忙しい毎日の中、久しぶりに時間を作ることができ、いつものようにジョースター邸へと足を運ぶ。
ジョセフも今年で5歳になり、今では元気がありすぎて悪戯三昧、屋敷の者たちを困らせているようだ。

まったく、誰に似たのか、顔はジョースターさんそっくりなのだがな。
エリナさんに迎え入れられて、今日ジョセフが晃さんを抱え弟が出来たと喜んでいると聞いて、ジョースターさんに似ている面を見れた事が嬉しかった。

コートを執事に持たせ、私はエリナさんと共にジョセフの部屋の前に来たのだが、何やら部屋の中が騒がしい。


「おいジョセフどうした?」
「ジョセフ?どうかしましたか?」

『Σ!?』

ジョセフ「エリナばあちゃん!スピードワゴンじいさん!僕の妹が目を覚ましたんだよ!!」


ジョセフの元気な声に、いつものようにハグをすることも忘れ、後ろにいるもう一人の黒髪の子供を見る。

濡れ羽色の黒髪に、そこから生える猫の耳、色白の肌から覗く同色のしっぽ、そして左右違う色の目と、首に付いている金色の輪・・・

全てがこの子が彼だと言うことを示していた。


エリナ「・・・晃?」

『え?・・・エ、エ・・・リ・・・ナ?』

SW「晃さんっ!!」

『ぐっ、すぴーどわごん・・・さん?』


俺は、感極まって晃さんの体を抱きしめた。
よかった、本当によかった!!!
ジョースターさんが死に、ディオも死んだ後、晃さんはその二人を探し追い求めるかのようにずっと眠ったままだった。
眠っている、そう、眠っていたのだ。
エリナさんには詳しい説明をしていないが、厳密に言えば波紋に「似ている」もので守られた彼は、いわば高エネルギー体に包まれ、日に日にそれを消費していくように小さくなっていった。

いつか目を覚ますという根拠のない希望を胸に、日に日に小さくなっていく体がいつか消えてしまうのではないかという恐怖にさいなまれながら、俺は少しでもなにか手がかりはないかと単身アメリカへ飛んだのだ。
結果は石油を掘り当てる「だけ」になってしまったが、その金をつかって会社をたちあげ、研究施設も造った。

長年の願いがかなったのだ、この際姿かたちが違えど、晃さんの名前を呼ぶ俺を拒むことなく、晃さんは大人しく俺を受け入れるように腕の中にいた。


『ぼく・・・は・・・』

SW「晃さん、わかるか?俺はっ」


あれから何年もたっているんだ、俺だとわかっていないかもしれない。
現状を理解するどころか、もしかしたら記憶がないのかもしれない。
いろんな事を確かめたくて急いでいる姿がジョセフには晃さんを問い詰めているように見えたのか、私と晃さんの間に入って引き離し、その小さな腕で晃さんを守るように抱きしめている。


ジョセフ「だめだっ!!僕の妹が苦しそうだろっ!」

『・・・』

SW「あ・・・あぁ、すまないジョセフ」

エリナ「ジョセフ、私達は晃に少しお話しがあるの」

ジョセフ「いやだ!僕が妹を守る!だからずっと一緒にいる!!」


今までの我儘でいたずら好きなジョセフからは考えられなかったその姿がジョースターさんそっくりで、懐かしくて涙があふれそうだった。
しかし、晃さんもおそらく目が覚めたばかりだ、意識がはっきりしていないのか現状がよくわかっていないのか、私達がわかっていないのか反応が薄い。



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