「う・・・うう、お、お願いです。どうか、どうか・・・この子だけは!」


町の人間を次々と屋敷につれて来ては、ゾンビにする前に本人の意思を問う。

だいたいの者は面白みも無く恐怖に屈し、進んでこのディオの下僕となり、今も天井からまだ人間である母親と赤子を囲う。
この母親、自分は死んでもいいが子供だけは助けろという。
子を庇う母親・・・なんとも愚かだ。
仮に、だ。自分が死んだ後この人気離れた村奥の屋敷に誰が来ると言うのか。
来たところでゾンビになるか、死ぬのが落ち。
この子供一人残した所で、このディオが育てるわけもなく、手を出さずともこのままこの場で死ぬのみだということがわからんらしい。


「どうか、この子の命だけは・・・御助けを・・・この子の命だけは・・・」

ディオ「ん〜、するというとミセス、貴方はこう希望しているわけだ。
「自分の命は我々に献上してもいいが、子供には手をかけないでほしい」・・・と。
そうかね?」

「う・・・う・・・こ、この子だけは。お、お願いです・・・」

ディオ「泣けるじゃあないか、OK!私と、彼ら全員誰もその子に決して手をかける事はしない!このディオ誓おうではないか!
だがね、ここにいる下僕たちは人間であった時、自分の恐怖に屈し、自ら進んで魂をこのディオに捧げたが・・・。
こいつらのように、親子二人で我らの仲間になった方が幸福だぞ。
悩みも苦しみも親子で憎しみ合うことも消してなくなるのだ」

「う、う・・・この子だけは!」

ディオ「OK!OK!」


これ以上は無駄のようだな、せっかく二人が助かる道を示してやったというのに、どうやらお気に召さなかったらしい。
俺は言われたように母親の体にのみ首を掴みエキスを注入する。
すぐさまゾンビと化した母親は、手に持っている泣き叫ぶ赤子の顔を喰いやぶった。


「あ、あたしィィィの赤ちゃあァァァん!」

ディオ「フン!言ったとおり我々は手をかけん。喰い殺すのは母親の貴様よ。
自分が選択した悲劇と言うわけか・・・。
この町、一夜かからんうちに俺ものもだな」

「ディオ様!いましがた晃様を探しに出ていたゾンビの一人が帰ってきまして、晃様の特徴に近い子供を連れてきましたッ!」

ディオ「子供?ほんとうに晃か?」

「はい、美麗な顔。黒髪に綺麗な肌、目も左右違う赤と青のお子、可能性は高いかと。
タルカスが戦っている塔の地下に何故か大人物の上着の身でおられた所を保護しました。
意識不明ですが息もしており命に別状はっ」

ディオ「何!?今どこにいる」

「はっディオ様のお部屋に寝かせておりますが、ディオ様!?」


俺は晃の居場所を聞くともしもの時にすぐにでも石仮面をかぶせる事が出来るように下僕に命令し、すぐにその部屋を出て俺の部屋へと向かった。
怪我を!?どこで、誰に・・・意識不明とはいったい。
とにかくすぐにでも確認したい、晃、一週間程度しか離れていなかったがとても待ちわびていた存在!


ディオ「晃、やはりお前には俺の隣が相応しい!!」




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