守護石、内に秘めた才能の開花って意味があるな。普通のダイヤも世界で一番硬い石で、意味は、純潔、清浄無垢、純愛、永遠の絆だ。遙と俺は、石の構成が全く同じだ。エリザベスは俺とデザインがほぼ同じで、ブルーダイヤの代わりにピンク色のターフェアイトって宝石を使ってる。ターフェアイトはかなり希少で入手困難だな。宝石の意味は、挑戦力の向上、運気の流れの向上、体内エネルギーの活性化、独立心の向上、魅力を高めるって意味だ。アレキサンドライトは俺とエリザベスと遙の特権だな。今からお前にアレキサンドライトの最大の特徴を見せてやる。太陽の白い光だと石は深いグリーンだが、オレンジ色の光だと色が変わる。よく見てろ」
俺は左手でペンライトのスイッチを入れて、アレキサンドライトを照らした。
途端に色が深いレッドに変わって、ブルーダイヤがキラキラと煌めいた。
成実が息を吸い込んで叫んだ。
「すげぇ!!マジですげぇ!!こんな石、存在するなんて思いもしなかったぜっ!!俺もこういうのがいいっ!!coolだぜっ!」
「まあ、お前も興奮するの、分かるけどな。アレキサンドライトは皇帝の石だからダメだ。他にもカラーチェンジする石はあるから、その中から選ぶか?」
「マジで!?どんなのがあんの?」
「まあ、お前に勧めるなら一択だな。カラーチェンジガーネットだ。俺のピアスのカラーチェンジバージョンだ。特にカラーチェンジするものは、仕事運をアップさせる、愛情の守り石だな。カラーチェンジにこだわってもいいが、お前と登勢の好きな色からいい意味の宝石を選んでもいいんだぞ?他にも山ほど宝石はあるからな。俺と遙のピアスのロードライトガーネットは、貞節と真実の愛だな。それほど高価ではないが、意味が良かったし、宝石自体見事だった。高価でありつつ、いい意味の宝石を選ぶのもいいんだぜ?」
「なるほどな…」
成実はしばらく考え込んだ。
「せっかくならカラーチェンジするのがいいし、永遠の愛って言う意味が入ってる宝石がいいな。俺はブルーが好きだけど、登勢はピンクが似合うからな。そこの折り合いが難しいぜ」
「だったら、真ん中にペアドロップのカラーチェンジガーネットを持ってきて、周りを2列の濃いめの水色のブルーダイヤとピンクダイヤで互い違いに格子状に並べて裏側まで配置して、サイズ調整効くようにするか?ペアドロップは指長効果があるからな。登勢とお前で指輪のバンドの太さとサイズを変えれば楽勝だ。真ん中の石の大きさもな。カラーダイヤの意味はどれも永遠の愛だ」
「それ、いいじゃねぇか!ペアドロップって?」
「こういうのだ」
俺はiPhoneで画像検索をして見せた。
「こういう涙型のカットがペアドロップだな。ダイヤモンドでよく使われる。まあ、カラーチェンジガーネットの魅力が一番活かされるのは俺の着けてるオーバルカットだけどな。俺と被らないように、ごく希少な、サファイアみたいな深いブルーから透き通るような深いレッドにカラーチェンジするカラーチェンジガーネットにするか?サファイアより少し明るめが綺麗だな。それを縦に配置して、2列のカラーダイヤで周りを指輪の裏まで囲んだら、お前にも似合うし、登勢にも似合うと思うぜ。お前のはカラーチェンジガーネットもカラーダイヤも石を若干大きくして、太めにしたらメンズらしいし、登勢はギリギリのバンドの太さにしたら、華奢すぎない中でも登勢の小さな手にも似合うし、デザインは完全にお揃いだ。後で登勢に会ったらデザインしてやるよ。とりあえず今はお前のだけな。お前はどう思う?」
「梵、お前、やるなーーー!!俺、それがいい!!」
「分かった。多分、お前は俺とサイズが一緒で17号だな。メンズだからバンドの幅は8ミリから10ミリだな。中心が2カラットのオーバルカットのカラーチェンジガーネットだな。縦が9ミリで幅が7ミリだ。それなりに見栄えするぜ?何せカラーダイヤで囲むからな。そうしたら0.4カラットのラウンドブリリアントカットのカラーダイヤがぎっしり敷き詰められるな。直径が4.8ミリだからな。空いた隙間には極小のメレダイヤを敷き詰める。俺と同じ引っかからないデザインにして、外さないで済むようにするか。それなら、ブルーダイヤとピンクダイヤを中心から片側に2列で8個ずつ並べられるな。両側合わせて全部で16個の大きめのカラーダイヤだ。全部でカラーダイヤが合わせて6.4カラットだ。相当ゴージャスだぜ?サイズ調整に指の裏に12ミリの余裕があるな。こんな感じでどうだ?ブルーダイヤとピンクダイヤの色をiPhoneで選べ。その石で手っ取り早く作ってやる。俺が画像を見せてやるから」
「マジで!?早く見せろよっ!」
「分かってる」
俺はブルーダイヤの画像検索を見せた。
成実は真剣に食い入るように見つめた。
「そうだな、夏の空と秋の空の中間みたいな色がいいぜ。何にでもよく映える。理想的にはこの画像の色だ」
「なるほどな、流石、成実だ。俺の指輪のブルーダイヤの色とかぶらねぇし、これなら登勢にもよく似合う、良質のダイヤだ。じゃあ、次はピンクダイヤだな」
俺はピンクダイヤの画像検索を見せた。
成実は即決した。
「俺、これがいい!淡すぎず、変な色も混じってないし、濃すぎなくて上品だ。純粋なピンクより淡いけどいい発色だし、さっきのブルーダイヤともよく合う上にめっちゃ輝く。可愛い登勢にぴったりだ!」
「分かった。じゃあ、これで手っ取り早く、今願ってやる。後で登勢の顔を見に行ったら、登勢の手に合うサイズとバンドの太さのを作ってやる」
俺は、カラーチェンジガーネットの左側は、ブルーダイヤが上でその下がピンクダイヤ、右側はピンクダイヤが上でブルーダイヤが下になるようにし、そこから互い違いにカラーダイヤを全部で16個並ぶように配置した。
指輪の厚さが遙と同じだから、横からの明かり取りのデザインも同じにした。
一気に願って、成実の前に指輪ケースごと出現させた。
「やったぜっ!超楽しみだ!!」
成実はうきうきと指輪ケースを開けて、絶叫した。
「マジで理想的だぜっ!!!中心の石も、梵のとは違うけどカラーチェンジするんだろ?この青が伊達らしくて最高だっ!!周りのカラーダイヤは超きらきらで、互い違いになってる所がセンスいいな!!石も想像よりも全然デカくてゴージャスだっ!!色も最高に理想的で、これなら俺にも似合うし、もっと華奢なら登勢にも絶対に似合う!!梵、お前、やっぱ最高だ!!」
「手に取って、よく眺めてから、左の薬指に着けてみろよ」
「Okay!」
成実は指輪を手に取って、ぐるりと回してよく眺めながら溜息を吐き、そして、薬指に嵌めて、また色々な角度から見惚れていた。
「中心の青いのもまた綺麗だし、周りがすげぇ、キラキラだ…」
「下手したら俺のより豪華だからな!感謝しろよ?まあ、普通のカラーダイヤだし、小粒だから、合わせて6カラット以上でも俺と遙の指輪の方が高価だな」
「それでも全然構わねぇ!俺、これ、超気に入った!!登勢のも後で頼むぜっ!!」
「任せろ。おいっ!楓、まだ手間取りそうか?」
「申し訳ございません。てっさの量が多いものですから。終わりましたら湯引きを致しまして、氷で締めます」
「いや、たくさん言付けちまって悪ぃな。焦らなくていいから、丁寧に頼む。何なら先に皮を湯引きをして、氷で締めて冷やしておけ」
「かしこまりました。とんでもございません。政宗様はごゆるりとお過ごし下さい」
「Thanks!悪ぃが、誰かコーヒーを淹れてくれ。綱元は初めてだからな」
「かしこまりました」
別のくノ一が返事をして、コーヒーの準備を始めた。
俺がペンライトで成実の指輪を照らしてやると、カラーチェンジとダイヤの煌めきにまた大興奮して大喜びをした。
「成実、お前、本当に良かったな!」
「ああ、綱元、俺、めっちゃ嬉しい!!」
「成実は政宗様の皇位継承第2位だから、それくらいが丁度いいな。政宗様、お見事でございます!」
「小十郎にもそう褒められると嬉しいぜ!じゃあ、成実は猿飛と席を交代してやれ。これから、美紀と猿飛の希望の指輪を作る」
「えっ!?政宗様、俺達のもデザインしてくれんの!?」
「当たり前だ。成実は永遠の愛が誓いたいからって俺達の婚儀に乱入するだけだが、ヴァチカンの婚儀の主役は俺と遙以外には、猿飛、お前と美紀なんだ。俺の全力で一生物の結婚指輪をデザインするからな!」
「わあ、政宗、ありがとう!!ねえねえ、佐助、私も希望言ってもいい?」
「ああ、もちろんいいよ!俺、そもそも指輪の事、よく分かんないからさ!」
「サンキュ!私の理想は、政宗がくれたティファニーのブレスレットに似合いつつ、可愛くて、尚且つ佐助にも似合いそうなやつなんだ!それでね、元旦那を思い出すからプラチナとか普通のダイヤはなるべく避けて、それで宝石言葉もいい意味のがいいな!飾り程度のダイヤならいいよ!」
「なるほどな。お前のサイズは?」
「11号」
「分かった」
美紀と猿飛に共通するもので、なおかつ、台座が銀色でなく黄金色の指輪が良さそうだ。
美紀と猿飛の憧れは、俺と遙の恋で、俺達の象徴の宝石は、ピアスにもなっているロードライトガーネットだ。
ロードライトガーネットなら、ゴールドによく映える。
それを装飾するようにピンクダイヤを使うのが妥当だ。
かつて美紀はシンプルで服に困らないアクサセリーが好きだと言っていたから、台座もピアノの邪魔にならない程度にして、上等なロードライトガーネットとピンクダイヤで仕上げるのが良さそうだ。
それなら、エターニティーのように、指輪のバンドの真ん中にピンクダイヤをあしらって、裏側でサイズ調整が出来るようにしてぎっしり並べて、猿飛には同じデザインでグリーンダイヤに差し替えるとお揃いになる。
ロードライトガーネットは縦向きのオーバルの方が上品だ。
指輪の太さを考えると、台座のデザインに悩む。
猿飛は騎士に憧れているから、凝った装飾の方が好きそうだ。
いっそ、台座をシンプルにして、指輪のバンド部分を凝った装飾にしてミル打ちのラウンドカットのダイヤを包み込む台座のデザインを裏側まで続けるか。
ラウンドカットの台座がミル打ちで3.5ミリ程度なら直径2.5ミリくらいの宝石は固定出来るし、いい感じの透かし具合で洒落てる。
0.1カラットくらいのダイヤしか使えないが、上質なら十分煌めく。
指輪の厚みもほとんどないし、バンドの幅も3.5ミリ程度だ。
これならピアノの邪魔にならない。
ロードライトガーネットのサイズは美紀が1カラットで、猿飛が1.5カラットのオーバルカットだ。
「よし、美紀、構想が出来たぞ。猿飛の左手をちょっとよく見せろ。サイズを見積もる」
「政宗様、マジで!?俺、超楽しみ!」
猿飛が左手を差し出したので、俺は手の形を観察して、薬指のサイズを見積もった。
多分、俺より細い15号だ。
「よし、猿飛、分かったからもういいぞ」
「政宗様、すごいなー!」
猿飛はにこにこと笑った。
焔も微笑ましそうに猿飛を見つめている。
とりあえず、美紀のは1カラットのオーバルカットの最高級のロードライトガーネットが中心で爪で固定されていて薄い台座で、そこから両側に丸いミル打ちの3.5ミリの台座が片側に5個づつ計10個並んでいて、残りはサイズ調整用に裏側に余裕を持たせる。
それぞれの台座に2.5ミリの0.1カラットの濃いめのピンクダイヤを埋め込む。
ミル打ちの台座が弱くならないように浮き彫りにして、ジョイント部分はしっかりとした金で支える。
金属部分は飴色のようなピンクゴールドだ。
これなら元旦那を思い出す事もない。
こんな結婚指輪なんて存在しない。
ロードライトガーネットだって、よく透き通る深いワインレッドで、俺達のとよく似ているがもっと上等だ。
猿飛のは一回り大きなオーバルカットのロードライトガーネットで1.5カラットだ。
円形のミル打ちの台座は美紀より2つ多くて、計12個だ。
構成は同じだが、石がグリーンダイヤだ。
これなら誰がどう見てもペアリングだ。
両方ともデザインが出来たので、ペアリング用のリングケースの中に一気に願って、猿飛の目の前に出現させた。
猿飛は驚いて声を上げた。
「よし、美紀、お前が開けてみろ」
「うん!」
美紀はケースの蓋を開けて絶叫した。
「遙と政宗とお揃いのロードライトガーネットだっ!!憧れのガーネットだっ!!それも、最高級のロードライトガーネットだっ!!ピンクの石も超可愛い!!佐助は佐助の象徴のグリーンなのにお揃い感抜群!!素材はピンクゴールドなのが尚良いよっ!!元旦那との結婚指輪っぽかったらどうしようかと思ってたけど、全然違う上に超ハイセンスっ!!この指輪の太さならピアノの邪魔にもならないよっ!政宗、ありがとう!!」
「本当だね!ちゃんと俺のは色違いでお揃いだ!すごくキラキラしてる!これ、何て石?石の意味は?」
「深いワインレッドがロードライトガーネットだ。俺の石榴石と同じ石だな。意味は、勝利、貞節、真実の愛だ。美紀のピンクの石はピンクダイヤモンドだ。意味は永遠の愛だな。猿飛のグリーンの石は迷彩服に色を合わせて選んだ。意味は健康運アップだな。ロードライトガーネットが俺と遙とお揃いで、真実の愛って意味があるからいいだろ?別の意味が欲しかったら、グリーンダイヤに普通のダイヤモンドを混ぜて作り直してやる。普通のダイヤモンドの意味は、純潔、清浄無垢、純愛、永遠の絆だからな。お前の好きな純愛だろ?猿飛、どうする?」
「俺、普通のダイヤモンドも入ってる方が良い!」
「分かった。グリーンダイヤと交互にしてやる」
俺は3個のグリーンダイヤを普通のダイヤモンドに願い直した。
中心から普通のダイヤ、グリーンダイヤと線対称に交互に配置されていて、とても見栄えがいい。
俺は満足した。
猿飛はキラキラした目でそれを見つめている。
「これが純愛の結晶、永遠の輝きのダイヤモンドか…。夢みたいだよ、政宗様っ!」
「そんなに嬉しいなら、今、美紀と指輪の交換をしてみろ。サイズが合わなかったら困るからな。着けるのは左の薬指だ」
「政宗様、ありがとう!」
猿飛は美紀の指輪を手に取って見惚れ、そして、恭しく美紀の薬指に嵌めた。
美紀はほんのりと頬を染めていた。
猿飛の指輪を手に取ると、美紀も見惚れて、猿飛の薬指に嵌めた。
俺の目に狂いはなく、丁度いい大きさだ。
「政宗、私、まさかカラーダイヤの結婚指輪なんて貰えるとは思わなかったよ!本当にありがとう!」
「美紀が望むなら、猿飛にこっそり婚約指輪も持たせておいて改めてプロポーズさせるけどな?猿飛はどうしたい?」
「えっ!?婚約指輪まで作ってくれるの!?だったら、プロポーズのやり直ししたいな!」
「よし、それがお前の望みなら叶えてやる。シチュエーションとかは俺に相談してくれたら一緒に考えるぜ?今は内緒にしてろ」
「うん!政宗様、ありがとう!」
「ねぇ、政宗、今日だけこれ着けててもいい?」
「ああ、いいぜ。18金だからそうそう傷はつかねぇよ」
「やった!!」
美紀も猿飛も大喜びをして、指輪に見惚れた。
本当にこいつらにはこれくらいの事はしてやらねぇと、俺の気がすまない。
やっとまともな恩返しが少し出来てホッとした。
焔がかつてないほど嬉しそうに、猿飛を見つめている。
ちらりと楓を見遣ると、次々に皮の湯引きをしながら氷で締めて、水気をとりながら、ボウルに入れている所だった。
これが終わったら、薬味を作ってから大量のてっさ作りだ。
これなら長曾我部の指輪のデザインの時間も取れる。
「よし、次は長曾我部だな。美紀と猿飛は、長曾我部とお銀と席を交代しろ。お前の石はもう決めてあるけどな」
「独眼竜、マジか!?」
「ああ。だから、早く席を交代しろ」
「おうよ」
美紀と猿飛は素早く席を空けて、長曾我部とお銀に席を譲った。
俺は普通のダイヤモンドのカットの画像をSafariで表示させて、長曾我部に見せた。
「これがダイヤモンドのカットのバリエーションだ。この中で指が長く見えるのはペアシェイプだ。俺もペアシェイプのダイヤが欲しいのはやまやまだったが、アレキサンドライトには向かねぇカットだからな。王冠に使うつもりだ。俺はアレキサンドライトの指輪が気に入っている。お前達の指輪の中心の石のカットはペアシェイプだな。そこから太めのバンドで、ラウンドブリリアントカットのダイヤを指輪に敷き詰めて行く。相当豪華だぜ?プリンセスカットは高さが出過ぎて邪魔だから諦めた。それに、長曾我部、お前、紫の中でもピンクパープルが大好きだから、使うダイヤはピンクパープルだな。意味は永遠の愛だ。仮に台座に隙間が出来たらメレダイヤという小さなダイヤで埋め尽くす。これだったらお前らしいと思うんだが、お前とお銀はどう思う?」
「独眼竜、やっぱお前ぇは最高だーーー!!!これ以上のお宝なんてねぇよっ!!最高の結婚指輪だぜっ!!紫は俺の象徴だからな!特にピンクパープルはなっ!しかも永遠の愛かよっ!!流石は天下一の伊達男だっ!!」
「はいっ!元親様のおっしゃる通りでございますっ!!流石は政宗様でございますっ!!これ以上の結婚指輪なんてございませんっ!!」
「よし、じゃあ、左手を2人ともよく見せろ」
「おうよ!」
「はいっ!」
長曾我部は17号、お銀は9号の見積もりで間違いない。
「長曾我部、お前、釣りとか機械いじりとか、マグロさばくから、ペアシェイプが指輪の中に収まってるのがいいよな?」
「おうよ、その方が助かるぜ。お銀も赤子を傷付けないように指輪に収まってる方がいい」
「分かった。それで計算する」
そうすると、長曾我部は中心のペアシェイプは2カラットが限界だ。
縦が10ミリの横が7ミリだ。
バンドを俺と同じ太さにすると、7ミリだから、台座の枠にギリギリ収めるなら、ラウンドブリリアントカットは、0.6カラットが限界だ。
ペアシェイプの両脇だけ1カラットでもいい。
それなら、直径6.5ミリだ。
その次から0.6カラットにして、直径5.5ミリだ。
これをサイズ調整の余地を残しつつ、隙間なく並べるとすると、両脇に更に3個ずつ、計6個までなら並べられる。
それでも7.6カラットだから多分満足してもらえるはずだ。
台座の隙間にはメレダイヤを敷き詰める。
台座はホワイトゴールドだ。
これで長曾我部の指輪の構想は出来た。
次はお銀の指輪だ。
お銀の雰囲気からして、細めの指輪の方が間違いなく似合うから、中心にボリュームが出過ぎるより、他の石の大きさともバランス良く配置した方がいい。
せいぜい中心は1カラットで、縦8ミリの横6ミリだ。
バンドは4ミリ強にして、0.2カラットの直径が3.5ミリのを並べて行くのがいい。
ペアシェイプの両脇だけ、0.6カラットの直径5.5ミリだ。
これなら、0.2カラットのピンクパープルダイヤが、計6個、左右に3個ずつ配置出来る。
同じように台座の隙間は極小のメレダイヤで埋め尽くす。
合計3.4カラットだ。
全て激レアな宝石だから、これくらいが丁度いい。
俺はデザインが出来たので、ペアリングが入る指輪ケースの中に2つの指輪と指輪ケースを願った。
目の前に現れた指輪ケースを長曾我部が手に取り、お銀の目の前で開けて、絶叫した。
「マジで超絶俺好みだぜっ!!長曾我部のシンボルの紫だっ!!」
「元親様っ!左様でございますねっ!!流石は政宗様でございますっ!!」
「ひねりがなくて悪かったな。でも、お前が一番好きな色で頑丈なのはこれしかなかったからな」
「独眼竜!これ以上なんて俺には考えられねぇよ!末代まで大事にするぜっ!!ありがとよっ!!お銀、お前ぇの指に嵌めてやる」
「はい、元親様っ!」
お銀が嬉しそうに手を出して差し出すと、長曾我部はお銀の薬指にゆっくりと嵌めて、幸せそうに笑った。
「お銀の綺麗な指によく似合ってるぜ!天つ風雲の通ひ路吹き閉じよ 乙女の姿しばしとどめむ、だな!ずっと見ていたいぜ!」
「まあ、元親様ったら!銀も元親様が指輪を嵌めた所が見とう存じます!」
「よし、じゃあ、お前ぇが嵌めてみろよ」
「はいっ!」
お銀は嬉しそうに長曾我部の左手を取り、ゆっくりと指輪を嵌めて見惚れた。
長曾我部も満足そうに眺めている。
「気に入ったようだな。手直しは必要か?」
「完璧に馴染んでるから必要ねぇよ!今日一日はこれを着けていてぇな」
「いいんじゃねぇか?俺もそうする。指輪を磨いて欲しかったらまた俺に言え」
「助かるぜっ!!」
エリザベスがくすくすと笑い出した。
「マサのセンスってやっぱり流石ね!みんなデザインがそれぞれなのに、よく似合ってるわ!これならかぶらないのに、みんな大満足でいいわね!ポシーリングの話をして本当に良かったわ!」
「ああ、全部ベスのおかげだ!」
俺は、ちらりと楓を見遣った。
湯引きが終わって、薬味も大量に作り終わり、てっさを作り始めて少し時間が経っている。
まだまだてっさを全部作り終わるのには時間がかかりそうだ。
先に俺がてっさのタレだけ大量に作って醤油用の陶磁器にたくさん作っておけばまだまだ寛げる。
俺はキッチンに移動して、数種類の柑橘類の果汁と醤油をブレンドして、少し昆布だし顆粒を加えてよく混ぜて、味の調整をしながら、大量のてっさのタレを作り、大きめの醤油用の陶磁器にいくつも分けた。
それから、いつでも唐揚げが出来るように、銅の大鍋を取り出し、衣の準備をした。
そして、唐揚げ用のフグのぶつ切りを別のボウルに先に取り分けるように指示して、手を洗って席に戻った。
本当はししとうの天ぷらを付けたかったが夏野菜だから無理だ。
菊菜の天ぷらと千切りの紅生姜の天ぷらを少し添えて、色味をよくするつもりだ。
紅生姜はざるに上げたから、衣さえつければいつでも揚げられる。
俺は一服し始めて、コーヒーを申し付けた。
遙も成実もタバコを吸い始めた。
みんな思い思いに寛いでいて、最高の気分だ!
小十郎の機嫌がかつてなく良い。
大帝の話をしてから、小十郎は上機嫌だ。
俺もヴァチカン後が楽しみで仕方ない。
さっさと上洛を済ませて、王に即位したい。
やがて、コーヒーが運ばれて来た。
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