ディオ「ボディ・・・来たか・・・」

ジョナサン「ディ・・・ディオ!」

ディオ「ジョジョォ・・・見ろよ・・・このディオのなさけなき姿を!
あえて・・・あえてこの姿をお前の前にさらそう」


ディオは首だけになって生きていた!
この恐怖は、その人間離れした生命力の姿からなどではない。
戦いが終わっていなかったことへの、エリナと晃が巻き込まれてしまうことへの恐怖!
そして、プライドの高い彼がこの姿を僕に見せると言う事がどういうことを示しているのか。
ディオも、この戦いですべての決着をつけるつもりだ。


ジョナサン「ディ、ディオ」

ディオ「なぜこんな姿をあえて見せるのか・・・。
それはジョジョ、あれほど侮っていたお前を今、俺は尊敬しているからだ・・・。
勇気を!お前の魂を!力を!尊敬している・・・それに気付いたからだ・・・」


ディオ、僕らはなぜわかり合えないのか、それがわかった気がする。

君が影なら僕は光、僕が炎なら君は氷。
相反する二人であるがゆえに、お互いがとても近い存在でもあった。
反発しあい、均衡に保たれていたそれは、きっと君の中で晃の死というきっかけで、一気に闇を増幅させてしまったのだろう。


ディオがいたから僕は晃と出会え、僕がいたからディオはさらに晃を求めた。
晃がいたから僕らは友人になり、晃がいたから僕らは兄弟になり
晃がいたから僕らはこうして彼をめぐり、戦っている・・・。


ディオ「神がいるとして、運命を操作しているとしたら!俺たちほどよく計算された関係はあるまいッ!
俺達は、この世において二人で一人、唯一晃の加護を受けうるもの!
つまり・・・俺はこの世でただ一人尊敬する人間のボディ(肉体)を手に入れ、晃との絢爛たる永遠を生きる!
それがこのディオの運命なのだ!苦痛は与えん!それが我がライバルへの最後の礼儀!」


ジョナサン「ううっ、あの眼は!ま・・・まずいッ!」

ディオ「我が肉体となって生きよ!ジョジョーー!!」

エリナ「ジョナサン!」

ジョナサン「エリ、ナ・・・」


ディオの目が赤く光りあの光線を発射するのだとわかった僕は、とっさに頭を打ち抜かれないように手でガードしつつ体をそらす。
が、それは到底避けきれず僕の喉を二カ所撃ち抜き、エリナの声に気付いて名前を呼ぶ時、その穴から血が噴き出したのがわかった。


エリナ「・・・!!ジョ・・・ジョナサン!」

ジョナサン「・・・エリ・・・ナ」


巻き込みたくはなかったっ。
できれば、君はなにも知らず一般の女性と変わらない幸せをつかんでほしかった。

晃にしてあげられなかった事を、せめて彼に似ている君に・・・してあげたかった・・・。



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