ワゴンさんに帽子を持ってきてもらうように頼んで、やっと部屋に一人になる。

あのあと、すぐにお父さん達が来たので気分を変えて再会の喜びを分かち合った。
ディオ兄さんについては、まだはっきりと聞いていない。
「首」 発見したのだろうか。
もし発見していなくて、倒したのだと思っているのなら、ディオ兄さんは今もどこかで生きている。

首だけになれば、プライドの高い兄さんの事だからさすがにもう殺しにジョナ兄さんの前には来ないだろう。
できれば、もう一度会って謝りたいところだが、首を切り離した張本人なのでいい加減兄弟でも殺されそうな気もする。

それでも、ジョナ兄さんはディオ兄さんを倒したと思っているのだから、ジョナ兄さんには酷な事をさせてしまった。
きっと、いくら人類の為だと言っても、ジョナ兄さんは・・・やさしいから。

・・・まだ、聞く勇気がない。
もし、首も発見して波紋で消滅したって言われたら?
それに、逆に見つかってなかったとしたら、ジョナ兄さんはきっともう一度・・・。


『ディオ兄さん・・・』


ごめんね・・・。
兄さんを思って流す涙はこれで最後にしよう、しなくては。
今だけは、謝罪させてほしい。


『っ・・・』


懐中時計を握りしめて声を押さえる。
だめだな・・・僕が悲しんじゃ。一番つらいのはジョナ兄さんなのに・・・。
笑って、よかったねって・・・言わなきゃいけないのに・・・。


『言えないよ・・・ごめんね・・・兄さん・・・』


僕はやっぱり貧弱だから。
そんなに強くないんだ。
だけど、今日だけ、今だけにするから・・・

ワゴンさんが帰ってくるまでせめて、このしずくで全て流れ出してしまうからっ



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