童話 眠れる森の姫
城から出た僕らは、行く宛もないままさ迷っていて、山の向こうの争いも知らない小さな村の老夫婦に出会った。
小さな小屋を借りて、二人で早毛を作りながらひっそりと暮らすことにした。
ここには城にあった豪華なベットも、大きなお風呂も、様々なスパイスも色とりどりの宝石も本もないけど・・・
『どうしたの?典明』
花京院「ん?君がいるだけで幸せだなって思って」
『もう///そう思うんなら、もう僕に隠し事しないでね?茨が君だったなんて、知ってたら切り倒そうなんて言わなかったよ』
仕事が終わって、休憩しながら調理場で支度している晃が僕の視線に気づいて、振り返ってくれたから嬉しくって思った事をそのまま言ったら可愛らしく顔を染めてくれた。
花京院「ごめんね、でも、なんでだろう。ぼくは救世主が来るまでの存在で、茨が消えるときは君に王子様が現れる時のはずなのに」
『・・・僕が目覚めてから、城には誰も来なくなったって言ってたよね』
花京院「あぁ、茨に何の反応もなくて・・・」
『もうその時さ、100年の時がたってたんじゃないかな///』
花京院「・・・え?」
『っ///なんでもないっ』
顔を赤くして手もとの調理に戻ってしまった晃の背中を後ろから抱きしめた。
花京院「それって・・・僕が君の王子様ってことでいいのかな」
本当はずっとずっと望んでいたんだ。
君が目覚めたあの日から、
君をあの城から救いだしたいということを。