治療
だがどうやら家族のようで、くそ息子だの金を出せだの聞こえてくる。
挙句の果てには殴る音と何かが崩れ落ちる音が聞こえてきた。
大人しく待っていろと言われても、やはり心配なわけで、
まぁ夢だし?僕の好きに動いていいと思うんですよ。
『ミュー(少年ー)』
ベットを下りて少年を探しに行こうと立ち上がるが、足の痛みでまたコロンと倒れてしまう。
転がった方向が悪くそのままベットから落ちて、綺麗に着地。
そう、足で着地したためにまた激痛が足に走りその場で転がる。
『ミュウウウウウウウウ!!(いってえええええええええ!!)』
猫はどこから落ちても無事着地すると言いますが今はこの性質が裏目に出た!
いってぇよ傷に塩塗られた感覚だわっ!!やられた事無いけどっ!!
少年「っ!何をしている」
『ニュ!?(へ!?あ、大人しくしてなくてすんません!)』
思ったよりも早く少年が戻ってきた。
僕を見つけるや否やすぐに抱き上げる。
少年「大人しくしていろと言っただろう!まさか理解していないのか!?」
『ミュウゥ(そんなに怒らなくても;)』
少年に抱えられたまま、またベットに逆戻りした僕は殴られた跡が増えている事に気づく。
おそらくさっきの割れた音の相手だろう。
やっぱり家族じゃなk
少年「これか・・・。そうだな、早めに説明しておくか。この家には俺以外にも人間がいる。
忌々しいが父親が帰ってきたようだ。金を持ってすぐにまた出て行ったがな。」
『(え、っていうことはおとーさんに殴られた?)』
少年「あとは母さんがいる。遅くまで仕事をしているから、あまり会えないけど。
今度母さんには紹介してやる。だが、父には見つかるなよ。何をされるかわかったものじゃあない」
どうやら余りよろしい親子関係ではないようだ。
ありがとう、まだ見ぬお母様。
息子さん、動物をいたわる心を持ってくださっててよかったです。
俺がわかったと返事をすると、痛々しい少年の傷をもう一度舌でなめる。
恥ずかしいが!!猫だもの仕方ないだろう!!これしか出来ないんだもの!!!!///
少年は一瞬驚いた顔をしたがすぐにあの優しいまなざしに戻り、僕を抱えたままベットに横になった。
少年「くすぐったいな、誰かに身を案じられるのも。母さん以外で初めてだ」
『ミュウ(ゆっくりお休みな、少年)』
少年「そろそろ寝よう。お前の足も、治るまで俺が面倒を見てやる」
『ミュウゥ(まぁ、夢の中で寝たら目が覚めるんだろうけど、宜しく頼むよ)』
肌寒い気温の中、子ネコ体温と少年の子供体温が暖かくて夢なのにぐっすり眠れそうだ。
願わくば、今度見るときはせめてこの少年が幸せに笑ってる夢がいいなと自分自身に言いながら僕も瞳を閉じた。