早朝の着替えをしている最中に、二人が俺の部屋に突入してきた。
一人はまぁいい、俺と色違いのおそろいのデザインの燕尾服に、動きやすさと可愛らしさを重視した短めのズボン。
首元に縛られた紅いクリスマスを意識した大きなリボンが可愛らしく、黒髪によく似合っている。
上着の白い生地には雪化粧の刺繍が薄くあしらわれておりとても上品で晃に似合っている。
俺はシュヴァルツヴァルトの生地のものが用意されており、ズボンは長いものだがほとんど晃と同じデザインでとても嬉しい。

ただもう一人おまけがいるのは気にくわない。こいつこそ本当に俺と色違いだ。
ご丁寧に星のネクタイピンまで揃えられている。嬉しそうに俺を見るこいつの目を片方つぶしてやりたい。もう片方は・・・晃と同じだから、仕方ないからとっておいてやる。
だが流石に脱ぎ棄てるわけにもいかない為一つため息をついて目の前で俺を嬉しそうに見上げている晃におはようと頬にキスを落とし挨拶をする。


『にゅっ///お はよ・・・///』

ディオ「・・・で、君までどうしたんだいジョジョ」

ジョナサン「はっ!お揃いで嬉しくて忘れてたよ!!今日はクリスマス前日だろう?だから家族一緒に過ごそうって晃が!!」

『いっしょに いたい だめかな・・・』

ディオ「晃・・・ダメなわけないじゃないか!ずっと一緒にいよう!!」

『よかった!じゃあさんにんであそぼ!!』

ディオ「・・・三人?」


その後朝食を食べ終え、晃からマフラーを手渡され、それを首に巻く。
これもご丁寧に三人お揃いで、俺は緑に金の「D・J」のイニシャルの刺繍、ジョジョは青に銀で「J・J」、晃は赤にJはジョジョと同じ銀の刺繍だがもう一つのイニシャルは俺と同じ金色の刺繍。
・・・こんなもの持っていただろうか?
屋敷の誰かがクリスマスにと作ったにしては手触りもよく高価なものだとわかる。
ジョジョともお揃いなのが気にくわないが、まぁ晃が何か凄く喜んでいたし、十分暖かいからこれからも使おう。

晃に手を引かれくそ寒い外に出て・・・しかたない、仕方なくだ。
なにが楽しくて庭でジョジョとも一緒にスノーマンなんか作るんだ。
くそっ、二人きりならいいものを雪の中かけ回るダニーと無駄にデカイ雪玉を作るジョジョが邪魔で仕方ない。
俺はと言うと、スノーマンをつくる晃の姿を見ながら、手をコートの中に入れて隅で大人しく立っている。
先程は頭を乗せるのに苦労していたので手伝ったらとても喜んでくれた。
思えば、あの町にいた時から晃は猫なのに雪が好きなのか窓際に小さいスノーマンをいくつか作っていた。


『できた!おにーちゃん!できた!!///』

ディオ「(シャワーや水遊びも好きだし、猫とはやはり違うのだろう)
このスノーマン・・・目が・・・」

『おにーちゃんできた!はじめて!!おおきい yukidaruma おにーちゃん!!つくりたかった!!///』


晃が作ったのは、綺麗な緋色の石で目が飾られ、口元は笑みを浮かべてお腹には「D」と文字が飾られていた。
そうか、俺にできたと伝えたのではなく、俺が出来たと言いたかったのか。
ずっと集中して一生懸命作っていたのはこれだったのか。


ディオ「(はじめてつくった大きなスノーマンを俺の姿で・・・)
よく出来てる、そっくりだ・・・有難う晃///」

『!! どうしました?どう・・・どういたまし・・・ど?///』

ディオ「「どういたしまして」?かな」

『Σ///どういたちましてっ!!』


たまにしか見せないはしゃいでいる姿が、我が弟ながら年相応で可愛いと思う。
言葉が拙いながらも一生懸命な所とか、雪に喜んでスノーマンを黙々とつくったりとか。
他では発音できない言葉は極力使わないし必要以上に外に出て遊ぼうとしない。
まぁ二つ目はこの屋敷に来てから俺が言い聞かせているせいでもあるのだが、まるで年上のように落ち着きや鋭さを感じる時さえあるのに、目の前の可愛い弟はやはり守るべき愛おしい「弟」だと実感する。


ディオ「ほら、顔がこんなに冷たくなっている。そろそろ屋敷の中に戻ってあったまろう。
きっともう食事の用意もできているだろう」

『うんっ、おにーちゃんのて あったかい すき!///』

ディオ「そうか///俺も晃の肌、とっても柔らかくて気持ちいいから好きだ///」


自分の手袋をはずして冷え切った晃の顔を両手で包みこむと、俺の手の中で晃がフニャっと笑ってそう言った。
寒さで鼻の先まで真っ赤になっている晃の方が冷たくなっているはずなのに、手を当てて温めていたはずの俺の方が、あたたかくなった気がする。


ディオ「ファザー・クリスマスなんかじゃないよな・・・きっとこのプレゼントは晃がくれたものだ」

『???』


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