「おい!ウェイター!この店はあんなクセーブタ野郎を入れてんのかァアア〜〜!?」

「ハー!?あいつのにおいが料理にうつってまじいんだよ。
ああいうのを入れんじゃあねぇ!つまみ出してくれ」

「お客様・・・この店のオーナーはいかなるお客でも料金さえ払っていただければ料理をお出ししろとの意向なのでご了承ください」

「なんだとォーッ、この店はブタがブタを食ってもいいのかーっハーッ」


男がイスをたたきながら叫んだ言葉は、当然このレストランの全員に聞こえただろう。
この国では、いや、どこだって同じかも知れない。
僕はジョジョのように肌が白くない。
晃ちゃんのように綺麗な顔でもない。
ついこの間まで、薄汚いドブネズミだったんだ。


スモーキー「お・・・おれ先に帰るよ・・・」


そんな俺が、彼らと一緒にいる資格なんてないかもしれない。
そう思って、座った席をすぐ立とうとしたら、ジョジョに右腕をつかまれた。
晃ちゃんに・・・左手をそっと包まれた。
二人の方を交互に見ると、ジョジョは勢いよく席を立ち、晃ちゃんと目が合うと困ったような悲しそうな、でも優しい笑みをおいらに向けてくれた。


ジョセフ「(ムッカアアア)」

エリナ「ジョジョ!」

ジョセフ「おばあちゃんまさか・・・止めんじゃないでしょうね」

エリナ「いいえ!個人の主義や主張は勝手!ゆるせないのは私どもの友人を公然と侮辱したこと!他のお客に迷惑をかけずにきちっとやっつけなさい!」

ジョセフ「そうこなくっちゃあなおばあちゃん」

『・・・』


まさか、あのエリナさんからそんな言葉が出るなんて思わなかった俺は、今もまだ握られている手がぎゅっと更に力をこめられ、二人から視線を移し、再度晃ちゃんの顔を見る。
その顔は、何処か困ったような、だけどさっきとは違って悲しい顔ではなく。


嬉しそうな顔だった。



前へ | 次へ 2/2ページ

総合ページ 67/87ページ

↓URLリンク修正すること[戻る] [HOME]