ジョセフ「・・・っは?」

『・・・どこから、話せばいいのか。でもっ・・・。
今から話す事はっ』

ジョセフ「晃」

『ジョセっにいさんっ、僕っぼくはっ君をっ・・・謝らないとっ
でもっ嫌われっ信じてくれなくてもっでもっ』


僕はいったい何が言いたいのだろう、自分でもわからないが、ただただ口から勝手に懇願するように言葉が出てくる。
あぁ、ちゃんと説明しなきゃいけないのに、これは僕の罪なのに、それを今更何を弁明しようとしているんだろう。


ジョセフ「晃っ!!!」

『ひッ!!!』

ジョセフ「俺はお前を信じる、だから・・・話してくれ」


痛いほど両肩を掴まれて驚いた僕は、ジョセ兄さんの言葉に一気に救われた。
そうだ、怖いのは嫌われる事じゃない。
逃げてきた僕を・・・何も知らせず、償わせることなく無条件で許される事のほうが。


『ありがとう・・・』


僕は、その場でジョセ兄さんに全てを話した。
エリナのこと、ジョナサンのこと、ディオのこと。
貧民街で一緒に育ち、ジョースターの養子となり、そして旅に出た事。
帰って来てからの惨劇、館での戦い、ディオにいさんの首を切り落とした事。
船のこと・・・。


『ディオ兄さんは・・・きっと僕のことを恨んでいるし、ジョナ兄さんも・・・。
僕のせいであの船の事故が起こったんだ・・・みんな、僕のせいで・・・。
中途半端に皆を助けようなんてしたから・・・何もできないくせに・・・っ』

ジョセフ「・・・」


凄く険しい顔をしている・・・やっぱり恨んでるよね。
少なくとも、今ここに祖父がいない事は僕の責任だ。
ジョナ兄さんの気持ちを知っていて、ディオ兄さんを無責任に救おうとした、争いが起こると知っていてそれを隠し、気付かないふりをしていた。


『だから・・・今度は僕が戦わなくちゃいけない。
なぜ僕が生きているのかわからないけど、この命は君の為にっ』

ジョセ「晃・・・お前が助かってよかった」

『っ!!』

ジョセ「たった一人の兄弟なんだ、あたりまえだろ?」

『ジョセ・・・にいさっ』


ジョセ兄さんは僕の話をしっかりと聞いてくれた。僕の犯した罪を理解してくれた。
そのうえで、僕が生きていてよかったとだけ言ってくれた。
ジョセ兄さんのことや、ディオ兄さんのことについて触れずに返事をする彼の優しさにすがりつきたくなる気持ちを必死に抑えた。
ただただ僕のことを一人の家族として思ってくれているその言葉に、たとえジョセ兄さんに恨まれていようとも許されまいとも僕は彼を見守らなければならないと決めた。


ジョセフ「だから、その命は大事にしてくれ・・・俺の為に、な?
聞かせてくれ、現状から見るにストレイツォは石仮面ってのをかぶっているはずだ。
吸血鬼の弱点を・・・俺が出会わないという可能性は低いからな。
知っていて損はねぇだろう?」

『わかった、でも無理はしないで、必ず一人で戦わず逃げて帰ってきて』

ジョセフ「わかった」


ジョセフはとてもウソが上手い。僕なんかじゃ嘘かどうかなんて見破られないほどに。
それ以上に誤魔化すのもはぐらかすのも上手い。

だから、これははっきりと「嘘」だとわかった。
僕はいつも通り微笑んでいるジョセフに、いつものように抱擁で返した。


『(ジョセフには内緒でSPW財団に掛け合ってみよう)』


僕はなにもできない。
だから彼を守ろう。
僕よりも彼を守ろう。



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