リーゼントと黒猫の住む町
僕だけクラスが違うから一番離れた皆の教室に行くわけで、最初の頃はそりゃ緊張したけどあの仗助の弟だと知れ渡ってからは来るたびに挨拶されるんで逆にビビるけど。
いいかげん慣れてきたので二人分のお弁当を持って速足で挨拶を返しつつ教室に
仗助「晃!」
億泰「晃〜」
『(付く前にこの二人が既に迎えに来ている事なぞいつもの事ですが)』
まぁこの二人のお目当てはお弁当だろう。
仗兄さんのお弁当は僕が持っていく事になっているので、お弁当を渡すと億泰先輩まで嬉しそう。
おにーちゃんに手を引かれながらみんなが集まっている教室にはいると、すでに人数分机が固められていた。
僕は由香子さんに手招きされたのでその隣に座ると、右隣にはおにーちゃん、その隣に億泰で目の前に康一。
由香子「大変ね、朝鞄なんか振り回すから晃が二人分も持たなきゃいけないのよ」
康一「まぁその日ケンカ売られるかどうかなんてわからないしね。お弁当の中身が滅茶苦茶になって大変だし」
『これぐらいいいですよ?それにおにーちゃんも謝ってくれたしむしろ申し訳ないぐらい。カバンで防がないと怪我しちゃってたし』
仗助「いや、ホントごめん!咄嗟の事でって億泰何勝手にあけてんだよ!!」
億泰「うっひょーうまそー!!なぁ一口くれよ」
『殆ど冷凍食品だよ、由香子さん凄い今日も手凝ってますね!!
こんな美人で料理上手で優しい彼女さん僕もほしいなぁ』
由香子「うふふ、やだもぉ素直なんだからっこれなんか前の夜から作っておいておけるから」
なるほど、昆布巻きか、これならお弁当でも型崩れしないし一晩おいた方が味もしっかりするし。
億泰「おい、晃由香子の本性知らないのか・・・」
康一「そういえば晃君いる時に怒ったことないから・・・;」
仗助「晃に彼女なんてまだ早いんだからな!!!おにーちゃんゆるしません!!!」
三人がなんか内緒話しているけど僕は由香子さんから教えてもらってメモに残しておく。
ついでにほかの料理も教えてもらって、下準備も多いから今度晩御飯にでも作ってみよう。
仗助「てっめっ億泰!勝手に俺の卵焼きを食うんじゃあねぇ!!」
億泰「うっまぁああああああいいい!!」
『そこまで///まぁ唯一の手料理だし嬉しいけど、普通の卵焼きでしょ?』
億泰「いや、この手作り感がいいんだこの甘っまいたまごっ!!」
仗助「その気持ちはすっゲェよく解るけどよォ!!
お前毎回晃の手作りだけ食ってんなよ自分の分あるだろ!!」
億泰「手作りだから食いてぇんだよおォ!毎回毎回コンビニベンとぉじゃあよぉお」
『そっか、一人暮らしは大変だもんね。ほとんど冷凍食品でよかったら億泰の分も今度から作ってくるよ?』
億泰「まじか!!ありがてぇ!!!」
本当は由香子さんにお願いしたいだろうけど、康一の為だけに作ってるみたいだしこれ以上彼女の睡眠時間を削るのは避けたい。
詰めるの一つ増えた所で変わらないしね!
仗助「うぅ・・・俺だけの愛弟弁当だったのにっ」
康一「(仗助君も由香子さんのこと言えないよね)」