俺の掴んだ情報によると、ウインドナイツロッドという町で妖しい中国人が、車椅子に乗ったガタイのいい大男を連れて人知れず廃墟に療養にきているということだった。
この時期にその組み合わせ!そしてそのまちでは若い娘や投獄されている犯罪者を中心に行方不明者が増えて来ているという。
町自体は脱獄か、若い娘の家でとしか思っていないらしくそこまで大きな騒ぎにはなっていないが、その男が療養に着た時期と行方不明者が増えた時期が一致している。

そのことを晃さんに聞かれないように、晃さんとエリナさんが町に行っている間に二人が修行しているうちに伝えた。

そしてすぐに計画を立て、次の早朝その場で馬車を購入し出発することとなった。
向かう途中のトンネルでゾンビに襲われた俺たちは、見事ジョースターさんがそのゾンビを倒すことで無事目的の町につく事が出来た。
トンネルの帰り道はふさがれてしまったが、これでもしジョースターさん達の言う通り晃さんがこの町に来るつもりでも、ここまでの一本道をふさがれてしまってはたどりつく事は無いだろう。


SW「ツェペリのおっさんよォ!・・・いやもとい、ミスターッ!
なぁミスターツェペリッ!!
おれにもよぉ、その「波紋法」とやらは可能か?
やってみたいんだ!おせーて!おせーてくれよォ!」

ツェペリ「・・・むりだよ」

SW「え〜〜ッ!なんでェー!?おいてめーっなんでだよォ!なんで俺にゃあできねぇんだ!!
ズバァーっと言ってみろーッ!!」


ジョースターさんが先陣を切って進む中、俺はツェペリのおっさんに俺も波紋使いにしてくれるよう頼む。
ジョースターさんを一人で戦わせるなんて本当は晃さんも望んでねぇし俺だってしたくねぇんだ。
万が一ジョースターさんにもしもの事があったら晃さんはッ!!
だったら俺が晃さんの代わりに少しでも戦えたのなら!

ツェペリ「ジョジョはこうしてる今もワシの教えた「呼吸法」を連続してやっておる。
特別な呼吸を意識せず昼も夜も起きている時も眠っている時も続けるというのは大変なことなのだ。
万人に一人の適性。そして・・・ジョジョは悲しすぎる過去と重すぎる未来への責任を背負っているからできるのだ。ものすごい精神力なのだよこれは!」

SW「じゃ、じゃあ晃のように回復だけでもいい!それは出来ねぇのか!?」

ツェペリ「彼の性格から誤解する事もうなづけるが、晃のか本はより特殊だ。
正直、ワシでも確実な見解が持てん。おそらくだが、波紋法の呼吸を行っていないように見えて、喉か肺かが何らかの作用でその呼吸を波紋法の呼吸と同じ効果にしているのだと思われる。
だから彼は無意識に波紋が出来る半面、意識的に呼吸をして波紋を練る事が出来ない。
波紋を溜めているがそれは攻撃に使えないようじゃし、意識的に爆発力が生み出せないからこそ、攻撃が出来ない!
彼自身修行していないから周りから見れば簡単なように見えるのだろうが、あの波紋はそれこそ修行では身に付かん天性のものだ!
本当ならこの波紋をチベットの達人に一度見てもらいたいほどじゃ」

SW「そ、そんな能力なのか・・・」

ツェペリ「わしも五千年の歴史を持つチベットの達人の元で何十年と修行してやっとさっきの程度だからな・・・。
スピードワゴン君、君には背負っているものが今一軽いというのが自分自身よくわかっていよう」


そ・・・そうかもしれねぇ。俺は直接ディオに何かされたわけでもねぇし、怪我はしたが命を取られたわけでもない。

だが、晃さんがあの日、ディオが生きていると知ったあの日の夜。
確かに「二人を助ける」と言った!きっとそれはジョースターさんとディオの事だ!

晃さんは例えこの戦いでどちらが勝ったとしても・・・。
いや、この戦いが起こってしまった以上、どちらも助けられるなんて事はできないんだッ。
だったら俺はディオの死を迷わず選ぶ!!
晃さんは優しすぎるから気付かないだけだ!あいつは悪!!どす黒い悪なのだ!!
そして少しでも悲しまないように、晃さんの知らない所で決着をつけてしまった方がいいッ。



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