「ヒィーッヒィーッヒィーッ」

ジョセフ「はっ!思わずカッとなってまたやっちまった!!
ま・・・まいったな・・・エリナばあちゃんに叱られるぜ!
それに大人しい晃にこんな所を見せるのは精神的にもよろしくねぇぜ・・・。
おい!そこのひったくり!早いとこズラかろうぜ」


目の前でのたうちまわる警官にハッとして冷静に戻る。
エリナばあちゃんに叱られるのはまだいいが、晃は文字通り純粋無垢な箱入り娘!
こんな醜い男どもの血まみれで悶絶してる姿なんか目の前にしちゃぁ、気絶してもおかしかねぇ!!

俺は急いで頬の汚れを拭き落とし、こっちに走ってきている晃の姿を確認する。
よしよし、無事追ってきている晃にむかって俺も走る。


ジョセフ「晃!ちょっくらジョギングするぞ!!」

『え?・・・へ!?』


手首を握って引っ張れば、晃は抵抗することなく俺に大人しくついて走ってくれた。
追手も目撃者もいない事を確認し角をいくつか曲がり、晃もいるので裏道ではなくそれなりに賑やかな表通りを利用し、他の警官に見つからずになんとか逃げる事が出来たようだ。
あの場の近くにいたら、逃げる時にすれ違った見回りに来ていたほかの二人組の警官に見つかっていた所だぜ。

息を整えがてらスモーキーの質問に答え、何も言わずにこんな遠いところまで休みなしに走ってくれた晃の乱れた髪を指で整える。


ジョイセフ「いや、いいさ。いまいち生まれる前からいねぇと実感もねぇし、俺には晃がいるからな」


正直、幼いころは何で俺には親がいないのかと嘆いていた事もあった。
だが、晃が来てからは、毎日が楽しかったし、晃がいない時間はとてもつまらなくても、家に帰れば晃がいるうと思うだけで乗り切る事が出来た。

名門校の気取った友人なんてものがいなくても、俺には晃さえいればよかったし、今もそれは変わらない。


ジョセフ「ジョースター、ジョセフ・ジョースター。
ジョジョって呼んでくれ。こっちの可愛いのが晃・ジョースター。
エリナばあちゃんとロンドンから引っ越してきたばかりでな・・・。
まぁひとつよろしくたのむぜ!」

スモーキー「彼女は、君のガールフレンドなのかい?」

ジョセフ「いや、大事な可愛い妹だ」

スモーキー「妹?いくら可愛くて君の瞳と同じ色でも、近くで見たらどう見てもアジア系の・・・」

『・・・』

ジョセフ「「そういうことは関係ない」ってよ、血のつながりなんてものは無くても、家族にはなれる・・・だろう?」


晃の怪訝そうな視線が物語っている事を代わりに俺が言えば、晃は嬉しそうに笑ってくれた。

「人種」とか「血」とか、関係ない。
俺は猫だろうが女だろうが男だろうが、俺と晃の繋がりは、そんなちっちゃい事で切れるような軟なもんじゃないっつーことだ。




前へ | 次へ 1/3ページ

総合ページ 63/87ページ

↓URLリンク修正すること[戻る] [HOME]