結婚式は無事に終わり、翌日、二人は新婚旅行のアメリカ行きの船に。
そして僕も同じ船に。
なんでかって?一応先生の助手として研究の為とか思うじゃん?大穴で波紋の修行とか思うじゃん?
残念新婚旅行です。え、僕誰とも結婚してないよ、この二人の新婚旅行に何故かついて行く事になってるんです。


『へぇ新婚旅行はアメリカかー』

ジョナサン「うん!だから晃も身支度が出来たら運ばせるから」

『・・・ん?』

ジョナサン「あ、もしかしてもう出来てた?なら言ってくれればよかったのに」

『え、僕も行くの!?』

ジョナサン「そうだよ、随分前から言ってたじゃないか、結婚式の翌日に10日間アメリカに旅行に行くって」

『(え、ちょ、ちょっと待って、それって二人だけの話じゃないの!?そりゃエリナからも旅行や移動の船の食事とかもけっこう詳しく聞いたけどっ!?)
え、エリナ!丁度いい所に!!ジョナサンがなにか勘違いしてて』

エリナ「ちょうどよかった晃、ジョナサンと旅行の話をしてたのね?
今プランを見てたんだけど、ここ以外でアメリカで何か見たいものあるかしら?」

『(Σそこは僕がアメリカ言ったら何が見てみたいかと聞かれた時に答えたやつ!!)
え、ちょっと待って?僕、一緒に行くなんて聞いてないよ』

ジョナサン「そりゃぁ、一々言ってはないけど」

エリナ「あら?言ってなかったのジョジョ、私はてっきり」

ジョナサン「言わなくてもわかると思って・・・」

エリナ「それもそうね、晃、おかしなこと言うのね?私達が晃を置いて行くわけ無いじゃない」

『え、これ僕がおかしいの?新婚旅行だよね?』

ジョナサン・エリナ「「そうだよ?(そうよ?) それが?」」

『・・・;』


結局キャンセルするのももったいないし、ご主人に置いてかれそうになっている子犬の目で二人に「一緒に行かないの?」なんて聞かれたらそりゃもう行くしかない。
まさかと思って部屋を聞いたら二人部屋と、一人部屋の二部屋。よかったーと安心したら部屋の割り振りが僕とジョナサンの二人とエリナ一人というから、この二人の天然というか純粋さにはもう苦労が絶えない。
小さい頃のデートすら弟を連れて行こうとしていたのだから、そのころから代わっていないのだろう。

ここはせめて新婚旅行なんだからと、赤面する二人をなんとか説得して僕が一人部屋に代わって貰った。
なんなんだ、この世界は新婚の夫婦でもこんななのか!?むしろ僕がおかしいのか!?
こうなったら船の中探検とかいいながらできるかぎり二人きりにさせよう!
・・・アメリカではある意味二人が心配なので見守ることにする。


『(まさか、旅行後も三人で一緒に暮らそうとか言わないよな・・・それは嬉しいけど・・・)』


出発する時に皆に送りに来てくれて、飛ばされないように気を付けていたんだけど帽子が風にとばされて何とかワゴンさんがキャッチしてくれた。
折角お気に入りだったんだけどな、まぁ仕方ない。
きっとワゴンさんの事だからちゃんととっておいてくれるだろう、帰ってきたら貰うことにします。



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