でお「さてと、お前の名前を決めようか。いつまでも猫のままじゃあ呼びづらいしな」

『ミィー(あー、出来れば晃のままがいいけど仕方ない。でお君のネーミングセンスに賭けようかなぁ)』


手当ても終わり、でお君は布を何処かに持って部屋を出た。
前足でなんとか苦戦しながらも毛並みをなんとなく整えていると、
でお君は小さな櫛と何かの紙を持って戻ってきた。


でお「お前、言葉は理解しているんだよな?なら、文字はわかるか?」

『ミュ?』


新しい名前をもらう気満々だった僕にでお君が見せたのは綺麗な文字でアルファベットが書かれた紙だった。
でお君の意図がわかった僕は、ゆっくりと紙の上に下ろされた後に自分の名前を指し示す。
でお君が何か言う前に僕が動いたことが意外だったのか、
驚きながらも、でお君はじっとその動作を見て、全てのスペルを指し終わると、
発音を色々考えては、僕に聞いてくれた。


一番近い発音になった時に『ミィ』と返事をすると、でお君に伝わったのか、満足げに何度も僕の名前を呼んでくれた。


でお「晃・・・か。うむ、しっくりくるな」

『ミャウー(猫の名前にしっくりくる言われると複雑ですが)』

でお「なんだ、この俺が褒めてやっているのに不満か」

『ミャアウ(そりゃあこんだけ可愛い猫に似合ってるって言われると、男としては複雑だよ)』

でお「・・・猫だからではない」

『?』

でお「晃、お前だから似合うんだ」

『Σっ!!!///』


そう言うと、でお君は僕を膝の上に戻し、僕の耳にキスを落としてきた。
くそうっ!僕より年下なのになんなんだこの色気は!!ぞくっと来たぞっ!?
きっと将来は女の子に、いや、今もモテモテだろうなオイ!!///

今も優しく撫でる手にさえ、体温が上がってしまうのは、でお君が猫だと思って取っているスキンシップが人間の僕には激しすぎるためだと思う。
僕オスですけど!あ、猫相手には関係ないか!もうなんか夢の中で現実逃避が多いなもう!

それもこれもこのでお君が悪いんだから!
綺麗な顔しやがってこのやろう!!

言葉に出せない僕はぷいっと顔をそむけることで意思表示する。
後ろからクックと笑う声が聞こえて、なんだかどっちが年上なのかわからなくなる。


でお「どれ、前足がこれではまともに身なりも整えられないだろう」

『ミュウ?(でお君?もしかしてその櫛は)』

でお「綺麗な毛並みだからな・・・」


そう言うとでお君は僕の毛並みに沿って優しく梳かしてくれた。


『ミュウゥ(超気持ちいー)』

でお「本当に綺麗だ・・・。売ったら高そうだな」

『フミュ!?!?(売る気!?!?)』


楽しそうに笑うでお君の真意がわからず困惑していると、昨日より慣れた手つきで優しく頭をなでられた。
・・・まぁ、う、売られそうになったらその時考えよう。




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