立食
『初日からパーティーだなんて聞いてないよ!?』
迎えに行った時におにーちゃんにおめかしするように言われたので、何故かと聞くと意外な答えが返ってきた。
僕らの歓迎会があるんだと!!
おにーちゃんに涙目になりながらそういうと、事前に話したらずっと緊張するだろうと言われてしまい、その通りすぎて返す言葉もなかった。
ディオ「気にすることはない晃はそのままで十分魅力的だから」
『それはおにーちゃんが優しいからそう見えるだけだよ!』
ディオ「そんなことはないさ、晃はもっと自分の魅力を自覚した方がいい。
それにもし、なにかあれば、俺がフォローしてやるから。
その代わり俺から離れるんじゃあないぞ?」
『うむむ(まぁおにーちゃんの後ろにいれば何とかなるか?)
うん!ありがとうおにーちゃん!』
よし!おにーちゃんには悪いが全力で盾になってもらおう。
僕に魅力?はっそんなものがあるとでも!?猫の姿ならまだしも!!
そんなこんなでパーティー会場に到着。
ジョースター卿に案内されつつ、僕ら兄弟は皆さんにあいさつして回った。
僕は簡単な自己紹介だけして、おにーちゃんの後ろに隠れていたから気付かなかったけど、いつの間にかジョナサン君の姿が見えなくなっていた。
仲いい子でもいるのかなとそんなに気にもせず、しゃべって無いけど緊張で喉が渇いたので、
まだなんかの会社のおじさまと何やら難しい話をしているおにーちゃんからそっと離れて、飲み物を取りに行った。
『(おぉ、肉!!美味!こっちのパイっぽいのもうま!)』
飲み物と一緒に美味しそうな料理も目に入り、低い身長を何とか背伸びしてとれるものだけ取って食べていた。
そろそろデザートも食べたいなぁと、なんか5段ぐらいのタワーになっている入れ物に乗っている様々なケーキ達を見るのだが、
いかんせん机の真ん中に置かれており、背伸びしてもギリ行けるかどうか・・・。
机の上に乗るなんてもってのほかだし、ジャンプも駄目。一か八かで背伸びしてもやっぱ危ないし、このまま無理しようものなら下手すれば倒してしまう。
『うぅー(しかたない、我慢するか・・・くぉうっ甘いものを腹いっぱい食べれるのは子供の特権なのに今はその子ども身長が
「あら?ケーキが欲しいの?」
『Σ!!!?』
「この子、さっきの子じゃない?」
「あぁあの・・・」
おおお、おねー様お二人が話しかけてきたんですけどっ!?
ちょっ、怖い!お嬢様とか何かわがままなイメージあるんですけどしかも香水と化粧の匂いがっ。
他のおねーさん達の視線も感じるが、おにーちゃんと違ってろくに挨拶できない僕に関わりたくないんだと思います。距離置かれてます。
え、そんな僕に何用!?あ、そっか机の前でうろうろしてたら邪魔だよね!?ごめんなさいすぐ退きます。
「何が欲しいのかしら?」
『あ、チョコレートとイチゴ・・・
(って何即答してるんだよ僕はっ!)』
「ふふふ、はいどうぞ」
ありがとう!美人で優しいおねーさん!香水のにおいがきつかったから性格もきついのかと思って倦厭してごめんなさい!