決断
ジョジョに泣かされてのち、己の怒りっぽさを反省してのち、一度彼女の様子を見に行ってみた。
謝ろうと思ったわけではない。まさかそんなわけがない。
会うつもりもなく、遠くから様子を見るだけのつもりだった。
しかし、近くの住民に聞いたところ彼女は親の仕事の都合とやらで彼女は町から姿と消してしまっていたようだ。
親の仕事の都合?それこそ都合のいい言葉だったのかもしれない。
あの日以来少しずつ落ち着いた俺は、晃からジョナサンと仲直りしてほしいと頼まれた。
真偽はわからなかったが、表面上でも彼には謝っておこうと思う。
彼の部屋に赴き外へと散歩誘うと、彼は困惑しながらも俺に付いてきた。
こいつは俺がした事を忘れてしまっているのだろうか、いやそんなわけは無い。
よくもまぁあれほど酷い仕打ちを受けた相手の言葉にこうも簡単に乗ってくるものだ。
人がいない奥深くへと行き、そこで俺はジョジョに頭を下げた。
屈辱だと思うかもしれないが、不思議とそんなことはなかった。当たり前だ、これは必要だからしている事。
やらされているわけでも、ましてや心からそう思ってやっている事でもないのだから。
嘘と真実を織り交ぜて(大半が嘘だが)、謝罪をすれば、完全にとはいかないまでも、ジョジョは僕を許してくれた。
いや、本当は許してなどいなかったのかもしれないが、俺を許すと言ったのだ。
「なんだ、このちび」
「そんなでけー帽子なんかかぶってないで顔見せろよ」
「おい、こいつ左右で目の色が違うぞ」
『・・・』
無理に晃を外に出さなかったのは少し失敗したかもしれない。
ただでさえ可愛らしい顔に、華奢な体と、顔を隠すように深くかぶった帽子から覗く、左右色の違う瞳。
良くも悪くも目立つ晃に、好かれようが嫌われようがこう言った輩に目を付けられるのは安易に想像できていた。
当の本人は他人事のように取るに足りない相手だというかのように興味もなさげに見つめているところを見ると何も感じてはいないようだが。
だが、だからこそ、俺は交友関係を広く持っていたのだ。
ディオ「待たせて悪かったな。どうした晃、何かあったのか?」
ジョナサン「先生から聞いてきたよっ!君の教室は一回の西端から二番目だって!なつかしいな、僕もその教室だったんだぁ」
『おにーちゃん、ジョナ兄さん』
ジョナサン「ん?君たちが晃を見ていてくれたのかい?」
ディオ「晃は僕の弟だ、【宜しく頼む】よ」
「「「はっはいぃいいいっ」」」
俺の弟だとひと睨みしてそう言えば、俺を知っている人間はすぐに晃に対してへーこらし出した。
この学年からの入学と言う噂と共に俺の弟だと学校中に知れ渡るのも時間の問題だろう。
これで晃に手を出そうと言う馬鹿はいなくなる。