エリナ「ジョナサン!」

ジョナサン「エリ、ナ・・・」


さっきのジョナサンの様子が普通じゃないと気付いた私は、ジョナサンの後を追って船の奥へと走りました。
見失ってしまった私は、手当たり次第に廊下を走り、たどりついた船の底でなんということ!
ジョナサンの首からあんなに血がっ!!


エリナ「・・・!!ジョ・・・ジョナサン!」

ジョナサン「・・・エリ・・・ナ」

ディオ「日常から一気に魔界へ・・・という事態が起こっているのが把握できず声も出ない・・・か。
ジョジョは語らなかったのか?暗黒に生きるこの俺と晃の神話を!
今はなさけない姿だがこの俺に見覚えがあるだろう・・・エリナ・ペンドルトン。
いや、結婚したそうだからミセス・エリナ・ジョースターかな・・・」

エリナ「ディオ!」


あの顔には見覚えがある・・・あの日、思い出したくもない過去。
黒猫のお友達がずっと寄り添って、家まで送ってくれたあの日。
あの時、あの子に会っていなかったら、あの子がジョジョの手紙を持ってきていなかったら、私はきっと、ジョナサンに再会した時、姿を見せることを躊躇していたかもしれない・・・。

少なくとも、あの七年間は・・・ずっと惨めで暗い気持だったのに、彼にzy序を思う勇気をもらえていたのだから。


「ぎゃああ!た・・・助けてくれーッ!」
「船中が化け物だらけだァー!!」

「OHHHH!OHHHHHH!」

「きゃぁあああっ!!」
スティクス「危ないっ!!」


化け物の唸り声と腕がすぐ後ろまで迫っていて、船内の人達も恐怖の中逃げ惑っている。
そんななか一人のご婦人がゾンビに襲われそうになった時、晃を探していた神父様が、化け物が振り上げる斧から身を呈してご婦人を庇い、階段を落ちて行った。


エリナ「い・・・いったい・・・!?(なにが、何が起こっているの!?)」

スティクス「あな・・た・・・は」

エリナ「気をしっかり
(あぁ、でも背中を切り裂かれ頭からも出血。
幸いご婦人は気を失っているだけで赤ちゃんも無事・・・)
神父様、お二人をかばって・・・」

スティクス「何故でしょう・・・ここで、死ぬ事は・・・悔いはない。
あの人に助けていただいた命、あの時、私は生物としての命ではなく人としての命をお救いくださった・・・。
だから、貴方も・・・逃げて、生きて・・・晃様は・・・それを・・・望・・・」


晃・・・何故でしょう、彼の面影と一緒に、その名前を聞くたび、黒い小さなお友達を思い出す。
出会ってすぐから・・・貴方が現れると同時に姿をまた消した黒猫を。
今も、この状況で、まるで黒猫の彼が近くにいるように・・・



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