動揺:森のくまさん
最近は野良猫によく合う。晃がよく話しかけている姿を見るが、そんな後姿もとてもかわいい。
だが、時々俺と晃の間に女を見かける。おそらく晃の取り巻きだろう。
そんな女を見かけては睨みを聞かせて追っ払う。女には手出しはしない。
・・・今のところ。
・・・!晃が帰り道とは違う角を曲がった。やはり朝話していた通り今日は買い物をして帰るらしい。
『えっと、お母さんが帰りに寄れたら卵が安いからって・・・』
承太郎「お一人様一パックだろ?ついて行ってやる」
『!有難う承!!』
驚いた顔も可愛い、だから既にてなれたように行き先を予測し先回りをする。
でも、こうやってお礼を言われる時の方が俺は好きだ。
校門の前で晃が来るのを待つ。学年が違えば終わる時間も違う時がある。
俺が早い時は待てばいい。俺が遅い時はフければいい。何も問題はないが、同じクラスになれないのは残念だ。
屋上でたばこを吸いながら、晃のクラスの窓を見る。自分のクラスからはグランドがよく見えるから、体育の時間はまともにクラスにいる事が多い。
『あれ?承太郎、こんな時間までどうしたの?一年生は僕らより終わるの早いでしょ?』
承太郎「・・・屋上で一服していたらこんな時間になっていただけだ」
『そう?じゃあ折角だし今日も一緒に帰ってもいいかな?』
帰る方向どころか家も同じなのに一々俺に了承を得る姿がくそ可愛い。
それに俺達の仲だ、一緒にいるのは当たり前だろう。
そう言えば晃も嬉しそうにうなづいてくれた。
おかしい・・・家に帰りいつものように確認する。
晃の鉛筆がまた消えている。
たしかあの日、新しいものを入れていたはずだが・・・そういや消しゴムもまた変わっている。
最初は落としたのか?やれやれ抜けてるやつだとしか考えていなかったが、これは第三者が関係しているだろう。
まさか、学校のやつか?・・・いや、あらかた片付けたはずだ。
しかし、まだ残っているのか・・・。
次の日、晃がカバンの仲を漁りながら首を傾けている。
手慣れた手つきで、小物が入っている袋や財布を見る。
承太郎「・・・何がなくなったんだ」
『リップ』
承太郎「Σなっ!?おい俺はそんなの知らないぞ!!
(昨日はあった筈だ!!たしかに確認した!!ということは取られたのは今日!!!)」
『え゛!!?』
承太郎「今度はなんだ!!」
『・・・・・・これ』
内容は、俗に言うラブレターのようなもの。しかも男から。
こんなことまでするとは、ご丁寧に名前と学校名まで、どうやら違う学校のやつのようだ。
承太郎「やはり(他の学校のやつか)・・・誰かに付けられてたか(あらかた排除した気でいたんだが、しくじったな)」
『え!?』
承太郎「おい、明日徹底的に犯人を探すぞ!」
『う・・・うん・・・』
あぁ可哀想に晃・・・怯えた目をしてやがる。
安心しろ、そんな変態野郎俺がこの手紙のように俺の手で握りつぶしてやるっ!!