イベントごとが大好きな私たち一味はチョコを贈る可愛らしいイベントを知った瞬間、サンジくんを先生に携える豪華な料理教室を開いてもらったのはつい先日のこと。愛の告白だけじゃなく友情のチョコを贈り合う素敵なイベントにナミちゃんとロビンちゃんと私で交換し合おうとはしゃいで、ついでだから他のみんなにもとたくさん作って。もちろん先生のサンジくんにも私たち三人の感謝がこもったチョコを贈った。瞬間、至る所から血と涙を流しながら崩れ落ちたサンジくんに、ほっぺたをチョコでぷくぷくに膨らませたチョッパーがやってきて叱られたのはついさっきのこと。三人ともはしゃいでいたせいでサンジくんの特異体質のことを考える頭が抜けていた。こってり絞られきってへろへろになった私の前にゾロが不機嫌そうに立っていてびっくりする。
「わ、びっくりした。筋トレ終わったの?」
「終わった」
「……怒ってる?」
「怒ってねェ」
「……怒ってるじゃん、……私、何かした?」
チョッパーの次はゾロに怒られるのか、としょぼしょぼになった心臓で怒られる前から落ち込んで俯く。本当なら今日はとっても素敵なイベントのはずなのに。
「何もしてねェ」
「じゃあなんで怒ってるの?」
してないなら、どうしてそんなにぴりぴりしてるのかがわからない。
「おれのは」
「?」
「……おれのチョコは」
小さな声で拗ねたように呟かれた言葉に目を見開いた。
→「ないよ。だってゾロ、チョコ、嫌いでしょう?」
→「……、でも、チョコ嫌いでしょう?」