あのあと、修行を付けてもらっている時に、波紋の戦士の道を勧められたのだが断固拒否した。
ツェペリさんも、僕の性格を理解してくれたらしく、無理にそれ以上言う事は無かった。

しばらく居候して、療養所の人も全員回復し、ゾンビもそれっきり襲ってくる事が無くなったので、僕はツェペリさんに別れを告げイギリス行きの船に乗り込むことにした。
あ、お金はそんなに稼いでいないので(療養中の人からとかもらえないし)お金持ちの船を狙って、猫の姿で荷物の中に潜り込んでは猫好きの人を見つけてご飯を分けてもらったりしていた。
そしていろんな動物に聞きながらいくつかの船を乗り継いだ後、カモメに聞いたジョースター邸近くの港町に行く船に乗り込み、夕方頃には到着した。

丁度知り合いの猫に会う事ができ、事情を話してコインを拾ってきてもらっている間に、ついでに着れそうな衣服を拝借した。
人に戻って着替えられる頃にはもう日が沈んでいたが、裏道で人間に戻り服を着ると、もう閉まっている服屋の猫に代わりにお代を渡し、これで洋服代を払った事にする。

久々の友との再開と簡単な腹ごしらえに、気がつけばもう夜遅くなってしまっているではないか!
今からでも家に向かおうと大通りに戻ると、どこからか爆発音のような音が聞こえ、何事かと思って怖いけど、そーっと見に行くと、川付近の柱で吸血鬼かゾンビか(判別がよく解らない)に襲われている青年を目撃した。

僕は急いで回転で体重を足にのせて、波紋を込めた蹴りを頭部狙いでくらわすと、一気にゾンビのあたまがパーンとはじけ飛んでいった。
まじか、マーシャルアーツキックダイスクリティカルですか!?
どうやら修行の効果は抜群のようだ!足に纏ってる波紋見た目うっすいけど!
グロ耐性無いから!頭吹き飛ばすつもりなかったから!!
いくら相手が死人で何度も経験しているからといって、気持ちのいいものじゃないので、やはり僕は波紋での戦闘は向かないのだろう。
とにかく、襲われていた人は大丈夫だろうか。
体勢を立て直し、手を指し伸ばすと、朝日がうつしだした顔に驚いた。


『大丈夫ですか!?すぐに手当てをっ!兄さん!?』

ディオ「晃・・・ほんとうに晃なのか、今度こそ幻覚ではなくっ」


なんと、ディオ兄さんではないか!経緯はわからないが、かなり血を吸われたようだ。
朝日が昇り切って、ゾンビを照らすと、ゾンビの体はすぐに灰へと変わっていった。


ディオ「(太陽の光・・・)」
『兄さんっよかっ!怪我している!』

ディオ「晃・・・」

『血もかなり無くなっているし、早く病院にっ』

ディオ「晃・・・よかった」

『・・・兄さん』


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