相手をぶちのめして晃の後を追う。近道も先回りもすでにすぐさま追いついたが、この道は・・・きっと晃のことだ、遠回りをしているだろう。
そう、ちょっと後ろを振り返って不安げなっそんな表情を俺に向けて走り去っていく晃の姿。
コンパスの差で追いつく事も出来るが、もう少し、もう少し、この怯える子猫のような姿を見ていたい・・・

結局、晃を驚かせようと先回りし、怯えて驚く晃の姿を想像していたら、俺の元に走ってくる晃とぶつかってしまい少し転ばせてしまった。

晃にストーカーへに他意野郎のことを聞かれ、適当に返事し、持て来た鞄を渡す。
ヤツのカバンにはご丁寧に盗んだものが全て入っていた。
鉛筆12本と消しゴム7個、ノート4冊、それにハンカチが13枚。
あぁ無くなったと思った先月の5日に買った紺の靴下。あの日使用済みがなかった俺が持っていったものだ。急な雨で屋上でする予定ができなくなり、モヤモヤ押した気持ちで過ごしたからてっきり無くしてしまったのだと。


『へ〜・・・使用済みとか普通にいらないと思うんだけど』

承太郎「(使用済みだからこそだろうが・・・)
兄貴はもう少し自分のことを、いや、何でもない
(変に警戒されても借り辛くなるしな・・・)」

『・・・?なんでお菓子の袋やティッシュなんか・・・しかも使った後?』

承太郎「あの野郎ッ!通りで最近少ないとっ!!!」


これは2週間前弁当の後に食べていたチョコスナックにッこっちは次の日放課後つまんでいたクッキーの袋か。
このティッシュは確実にただそこら辺を拭いたものだ。鼻を噛んだもの等盗ませるわけがないが、そういえば三週間前に一つ足りないと思っていた。こいつに盗まれたのか・・・。


『大丈夫だよ承太郎、家のゴミじゃないみたいだし、家宅侵入はされてないみたいだから』


ほら、こんな兄貴だ。俺が見守ってやらなければ、きっと森でクマに出会ったかのように何もできずすぐ襲われてしまうだろう。
純粋な兄は逃げることもせず、その場で無残にも食われてしまうのだ。

立ち上がろうとした兄の体が少しよろける。怪我させちまったかと聞けば足をすりむいたという。
俺はそれ以上ひどくならないように優しく抱き抱えると、傷に響かないように走らず、だが早く治療するためにも速足で家に帰る。

家に付きお袋とすれ違ってもそのまま部屋に直行し、痛めないように床に下ろすとベルトを開け一気にズボンを下ろす。
・・・ち、下着までは脱がせられなかったか。

『Σじょっ!?じょたっ!?え!?///あ・・・あぁそっか足の!?えっと、自分でできるからそのっ』

承太郎「・・・血が出てやがるな。消毒するか」

『うん、自分でできるから!もう大丈夫だから!有難う承っ!ひっ///』

承太郎「ペチャッ(少し痛がってる姿がっ・・・腰にクルな)」

『Σいっいたっというか承太郎だめっ汚いよォ!』

承太郎「ちゅ・・・れろっぺろぺろ(やっべぇ・・・他の所舐めてるみてぇだ・・・)」

『承太郎!?そこは怪我しっんあっ怪我してなッ!くすぐったんんっ///!!』

承太郎「っは・・・ん・・・」


もっと上へ、もっと上を舐めてぇ・・・その欲望に忠実に俺の舌はどんどんと晃の足の根元へとのぼり・・・下着にッをかけようとした瞬間!


『やっじょうっ///!!そこは怪我してないからぁ!!///』

承太郎「・・・晃っお前の唇に触れた鉛筆も手を包み込んだハンカチもお前の匂いの靴下もぬくもりのある下着も唾液のついた紙も全部俺のッも
ホリ―「承太郎?晃ちゃん怪我したの?救急箱持ってきたわ!」

『Σひっ!!|||』
承太郎「お袋か・・・今手当てしてるそこに置いておけ」

ホリ―「まぁ!承太郎が手当てしてあげてるのね?うふふ!じゃあお願いしちゃうわ!!」


邪魔が入った。
チッ・・・すまない晃、生殺しにしちまったな。まってろ、この治療が終わったらちゃんと頂いてやる。


『(猫が、僕の後ろに[不審人物]は、いなかったって・・・
あのストーカーは・・・僕の後ろについてきた事はないはず・・・
じゃあ・・・あの視線は・・・今承太郎から感じる同じ視線はっ)』


お前の言う「落し物」を拾ってきてやったんだ・・・
もうそろそろ俺の下で、お礼にいい声で歌ってもらってもいいよな?


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