6日目、あと少しでアメリカだ。僕がいたころの日本なら飛行機ですぐという便利な時代だったが、こうやって船でのんびり行くのも僕の性に合っている。
朝、どことなく余所余所しい二人に疑問を持ちつつも、カードルームという船室で、三人でカードやビリヤード等のゲームを楽しんだ。

昼食後も三人一緒に・・・もう諦めた。普通に旅行として楽しもうと思います。
ジョナ兄さんが夕食について船員に聞きに行っている間、僕とエリナは甲板に出て談笑していた。


エリナ「あ・・・渡り鳥が一羽だけ・・・皆とはぐれて・・・」

『まってエリナ、ちょっと見てて?』

エリナ「え? !」


悲しそうに見ているエリナを手で制すると、疲れたのか甲板の手すりに止まって、群れの仲間とはぐれてしまった渡り鳥にもう一羽の渡り鳥が止まって寄り添うように身を寄せる。
こっそり僕は帽子をかぶって、猫耳を出し、鳥達に声をかける


『彼女の羽を見せてもらえるかな?もしかしたら治せるかもしれない』

「[あぁ親切な方、お願いいたします]」

ジョナサン「エリナ・・・どうかしたかい?」


どうやらジョナ兄さんが迎えに来たようだ。エリナと何か話してる。
・・・いいムードだ、僕は手に乗せた渡り鳥を波紋で治している姿をジョナ兄さんに見せ口パクで先に行っててと伝えれば、それがわかったのかエリナを連れて先に船室へ入って・・・。
側頭部をおもいっきりぶつけたが、頭大丈夫だろうか。あとでたんこぶになってないか見せてもらおう。


『上腕骨と頭骨のあたりにひびが入ってたみたいだね、石か何か当てられたのかな。
波紋もしたし、添え木も下からこれで痛みも無く飛べるけど、無理はしないように』

「[有難うございます]」
「[ほんとなんとお礼を言っていいか]」

『いえいえ、お大事に』


猫化もといて、二羽が飛び立ったのを見送る事にはあたりは暗くなっていた。
船の中に戻ろうと扉を開けた瞬間、何者かに体を拘束され、目と口を布か何かでふさがれる。
Σ何か管のようなものが体を這ってゾワッとする!!
ちょ、金品目当てにもぐりこんだチンピラ程度なら波紋でどうにかしようと思ったけど何だこれはホラー要素は勘弁なんですけど!?


「晃・・・会いたかった」


管が服の中に入ってきてうごめいている中、何者かに抱え上げられ、耳元で自分の名前をいつ聞いても甘く安心する声で囁かれる。
僕は縛られた口と手足のせいで相手の名前を呼ぶこともできなかった。



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