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兄さんに誕生日プレゼントを買ってもらった帰り道、黒髪に夕日と青空を両眼に埋め込んだ少年に会った。兄さんが言うには、ここは最近人攫いが多いらしく、彼(僕自身も女だと思った。)を家まで送ることになった。だがこのディオはこいつに対しての警戒心を解く気はない。


此処は貧民街、住人同士が化かし合い、騙し合う事など日常茶飯事。見た目がどれだけ美しかろうと、その容姿を使い人を騙すなど朝飯前だろう。もう既に半分くらい警戒心を解いている兄さんはこのディオが守る!


ぐっと握り拳を作りじっと晃を見つめているとその視線に気付いたのか晃がディオの琥珀色の瞳を捉える。


「な、何かな?」


「ごめんなさい。珍しい髪色だったからつい見つめちゃいました!」


「(なんだかディオ兄さんに見つめられているみたいで)落ち着かないな…」


形の良い眉を垂らし、困った表情を浮かべる晃にディオは愛想笑いを載せた顔を向ける。


「ねぇ晃さん、晃お兄さんって呼んでもいーい?」


こてんと首を傾げそう尋ねれば、晃は快く快諾する。チョロい奴だなと内心ほくそ笑みながら満面の笑みを浮かべる。


「なんだか、新鮮な感じだなぁ。」


「?僕が晃お兄さんのお兄さんに似てるから?」


「うん、名前も顔もディオ兄さんにそっくりなんだよね…」


「ふーん、ねぇねぇ、晃お兄さん!僕そのディオ兄さんって人のお話ききたいなぁ?」


だめ?と尋ねればディオ兄さん、と言う奴の話を聞かせてくれた。所々伏せられてはいたが、何だろう…どこか他人事のようには思えない話だ。もちろんあの父親に貴族との間にコネがある様には思えないが、既視感が拭えない。そう遠くない未来に、起こりそうな、まぁそんな馬鹿なことはないか…コイツの話で唯一の収穫といえば、コイツが貴族の養子ということだ。これは上手くやれば、謝礼金をたんまり貰えるぞ…


思わず吊り上がる口角を軽く手で隠す。さてさて、うまくやらなくては…



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