僕の肩を引きとめたダイアーさんは、僕の制止を聞かないままディオに向かっていった。
いくつもの姿の幻覚がブレて見えるような動きで近づき、僕の時と同じようにスローな蹴りをディオに当て、その両腕を左右に開かせ頭部をがらあきにしたものの、ディオが触れているダイアーさんの両足が凍り、それは瞬時に体全体へと広がった。


ジョナサン「ううッ!(ツェペリさんと同じ修行をした波紋使いでも太刀打ちできないのかっ
瞬時にここまで凍らせるなんてさっきまでは出来なかったはず!いったいいつの間にこんな威力を!)」


ダイアーさんは無残にもディオに敗れてしまった。
この能力に何か太刀打ちできるものはないのかっ。

その時、砕かれずに吹き飛んだダイアーさんの口から、波紋入りの薔薇がディオの目へと突き刺さり、ダイアーさんはそのまま頭も凍りついて砕砕け散って行った。
波紋を帯びた・・・薔薇・・・。
そうか!これなら!ディオに波紋を食らわせられるかも知れない!


ジョナサン「ディオ!お前の気化冷凍法!いかにして破るか!どうやって波紋を送り込むかッ!その突破口、今、ダイアーさんの波紋を帯びた薔薇が教えてくれたぞッ!
波紋を込めてこの勇者ブラフォードLUCK(幸運)とPLUCK(勇気)の剣で斬る!!」


スピードワゴンに投げてもらったブラフォードの剣を受け取ってすぐに波紋を流す。
後方のバルコニーへと退避したディオは、ダイアーさんの波紋の効果で右眼を負傷している。
そして、その左眼で、さっきまでの余裕のある表情が消え去った鋭い眼光で僕らを睨みつける。
晃と同じ色の瞳だが、似ても似つかない眼光なのに、その目に何故かいつも晃
を重ねてしまった。
今も・・・僕の決心をゆらがせにくる。


ジョナサン「(てっきりディオが攫って行ったのだと思ったのだが、この部屋にもいない・・・。
晃、どうか君だけでも無事でいてくれ・・・)」

ディオ「カエルの小便よりも・・・下衆な!下衆な波紋なんぞをよくも!
よくもこのおれに!いい気になるなよ!KUAA!
てめえら全員!亡者どものエサだッ!青ちょびた面をエサとしてやるぜッ!」

SW「出たな!やつのこの世のどんな悪よりもどす黒い性格が!
これまでの冷静さやダンディな態度など、単なる仮面にすぎねぇ!
これがやつの本性!初めて味わった、奴の屈辱的波紋初体験ってわけよ!」

ポコ「ひぃッ」

スト「このストレイツォ容赦せん!」


僕らの周りを、数多くのゾンビたちが一斉に取り囲む。
しかし、ポコ達の前にストレイツォさんが立ちはだかると、4人ゾンビは一斉にストレイツォさんに襲い掛かる。
が、それを高いジャンプでよけ、天井のシャンデリアを蹴り落とし、その四人のゾンビを一気にシャンデリアで拘束する。


スト「薔薇は生き物だから、その樹液中に「波紋」を帯びさせたまま放つ事が出来るが、金属は生物ではないので・・・触れて流さねばならないッ!!」

トンぺティ「うじゃうじゃと湧きおるわ。どれ、雑魚は引き受けよう」


シャンデリアに降り立った一瞬のうちに波紋を流し込み、一気に四段のゾンビを倒した。
どんどんとこの部屋に入ってくるゾンビたちはこの二人が何とかしてくれるだろう。
僕は、一対一で、ディオとの決着をつけなくてはならない!


ディオ「WRYYYYYYY!」
ジョナサン「こおおおおおおォーッ!!」

ディオ「絞り取ってやる!貴様の命を!」
ジョナサン「清めてやるッその穢れたる野望!」


全ては、この世界の為、そして、晃の為にッ!!

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