あの日から少しは彼らと話す事はあるものの、晃君とは殆ど話せていなかった。
勉強の部屋も違うし、自由時間も殆どディオと晃君は二人で過ごしていたからだ。
ディオの部屋に入る勇気もなく、この数日過ごしていたのだが、気になる事がいくつかあった僕は僕から晃君の部屋に行くことにした。


ディオ「やぁジョジョ。晃の部屋の前で何をしているんだい?」

ジョナサン「ディオ、実はあまり晃君と話せていなくてね、少しでも彼の事が知りたくて来てみたんだけど、どうやらいないようだ」


実は今日晃君がダニーと遊んでいる姿を目撃したんだ。
もしかしたら晃君は本当は本当に犬が好きなんじゃないかと思って、それなら、僕は何か誤解をしているのではないだろうか。
遊んでいる時にあんなに優しい笑顔で笑っていたんだ、少し怖いけど、確かめたかったんだ。


ディオ「おかしいな、晃はさっき僕の部屋から出て行って自分の部屋に戻っているようだが?」

ジョナサン「え・・・」

ディオ「昼寝でもしているかもしれないが、また今度にしてはどうだ?」

ジョナサン「そ、そうするよ・・・」

ディオ「まぁ、また来たところで晃が開けてくれるかはわからないがな」


ディオの言葉に、僕の思考が止まり、一気に上がっていた気持ちが冷めていった。
僕は避けられている?だとしたら当たり前かも知れない。僕の方こそ、彼を避けていたのだから、今更仲良くしようなんて虫のいい話なのかも。


数日後、結局僕は晃君に話しかけられないまま、父さんが帰って来た。
僕はとても嬉しくて、また前みたいに優しく勉強お教えてもらいたいのと、少しでも一緒にいたくて、父さんに勉強を教えてほしいとお願いした。


バチン!!

ジョナサン「ギャッ!!」
『Σ!!』

ジョージ 「また、また間違えたぞっジョジョ!6度目だッ!同じ基本的な間違いを、6回もしたのだぞ!勉強が分からんと言うから、私が見てやれば、何度教えても分からん奴だ!
ディオを見ろッ!20問中20問正解だ!年下の晃だって一度間違えればすぐに覚えるぞ!」

ジョナサン「・・・(なんで僕ばっかり)」

『でも、僕の 問題 ジョナサン君 より簡単』

ジョナサン「!」

ジョージ「謙遜しなくていい晃、君は勉強を始めたばかりなのにもう同年代の問題に入っているんだ。覚えが早いのは凄い事だよ」


父さんの言うとおり、晃君は覚えが早いし、今まで勉強していなかったのに殆どの問題はすらすら解いていた。
僕より問題が簡単だと言うが、彼は年下なのだからそれも当たり前だ。
せっかくフォローしてくれたのに今の僕にはそれが嫌味にしか聞こえなかった。

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