リーゼントと黒猫の住む町
あの後仗兄さんとも合流してスーパーで食材も買って、由香子さんからもらったメモを見ながら作って食べ終えたあと明日のお弁当分にとっておく。
朋子さんは今日も研究の為大学に泊ってくるそうで、明日には帰れると言っていたので明日の晩御飯は久しぶりに豪華にしよう。
仗助「晃〜まだか〜?はやく蓋して冷蔵庫に入れちまえよ〜」
『ちょっとまって、タッパーに入れて冷まさないと、熱いままじゃ冷蔵庫ダメになっちゃうって』
仗助「う〜先に脱いでるぞ〜?」
『まだ暖かいからって風邪ひいちゃうよっ?!先に入っててもい
仗助「いやだ!晃と一緒がいいんだー!!」
ちょっあぶっ抱きついたら危ないってば!!』
小さい頃から家に一人でいた仗兄さんは、僕が来て凄く喜んでくれて、猫の頃からずっと一緒だった。
そう、それは今になっても変わらず弟離れのできないおにーちゃんなわけです。
まぁ僕としては小さいころから知っているので正直大きな弟が甘えてきてくれるようで嬉しい。
仗兄さんに急かされながらもそれでも倒れない程度に体重をかけて大人しく待っていてくれることに顔がにやける。
支度が終われば手を引かれて、既に全裸な仗兄さんが僕の服を脱がしてくれるのだけど。
仗助「ばんざーい!!!」
『(いまだにこの子供扱いはいただけない)』
こだわりのリーゼントすらこの時は僕が洗って崩してもむしろ気持ちいいと喜んでくれる。
それを二人に話したら有り得ないとまで言われるほど、兄さんはこの髪型にこだわりを持っているし正直他の人が触るだけでも部千切れるだろうけど。
仗助「んっ、どうした晃?じっとみて」
『んー、髪を下ろしてると雰囲気変わるって康一が言ってたから』
仗助「そうかぁ?どうなんだ?」
『どっちもかっこいいからなぁ(正直見なれてるからどうとも)』
仗助「そっそうか///」
泡をシャワーで洗い流すと今度は僕の頭を仗兄さんが洗ってくれる。
気持ちよくて猫の耳が出てしまうのだけど、それもすごく丁寧に優しく洗ってくれるから、僕の兄さんは見かけによらない。
二人で入るには随分狭くなったけど一緒に湯船に入ると一気にお湯が溢れ出る。
仗助「ほんと警戒心が寝ぇよな、猫のくせによォ。お前は危機感ねェから気をつけろよ?」
『きき・・・かん?』
仗助「お前すっげぇモテるんだからよォ、きょうだって狙ってた輩ばかりだしよぉ」
『由香子ちゃんは康一君一筋だよ?』
仗助「露伴とかさっきのサラリーマンの事だよ。おにーちゃんひやひやしてんだぜ!!」
『そんなことないよ、それに露伴先生も吉良さんも男の人だよ?』
それに、一番スキンシップが激しいのは仗兄さんだとは思うのだけど、既に慣れてしまっている。
だけど、その、この体制はっ!!!ちょっと近くないですか?!!///
仗助「男同士とか、そんなん関係ねぇんだぜ?」
少なくとも、兄弟という事は関係してくれる・・・よね?