童話 親指姫
トカゲさ・・・恐竜さんの言う通りに、夫人に夜風に当たって寝たいと言えば、少しだけ開けてくれました。
後で閉めに来ると言っていたので、ドキドキしながら窓際で座って待ってます。
が、僕の目の前に来たのは待ってい人物ではなく、見た事のない服と帽子を着た長髪の男の人でした。
ジャイロ「ニョホッ!たまにはこんな高いところまで来てみるもんだな。
かわいこちゃん、こんな夜遅くに、ここでなにしてるの?お名前は?♪」
『あ、晃って言います。お友達を待っているんです!
じつは、内緒なのですが僕今日この家を出て、外で自由に暮らすのですよ!』
ジャイロ「可愛い名前だねー、俺はジャイロ・ツェペリ。
内緒って、初対面の俺に言っちゃってるし、楽しそうにしちゃってまぁー可愛らしい。
それにしても、そのお友達って男?女?」
『男ですけど・・・もしかしてトカゲさんの知り合いですか?』
ジャイロ「トカゲ?トカゲに知り合いはいねぇなぁ。それにしても男か・・・お前さん騙されやすそうだし?
なんかそいつ妖しいな。トカゲなら壁を伝ってお前さんを下まで下ろすんだろ?
なら、俺がこの羽根で地面まで下ろしてやりたいところだが・・・生憎女を背中に乗せる気はねしなぁ」
『おにーさんはコガネムシさんですか?あと僕男です。こんな格好だけど』
ジャイロ「コガネムシって、人の歯で判断しちゃあ駄目だぜおじょうちゃん・・・。
俺は立派な・・・って、え?マジ男?こんな可愛いのに!?」
『Σ!?ま、マジ男・・・ですけど・・・///』
さっきまで考えているように顎に手を当てて喋っていた男がいきなり僕の肩をつかみ、顔を近づけてくる。
ち、近いっ///めっちゃガン見されてお尻やら胸やら触られているが、女がどうとか言っていたので、きっと僕が本当に男かどうか確かめているんだろう。
確かに服は可愛らしいが(今日はフリフリのですからスケてませんよ)顔を見ればわかるんではなかろうか;
ジャイロ「この筋肉は男・・・か?まぁ、骨格は男っぽいが・・・それにしても信じらんねぇ。
まじかよ。男・・・」
『あ、あの?うやぁあああ!?』
まだ僕の体を確認しながら何やらぶつぶつ言っているコガネムシさんに、心配になって声をかけるといきなり横抱き、いわゆるお姫様だっこをされましたっ。
ジャイロ「逆に男ってことは乗せてもOKだよなっ!じゃあ行きますかっ」
『え、ちょっ友達が来るって
Σに゛ゃぁぁぁああああああああああっ!!!!』
そのまま僕を連れてダイブ!!!急激に体を襲う浮遊感にコガネムシさんの体に必死にしがみつく。
ジャイロ「大丈夫大丈夫、トカゲだろ?見つけたら止まってやるって♪
っ!?ちょっとしっかりつかまってろよッ厄介な奴が出てきやがったッ」
『(むりむりむりむりむりむりむりっ目が開けられない風を切る音が酷くて聞き取れないっ)』
ジャイロ「トカゲなんて奴より厄介だな・・・くそっ、奴め壁を登ってたはずなのに俺の方に向かって降りてきやがった。
なんだよ俺に何か用でもあんのかぁっ?
晃、すまねぇがここは俺が何とかするからっ、地面に着いたら巻き込まれる前に走って草むらに隠れろっ!後で見つけてやるっ!」
『(え、逃げろ!?何に!?風が痛くて目が開けられないっ)』